悪い知らせ
サンガチャルイ基地 5月20日 1741時
ザカラタとバカランを奪還した連合部隊はサンガチャルィに帰還した。彼らはアゼルバイジャン軍の兵士や他の傭兵たちに忽ち取り囲まれ、賞賛の言葉を浴びせられた。ミハイル・カーメネフが全員を集めて演説を開始した。
「みんなよくやった!まだまだ祖国を取り戻すにはほど遠いが、ここにいる諸君がいてくれれば、それも不可能ではないだろう!諸君と共に戦う事が出来て私は誇りに思う!次の作戦までゆっくり休んでくれ!」彼は手短に済ませた。
「おかしい。どうして予定の時間を2時間も過ぎているのに来ない?」スタンリーはじっと滑走路を見て言った。
「どうしたのです?ゴードン・イワノヴィッチ?」セルゲイ・パーシキンが話しかける。
「我々の輸送機がもう2時間も前に到着していてもおかしくないのに、来る気配が無いのです」
「ルートを変更したか何かで遅れているのでは?」
「だと良いのだが、何か嫌な予感もする」
「一度、偵察に何機か出してみてはどうです?」
「それもそうだな。よし、上げてみよう」
アゼルバイジャン上空 5月20日 1801時
傭兵のSaab340AEW&Cと"ウォーバーズ"のF-15CとF-16CJが行方不明の輸送機を探しに行った。AEWのオペレーターはカール・ザクセンというスウェーデン空軍出身の傭兵だ。
「"ウォーバード1"、"ウォーバード2"、こちらロックアイ、何か見つけたか?」ザクセンが言う。
『"ウォーバード1"より"ロックアイ"。だめだ。何も見つからない』
『こちら"ウォーバード2"、右に同じ。墜落した形跡も無い。どういう事だろう?』
「こちら"ロックアイ"。一度引き返すか?」
『ウォーバード1よりロックアイへ。燃料がギリギリとまでは言わない。交戦の可能性もあるからな。もうあと15分程で良いか?』
「了解、ウォーバード1。RTBは15分後」
戦闘機と早期警戒機は暫く捜索を行ったが、結局は何も見つからなかった。




