サンガチャルィ防空戦-5
アゼルバイジャン サンガチャルイ基地北340km 4月27日 1841時
パーシキンはハリアーを追っていたが、やがて新手に気づいた。
「こちらボルシチ、東から新たな敵編隊。恐らく、本隊だ」管制官にそう告げた。
「了解。後で上げた機にはそっちを追わせる。今はハリアーに集中してくれ」
「了解。ハリアーを追う」
アゼルバイジャン サンガチャルイ基地北西130km 4月27日 1843時
後で上がった傭兵たちは敵の新手を迎撃することになった。F-16やミラージュⅢが超音速で敵機に向かって行く。爆撃しようと向かっていたテロリストの飛行隊は、まさかまだ迎撃に上がってくる機体がいようとは思ってもいなかった。護衛の戦闘機部隊の隊長は攻撃機部隊に離脱して任務を優先するよう伝えると、空中戦を挑んだ。
テロリストのJA-37ビゲンが先手を取った。スカイフラッシュをミラージュにロックオンして発射する。しかし、それに気づいたミラージュのパイロットがチャフを撒きながらバレルロールをして逃れようとする。しかし、ミサイルはテールパイプに追いつき、爆発した。パイロットはなんとか機体をコントロールしようとしたが、諦めて緊急脱出シートを作動させた。「戦闘機に構うな!爆撃機を優先して墜とせ!」傭兵の一人が仲間に指示を出す。2機のF-16がトーネードの背後に接近し、サイドワインダーを発射する。ミサイルの直撃を受けた攻撃機は火だるまにになって落下した。今度は味方のミラージュがF-111から機関砲弾を受けて落下する。
パーシキンは機関砲を発射し、追っていたハリアーを墜とした。あとは1機だけ。その1機はMiGに乗っていた仲間が落とした。
「こちらパーシキン、敵のハリアーは全滅!繰り返す!敵のハリアーは全滅!」
「了解。残りの敵機は他の仲間に任せて帰還せよ」
「了解、RTB」
パーシキンは兵装を使い果たし、燃料も危うくなりかけた飛行機を基地へ向かわせた。




