表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ウォーバーズ  作者: F.Y
開戦~小国に忍び寄る魔物
22/72

偵察-1

 アゼルバイジャン 4月24日 1811時


 夕闇のアゼルバイジャン上空を1機のピラタスPC-12が飛んでいる。それには何のマークは無かったが、ロシア籍を表すレジナンバーが描いてある。PC-12は滑走路の無いまっさらな平原に向かってアプローチし、やがて着陸した。ドアが開き、中からパイロットとコパイロット、さらに迷彩服をきた兵士が3人出てきた。5人は飛行機を押して林の中に隠すと、行動を開始した。パイロットとコパイロットはヘッケラー&コッホHK416を持って、飛行機の見張りについた。兵士3人は2人がパイロットと同じ銃を持っているが、1人はワルサーWA2000という、妙に寸詰まりな銃を持っている。この5人、実は"ウォーバーズ"のメンバーである。PC-12を飛ばしていたのはロバート・ブリッグズとイアン・コナリー、兵士はジャック・ロス、デヴィッド・バーグ、ロン・クラークだ。彼らは情報収集のためにこっそりと潜入偵察を開始したのだ。ロスは衛星無線機のスイッチを入れて本部へと連絡した。

「イーグルネスト、イーグルネスト。こちらスパロー。潜入成功」

「了解、スパロー。行動を開始せよ」


 ディエゴガルシア島 4月24日 1843時


 ディエゴガルシア島の基地では、アラート要員を除くほぼ全員がオペレーションルームに集まっていた。

「どうだ?」スタンリーが聞いた。

「順調です。地元民や民兵、兵士などとの接触は無し。このまま作戦を続行します」

「了解。スパロー、まずい事になりそうなら、即座に作戦は中断。撤収すること。以上」

「了解。イーグルネスト。まずは無人機を飛ばしてみます」


 ロン・クラークは大きなバッグパックからWASPという無人機を取り出して組み立てた。この魚雷のようなイスラエル製の無人機は使い捨てタイプで、長方形の迫撃砲のようなランチャーから射出して、タブレットで操作できる。WASPは圧搾空気の力でランチャーボックスから飛び出して、黄昏の中に消えていった。まるでミサイルだ、とその様子を見ていたバーグは思った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ