新兵器・登場!!
なんか説明臭くなっちゃいました…。
けどけど、次はまたバトルシーンなんで、期待してくださいね♪
「一回戦は楽勝で良かったよ」
「よく言う。高高度垂直落下急襲なんて訓練兵レベルの戦術じゃない」
「あ、あははは…」
今、俺とルイはバックヤードの調整室にいた。
今回の演習は、個人機のパーツを予備パーツに付け替えその他は全て実弾真剣で行っている。
無論、死に至らしめる攻撃や後遺症を残すレベルの攻撃、余剰攻撃も禁止されている。
が、危険な演習であることは間違いないので、試合後の調整に来たのだ。
「ふー。換装完了や。いやほんま良かったで大したことなくて」
「全くだ。俺の機体も下ろし立てだからな」
「あ、あの、お疲れさまです!!」
労いの言葉をかけながら、桜の戦闘中と今とのギャップにあらためて首をかしげた。
戦闘多重人格?そんなわけないか。
「それより、なんや佐上!!お前、戦闘経験者か」
「ち、違うよ!なんでそんなこと」
「ふん。あんな離れ業見せられたら疑いたくもなる」
「そやそや!時速200km/hの落下中にキーボードオールマニュアル光学補正なんてしおって、おまけに一撃しっかりあておって」
戦闘機と違い、グラビティキャンセラーの着いた飛行スーツは垂直落下しても失神することはない。
しかし、鎧があるとはいえ、そこは生身の人間。
高高度垂直落下時には様々な障害を受ける。
そのため、難易度は高いとされている。
そして俺はその技を何度か経験していた。
しかし、それを言う必要はない。
「いやほんとマグレなんだよ、なんかやれる気がしてさ」
と、当たり障りのない言葉で誤魔化した。
「二回戦は俺らはシードになる。今、3班と5班の試合をやってるが、恐らく、シードの5班がくるだろう」
池上はそう口火を切った。
「根拠は」
ルイの簡潔な問いに池上も簡潔に答えた。
しかし、この場合、答えは言葉でなく行動で示された。
壁面を透過性100%の硝子壁面へ切り替えた。
「うお…なんや、これ」
「う、うわわ…」
「…………」
遠山、桜、ルイの三者三様の反応だが、俺はルイの反応に近い。
池上も同じ感想だったのだろう、話始めた。
「5班はな。究極の移動戦艦の実践試験兵らしい」
究極の移動戦艦…か。
究極の移動戦艦はこの飛行スーツが出来た頃に提唱された戦術だ。
飛行スーツは、金属の塊のような待機形態を持つ。
そこに人が触れると形状記憶合金による変化作用で、腕、脚、銅に装備が並び、最後にブースターといった具合だ。
従って、戦闘機なんかとは比べ物にならない出撃速度を誇る。
また、細かな動きもできる。
そこで、複数人が隊列を組み、移動全方位能動射撃を行えば、剣の間合いには入られず、人、機械関係なく撃墜できる…という机上の戦術だった。
「このクラスは班によって特色が違うと、先ほど教官に教えて頂いた」
池上は話を再開した。
「1班…つまり我々だが、新兵器の試験兵だそうだ。流石に機体の新型、ってのは佐上だけだと思うが、俺を含め、武器や装備に新兵器を持っているだろう?」
へえ、初耳だな。
「持っている。隠すつもりもない。全員、提示しよう」
ルイがそう言うと率先して武器データを見せてきた。
「うわ、ガンソード…」
思わず声に出して呟いてしまった俺は決まり悪げにそっぽを向いた。
「その通り。三種類の特殊弾丸とフォトンエネルギーの剣が使える」
「わ、私は、あの、これです」
見せられたデータはこれもぶっ飛んだものだった。
「超遠距離高精度マニュアル狙撃と多方位同時狙撃システム…。こんなん出来んのかいな」
「は、はい!頑張ります」
「頑張れや。わいのはこれやな!」
「これはスゴいね!」
「そーやろ!佐上わかっちょるな!」
遠山のは電磁バリアだった。
机上の空論とされていた、バリア理論。
それの初期プロトタイプの試験なのだろう。
防ぐまでは行かないが、電磁波その他で銃撃を逸らすことは出来るらしい。
「俺のはこれだ」
つまらなさそうに池上が見せたのはまさかの技術だった。
「なるほどね、それで手数勝負なのか」
それは追加ブースターだった。
「ああ。兎に角、奴等は剣の間合いに入れない砲台戦法だ。近づくにはこの新兵器の力を存分に振る舞う必要がある。茜崎、佐上、桜は銃撃援護に回ってくれ」
そういうのと、試合開始の合図は同時だった。