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日本盾管隧道建設工業株式会社  作者: Jack...
8年目
99/103

ホールディングスの組織改革①

新垣さん、耳の痛い指摘ですか。


正直に言うと色々自覚もあるんですが・・・お手柔にお願いします。


「はい。色々ありますね。まず、社長の権限移譲が雑な上に自由すぎます。もっとあれやって下さい、こうやって下さいと指示しないと動けない人が普通なんですよ」


はい。まあ、皆やってくれるので甘えていると言われるとそのとおりですね。


「それは本当に貴方が投資の天才だっていうことかもしれません。普通はあんな人を集めたり、有望な会社ばかり買ったりというのは難しいんですよ」


叔父からも言われましたが、投資の天才という自覚はないんですけどね・・・これは買ったもん勝ちだなって見えてるものを買ってるだけですよ。


「普通の人のはそれが見えないんですよ。あの人とも一部イデオロギー等で対立があるようですが、完全に敵対関係じゃないですよね?」


まあ、叔父ですし。彼のところに政治資金も入れてますからね。あくまで『同盟国』に関する考え方が違うのと、色々工作を仕掛けられたので、仕方無く邪魔をした程度で、敵対関係というほどじゃないです。長兄や父に対しての態度と比較したら、仲良しに見えないという程度かなと。


「まあ、我々は親族である程度情報も得られますし、かつ私はこちらの事情についてもCOO 候補とされた時点で可能な限り調べさせてもらいましたから・・・それくらい調べればわかりますが・・・敵対関係に近いと見ている人も親族内でもいますよ?」


それはどうにも。僕は本家のほうが理解していればあとはどうでも、という態度で、それが良くない態度だと言われてしまえばそうなんですが、家督相続にも関係の無い自由な三男坊のお坊ちゃん扱いでいいんですよ。


「それが何らかの韜晦でなく、心の底からそう思っている、というのは調べた結果本当らしい、と結論付けましたが・・・普通は表面通りには受け取ってもらえないものです。私も本家の社長、普通は中々会えないんですが、今回の件で時間を取ってもらうことができて短い時間お会いできましたが・・・」


ほう、兄にですか。私も直接は中々会えません。今はリモート会議ツールがありますから、隙間時間に予約を入れておけば画面越しで短時間なら話をできることもありますが。


「それは本家の社長にとっても貴方が可愛い弟だからです。普通はそれも入れさせてもらえるものではないんです・・・あとは・・・」


金、ですね。あまり儲からなそうな案件でも兄達にとっての肝煎り案件ならいくらか出してますから。


「あれは『いくらか』というレベルじゃございませんよ・・・一応チェックさせていただきましたが、ちゃんと JSH と個人の資産管理会社はきっちりと分けられていました。あと、本当の貴方の総資産はわからないようになってますね。お見事です。急に数百億必要、などとなってもどこかから湧いて出てくるのではないでしょうか」


お褒めいただきありがとうございます。まあ、そちらは色々と知人友人関係もありますので。年に何回か飛ばないとならないのが面倒ですが、ちゃんと現地にオフィスもあればフルタイムスタッフもいますし、政府公認の会計士やら弁護士とも契約してますから。


「まあ、そうゆ土地柄というか、政府がそれで勧誘しているような国ですから・・・その、ドバイの会社でも年に1億ドル以上稼いでらっしゃるわけですから、プライベートジェットをお使いになってもかまいませんが・・・妙に安くないですか?」


ああ、あちらには知人友人が多いので、便乗をよくお願いしているんですよ。

それに、いい案件を紹介してくれるならタダで乗せてやるって友人もそれなりにいますし。

普通にレンタルしたら数千万円かかりますけど、便乗だとタダで、と言われても何かしないわけにはいかないものの、300万円くらいで済むこともありますから。特に帰りは台湾か香港まで来れればあとは普通にビジネスクラスでも全然大丈夫ですからね。

あとは投資組合の組合員特権でプライベートジェットの空き時間利用というのもあります。まあ、これはうまいこと羽田に来るタイミングでないと使いづらいですし、制約も多いですが、普通のレンタルよりは全然安いですからね。

アテンダントも別にいらないし、あっちの富裕層でもデパ地下飯で充分ってやつらもいるんですよ。結局有名料亭の和食の場合もありますけどね。


「ちょっと私には世界が違い過ぎて分かりませんが、そういうノウハウがあるんですね。ファーストクラスの2~3倍程度でプライベートジェットが使えるなら、費用としては何とか通るんですが・・・逆に安すぎると、どうやっているかの説明を国税にしないといけないので・・・ご教示願います」


承知しました。あれを代わりにやっていただけるのは私にとっては朗報ですね。結構シンドいものがありますし、失言にも気をつけなければなりませんから。


「社長が同席しなければならない場面もありますが、減らせるだけ減らすところ

までは努力します」


これは、業務削減という意味では期待してよいんでしょうね。


「まあ、そのために雇われ役員をしに来ましたから。貴方のような慧眼は持ち合わせてない自覚がありますので、微力を尽させていただきます」


縁の下の力持ちというやつですね。


「そこまでではないです。臆病な番人あたりが妥当かと」


そうですね・・・私を含め、ウチの連中は何かと「やらかし」が多いですから、臆病くらいで丁度いいのかもしれません。


「・・・これがこの大胆な布石だったのか・・・と思った案件も数多いんですが、やらかしだったものもあるということでしょうか?」


結構あります。まあ、ほとんどの場合、災い転じてなんとやらに出来ているので、そう見えることもあるでしょう。


「やはり天才ですね・・・ちょっと私では恐しくてできませんよ・・・」

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