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金曜日の呑み会、あいかわらず俺の話も飛んでいるが、みんなもトバしすぎ

そう言えば説明していなかった。


金曜呑み会のアジェンダwwは大体以下の通りである。


17:00 開発部シャットダウン開始、調理部隊準備・調理開始


17:45 全員でレイアウトチェンジ、配膳開始。飲み物配布も開始。ヒエヒエを呑みたい人はギリに取ってもよい。


18:00 開会。といっても、持ち回りで挨拶は「スタートしまーす」と言うだけ。みんなに飲み物が渡っているかとかの確認はなくすぐ乾杯。

これも「スタートしました。セクハラ、パワハラ、アルハラ、あらゆる何とかハラスメントに気をつけましょう。一同唱和!」というと、全員で

「「「「セクハラ、パワハラ、アルハラ、あらゆる何とかハラスメントに気をつけましょう!!」」」」

「「「「「「カンパイ!」」」」」」と言うだけ。


18:01 最初のお話開始。全体共有事項など。帰宅組も聞いてほしい内容を話す。食事はしてもいいけど飲み物は一杯だけ。呑めない人、車通勤の人はソフトドリンク


18:12~15 最初のお話終了。それとともに当番が「おかわりOKでーす」と宣言。呑むやつらが続々と席を立つ。

帰宅組は帰りはじめる。


ここでは、使い捨ての紙皿やスプーンは使わない。

スプーンなどはは100円ショップのキャンプ用品?一番後ろに穴が空いているものにタブ付き結束バンドを付けている人もいる。皿だけ持ってよく動く人、例えば俺とかね。

普通は食堂用のトレーとカトラリーが使えるのでトレーに養生テープを貼って名前を書いておけば基本的に問題はない。


18:45 しゃちょー差し呑み開催


名前はしゃちょー差し呑みだが、実質はまぜっかえしありのライトニングトークみたいなもので、一人5分だが実際には25~30分で3人行けば行ったほう。


19:10~15 分科会開催


分科会といってもくじ引きでグループが決まっているのでもくもくと飲み食いだけするグループもあるがそれも一興。実際にはグループを変えて話をするやつもいるが、なるべく普段話さないメンツと呑んだり話したりが推奨されている。そのためのネタ振りのしゃちょー差し呑みでもある。


19:45 撤収開始


元々の常設食堂エリアを残して撤収。おかわり禁止ルール復活。参加者全員で片付けにシフトする。もちろん俺も参加。洗い場は調理メンバー以外で洗うのに強いやつがメイン。調理メンバーは体力的には楽な指示などに回ってもらう。それ以外でもだれかしら飲み物食べ物をこぼしたりするので、拭き掃除やら、レイアウト戻しやらでなんらか仕事はある。


20:00 終了。必要に応じて?実質的な二次会開始。


最初は終わらなかったが、何回かで10~15分で撤退完了するようになった。呑みたいやつは残ってヨシ!但し、開発部は金曜夜は宿泊ブースは使えないので、タクシー相乗りで帰ることになる。まぁ、二次会参加に残らなくてもだけど。

もっと呑みたいやつ残るか?とも思ったこともあったが、外で呑みたい、後は家で、とか会社から離れたところで仲のよい少人数で、みたいな需要もあり、開発部、工事部、営業部、総務部から何人か残ることもあれば、今日はやめとくか、でもせっかく3人残ったし、ほんとにしゃちょー差し呑みしようか、ということもある。俺は必ず残る。


疑問に思った人もいるかもしれないが、税務署とのからみで福利厚生費としては缶ビール、チューハイ1本とかわきもの程度という話だった。それでは最初のお話のあいだはともかく、その後一時間半は持たないのではないか?ということだ。


結論だけ言えば、ここもある意味ボランティアに頼っている。食事は調理部隊以外からは食材代として300円徴収しているし、一杯目も含めて、自分で呑みたい酒を持ってきて冷蔵庫に入れておくのは自由。コレを食べたい、みんなに食べさせてみたいも同様で、食材は基本、足りなくならない。いざとなったら、ネットスーパーで買った大袋のポテチを開ければよい。缶詰もある。


飲み物については、最初に言ったとおり、コンビニより安いネットスーパーで買ってる限り安いものだ。基本的には俺とガンさんが金を出して箱買いしている。さらに俺の個人的趣味で業務用の炭酸水製造機と製氷機、居酒屋とかにある緑色のボンベを使うやつ、があるため、焼酎やウィスキーがあれば、ちょっと色つきの甘い水やなんなら100%ジュースがあればだいたいの何とかハイは作れる。高いウィスキーがあれば高級ハイボールもだ。


ボンベは生ビールにも使えるので樽生もいけるが屋内なのでこぼすとどうしても臭いが残りがち。なので基本は缶ビールでお願いしている。カップと缶ではこぼしたときの被害範囲がけっこう違う。お片付け優先である。


つまりは俺がメインボランティア、サブで「職人たちにおごるより安い」とガンさん、あとは社員有志ってやつだ。


で、前回の話の一部が最初のお話だ。マジメな話は最初にやるに限る。食べながらだし、最初は呑むやつでも15分掛けてチビチビ呑むのでそれほどは酔わない。酔うやつは呑まない。


そのあと、わからないやつが多ければしゃちょー差し呑みまでの30分のご歓談タイムでみんなで説明しあう。このあたりだと違う部署同士だと最初は丁寧語で話したりしている。だいたいこれで理解できるというのが、金曜呑み会のいいところだ。


しゃちょー差し呑みの話だが、正直、俺も呑んでいる。なのであとでまとめているところもあるし、オートキャプションが拾い切れてないのを一部音声で聞いても自分も相手も何いってんだかわからん、むしろよくこの音声をAIが拾ってくれたな、なにこのAIスゲーみたいなところもあるので、そのあたりは目一杯カット。それに同じことを何度も聞かれて何度も答えていたり、そのまま記述しても冗長すぎる会話文も大幅にカットだ。


まずは、社員側で普段はわかったフリしてハイハイと返事していたけど、意義や意図をわかってなかった 1 on 1。そういえば1 on 1は最初のお話でも解説しなかった・・・反省。


そのことを酔ったイキオイで何人もから聞きなおされた内容をまとめたものから行くか。


シラフの1 on 1は基本的に全社員と実施している。月一はキビしいが3ヶ月に1回は全員にやっているし、部長以上は最低週一でやっている。


1 on 1というのは知らない人もいるとは思うが、カンタンに言うと個人面談だ。人から見えない、二人の話が他の人には聞こえない場所や状況で行う面談だ。


なので金曜呑み会でやってる「しゃちょーと差し呑み」は、人に見えるし、会話も聞こえてしまうので、1 on 1 ではない。


通常の 1 on 1 はウチでは社長室で行う。社長室といっても別に豪華絢爛でもない。俺の机、机自体は一般社員と大きさは変わらない。プラス、ミーティングスペースとして、ゆったり6人が座れるテーブルやホワイトボード兼モニタなどの会議システム。

あと個人ブース、これはWeb MTGなどのリモート会議に一人で出席する必要がある場合、最近ではリモート取材なども多いな、まぁ、普通に社内外の人と一人で話すためのものだ。


つまり社長室などと言ってるものの、席と小規模会議システムと個人用防音ブースが、執務スペースの中に防音パーティションで区切られているだけだ。


以前は社長室や重役室が、自社ビル別のフロアに独立した部屋として存在したが、元社長室は豪華さある程度キープする形でモダンに改装し、応接室にした。


重役室は、その隣にあった見た目は豪華に見えなくもないが色々と古びていて微妙に広い元応接室と、ビルの躯体的にはひと繋がりだったことがわかった。

そして、電線と配管の関係がよく、電力だけでなく冷排熱の引き回しもよかったので大改装の上、オンプレDC……は言い過ぎにしても、この規模の社屋にしては大規模なマシンルームになっている。

さらに、買収当時には使用を停止していたが、この会社には工場というには小さいが工作機械等で資材の事前加工をしていた設備が以前はあったようで、電力的には2系統あった。

経年劣化に伴う受電設備の入れ替え費用は必要だったものの、普通のオフィスビルでは難しい大電力の利用が可能だった。あいつもリモートから「おー、6600Vじゃんww!しかも変電所2系統かー。すげーな!」と言っていた。DC関係者にアピールするなら200kVA + DLC化可能なラックが余裕で20本以上収容可能。というところだ。わかる人は少ないと思うが。


しかし、買収交渉に来た時の印象だが、以前の重役室、重役5名と取り巻き各2名程度(既に全員退職済)の15名程度がおり、それなりに豪華な机を入れてあり、絵も飾ってあった。ムダだなー、と思ったが本当にムダだったようだ。この規模の会社に重役5人と取り巻き、重役室?社長室ならまだ理解するが?という印象だ。

しかも、窓が小さいのしか無く、妙に陰鬱な部屋だな、とも思ったが、マシンルームとしては配管が通るスペースさえあればいいので、断熱、防犯の意味を含めて最適だ。豪華な机と美術品は売れた。ある意味それだけはムダじゃなかったかww


社長室にあった机は重役室のものよりは豪華で品があり、コンパクトだった。

元社長が、これは自分の思い出として、できることなら自宅書斎に置きたいと言ったので引き取ってもらった。コンパクトとは言え、この机が個人宅に入るか?と思ったがしっかり分解可能だったww。

古いものではないようで、一応、簿価は残っていたが、社長の退職金相当で損金計上した。実は元社長の個人資産(ウラ金?ぽいかも?)もある程度は把握していたが、会社には借金を残さないようにするので社員の生活は頼む、自分の退職金はいらない、という潔い態度で、その豪華な机に突っ伏して「ありがとう、よろしくおねがいする」とまで言われたので、追求しなかった。金額もさほどでもなかったし、ウラっぽい可能性のある金は欲しくない。


元重役のうち、しょうもない約3名程度は追求した。これについては本当にしょうもない話だが、機会があれば、また今度。


今の社長室は社員と同じフロア、防音パーティションなのでドアで区切ることは可能だ。

買収後に執務エリアも明るくモダンな雰囲気に改装したので、社長室内も雰囲気は同じだ。

普段はドアを開けっぱなしにしていて、俺が席にいるかは一目でわかるようになっている。ある意味、他の固定席社員と同様だ。


社長=別フロアにある閉じられた扉の向こうの無駄にゴージャスな雰囲気の部屋の豪華な机の向こうの人、と比較すればかなりフラット感が増したはずだ。


           ・・・


1 on 1 では圧迫面接的にならない、ということも重要だ。社長室は面積だけは広いが、机や椅子は社員と同じもので特に豪華にはしていない。

実施するのもゆったり6人座れるテーブルなので雰囲気的にはゆったりになる。もちろんノートPCやスマホ、メモやペンも持ち込んでいいし、必要があれば会議システムのモニタに画面を写して説明してもらってもいい。


パーティションとはいえ、屋根まで繋がっている防音のモノという説明はした。

よって、扉を閉めれば他の人には見えない・聞こえない環境なので、最近は個人的な相談、ぶっちゃけ、転職相談すらされるようになった。

これは一概に悪いことではなく、打ち解けてきた、ということではいいことだ。それに転職先が優良な同業他社や類似の業界で、俺が口利きをしてやれるところなら、そこに太いパイプができるという意味ですらある。まだ、実績はない。検討中が、一社一名いるだけである。


           ・・・


あいつとも 1 on 1はしている。当然リモートだ。これだけで一話書けそうなので、また今度。


1:1で人と会うだけでアガってしまって言いたいことも言えない、という人間もいる。ほぼ開発部の連中だが、そうでなくても今日の話題はリモートのほうが言いやすい、とか、営業なので今日は自宅や、外回り中のカラオケボックス(歌わない)から、またはタマにはリモートにしたい、という理由だけでそうしてもよい。


極端な例では転職などでこちらを訪問してくれたものの、面接でアガって上手く言えなくなってしまった人に疑似リモートでの再開を薦めることもある。


その場合、ここの社長ブースと、普通は同じビルに用意されているWeb会議用個人ブースとの間で 1 on 1 を行う。個人ブースは執務エリアや会議室のスキマ的なところにそこそこの数が用意されている。なので執務エリアに入れない面接の人が使えるブースもあるわけだ。


そんな、アガってしまう、というか人見知りな人との1 on 1、ある日のヒトコマ。


「國本さん、今月の 1 on 1をはじめましょう」


「・・・」


「レポートは見てるから、その内容については報告しなくてもいいし、5分かからず終わってもいいから、発言はしてほしいなぁ」


「・・・」


「あと、報告は英語か日本語でお願いします。急にドイツ語とフランス語のまじったような言語書かれてもわかんないです。まぁドイツ語もフランス語も時間掛けないと読めないから、そこは読まなかったけど」


「・・・あ・・・ルクセンブルグ語でしょうね。先々週ちょっとハマってまして・・・」


「個人的に何語にハマっていいですが、会社のレポートには書かないでほしいな、あ、謝らなくていいから、その時間があれば内容を教えてね」


「・・・すみません・・・あ、うーん、あやまってすみません・・・いや、あの、大した内容でないのでちょっと説明は・・・」


「んー、でもレポートとして僕のところまで来てしまったので、15秒くらいでいいので説明して下さい。もう少し長くてもいいです」


「・・・英語のうち、現代英語の初期にラテン語から大量に借用した単語の自動翻訳についての考察です。実用化にはほど遠いので普通の i18n で言語パック自動化ツールの改善のほうがよいという結論でした」


「あー、一応仕事っちゃ仕事ですね。しかしなんでルクセンブルグ語なのかは不明ですね」

「それはドイツ語がゲルマン語、フランス語がロマンス語で英語はもともとこの両方からの影響を受けてですね」「ちょーっ、ちょっとまって」


食い気味で来た。國本さんは比較言語学でもやっていたのか?


「國本さん、ローマ人の道?だっけ?からゲルマンからのノルマンコンクエスト、GVS、インク壺言葉くらいは一般知識としては知ってますが、俺は呑み屋での話題提供程度、さらっとした感じしか知りませんので、あまりそちらに専門的なのは私がついてけないし、会社の仕事としてもどうかな、という印象です」


「社長が知識人であることは存じてますし。普通あそこからインク壺言葉とか大母音推移は出ませんよ。うーん、会社の仕事としては微妙ですし、ルクセンブルグ語で書く必要もありませんでした。15秒だけ言わせてもらうと、ルクセンブルグ語は後付け言語で、事実上ドイツ語の方言ですが、英語ほどではないですが格変化などが簡略化され、フランス語の単語を多めに利用し、短文の言い回しではほぼフランス語という文も存在する言語です」


「ほー、するとクレオールとかピジンというものに近い?」


「ピジンはまったく違いますしクレオールも微妙ですね。フランス語の影響が強いドイツ語の方言ですが・・・ピジンはある意味対象言語を未開言語と侵略者の言語、例えば侵略者側がスペイン、フランス、英語などで対象を未開文明と扱っているのであまりいい意味ではなく、今では言語を指す語彙として使いづらいです。それが母語化したのがクレオール言語なのでビジンほどではないですが使いどころが難しい語彙です」


「そういうものなんだ」


「社長、我々日本人ですが、日本語は漢・唐時代の中国語と未開日本人の言葉がまざったピジン言語が元で、それが日本で定着したのがクレオールとしての日本語に過ぎない、と言われたらいい気分はしないでしょう」


なるほど、実際そうだったとしても反発する人はいるだろうな。


「それが真実でも嫌がる人はいそうですね」


「そうです。社長。それにもし、真実だとしても悪魔の証明です」


「幽霊がいます、が、幽霊は見えませんし触れません、という話でしたっけ?」


「今なら録音したことばを再生できますが、当時の日本人の会話は残っていませんから」


ん?あー、そうか存在性の証明ができないということか。


「なるほど、正確な言い方は知らないんですが、いわゆる万葉仮名なんかで傍証にならないんでしょうか?これ素朴なおもいつきなんで学会的には一笑もんかな?」


「学会的なことはわかりませんが、文字を持たない古代日本語が漢語と別に存在した。なので本来意味のある漢字の音だけを使ったのでは?音に対する字が複数あることは確認されていて、一部は今も残る変態仮名の元祖では?という反論はすぐできるかと……」


結構早口だが、理解はできる。


「確かに。あー、國本さんは文系、比較言語学というのでしたっけ?みんなそうですけど自分の分野になると饒舌ですよね」


「うーん。そうですね。修士の最初は違ったんですけど、途中で比較言語学的なところに行って、そのあたりから数値解析に入って、音声認識とかですね、それで、うーん、ともかく迷走して、さまよっているところを拾っていただいたので、社長には感謝してます」


俺は笑いながら


「いや、それはいいから、もうww。それより感謝するならCTOだよwww」


國本さんも笑っていた。


「さて、レポートの内容もわかったし、今日はこれで終わりにする?」


「え、いいんですか?」


「うん、正直言って1 on 1が全部雑談だったとしてもさ、30分枠を連続で6つも取ってるとね、20分くらいで終わんないと疲労がたまるしトイレも行けないww」


「うーん、たしかにそうですね」


「じゃぁ、今日はこれで。今度は社長室でできるといいですね!」


「う・・・うーん、努力します・・・」


「同じビルにいるのにね」


「あ、建屋は違いますよ?」


「え?・・・てことは宿直室ぅ~?せめてこっちのビルで仕事しようよぉ~!」


と、こんな感じである。個人ブースですらないとか、どんな感じだ。個性的すぎるだろ。どこが重力波工法だと思うが、こういう人材も必要なのだ。それに、開発部内でのコミュニケーションには問題がないらしい(チャットやGitLabで共有しているというのもあるが)。


これは1 on 1としては例外的に内容がまったく無い話で、実際には多少レポートの内容にも触れていたが、それは省略し、呑み会ネタにも最適だ、ということで1 on 1の説明も兼ねて金曜呑み会の席で本人了承の元にその場にいたメンバーに話したものを再構成したものだ。


その切っ掛けは「しゃちょー差し呑み」に来て、いきなり「こないだの1 on 1すみませんでしたー!!」と泣き出したからである。


國本さん、彼女は美人、と言うよりかわいいタイプで、年齢より下に見られがちと自分でも言ってるが女性の年齢については言及しないのがよい。そういうものだ。経歴から考えてもおーばーどくたーさんなので20代だったとしても……言及しないのがよい。


たまたま引っ込み思案な開発部の女性のメンバーばかり紹介しているが、特に理由はない。オチが付くエピソード持ちというだけだ。


こういう流れで、最初のお(マジメ)⇒反省会含みのご歓談⇒しゃちょー差し呑み(ネタ会)⇒クダけたご歓談⇒撤収となるわけだ。


理系の話題だけだと困る社員も文系や英語の話題なら食いつけることもあるし、第二でフランス、ドイツ語を取ったやつの定番ネタもあるだろう。

逆に大学まで行ってなくても、彼女たちの「持って生まれたオカしさ」や、極端なひとみしりなのに呑んで甘えているような姿の面白さも理解できると思う。


逆側でいうと、工事部も結構ヤラカシ話のネタを持っている。


こちらは非常にシンプルに面白く、部署を問わず盛り上がれる。ガンさんなんかヒトネタでそのままご歓談までずっとイジられっぱなしこともあったな。


この呑み会の時、一つだけ俺が気をつけているのが「セクハラ、パワハラ、アルハラ、あらゆる何とかハラスメントに気をつけましょう」だけだ。こういう話題になるとどうしても生まれやすい。


ヤバそうになったら話の腰を折るのを覚悟で『今の大丈夫?最初に唱和したよね!俺も気をつける!』とか『今の許してあげられる?だめなら許せない!と言って下さい!何ならあとでチャットででもいいよ』などと、最初のうちは叫んでいた。


最近ではほぼ無くなった。言いかけてハッとして「ワリィ、じゃないすみません、次のかたドーゾ」とかは多少あるけど1時間程度呑んだ状態でも自分で止まれるんだから、すごく改善していると思ってる。一瞬思ってしまうことまでは止めようがない。


規程変更による実質賃上げなんかで、エサをぶらさげてるだけだろ、と、あいつなら言いそうだが、少なくともとっかかりにはなる。


この会社だけが人生じゃないけど、社員やってくれてる間は会社のことを好きになってほしいし、社員同士も知らないより知り合いのほうがいい。そのきっかけにしたいイベントで対立を生むのはまったくもってつまらない。それをみんなが防げるようになっている。


結局トラブルを完全に発生させない、というのは理想論だ。いつか何かは起こる。そのとき「あの部署じゃしょーがないよ」になるのか「あいつらならなんとか助けてあげないと」になるのか。


・・・後者に近づきつつあると俺は信じたい。


明日は土曜、今週末は工事もない。


こんなこと、考えてしまうのは、みんなが帰ったあと、一人で呑んでいるせいだな。

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