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仮設収監施設?

「姫ちゃん!!準備できた?!」


うっせーよ、ゆり子。

こちとらロクに寝てないんだよ・・・


はあ・・・姫嶋です。


せっかくビジホのツイン一つとシングル一つとってぐっすり寝ようと思ってたのに・・・キャンセルだよ!!


実は神栖にはCTO が送ってくれたパワードスーツが何機かあります。

公然の秘密ですが、神栖-清滝工場間は利根川上空を利用した不定期便が飛んでおり、清滝工場で作られている重力波エンジンや、それを利用した中型機、パワードスーツ、工作機械などのやり取りがされています。

名目は太陽光発電および付帯設備の維持管理用機器の送付ということになってますが、貨物の量は工場発のほうが多かったりします。

まあ、こちらからも原材料や工作機械を送っているので、重量という意味では工場に送り込むほうが多いんですが。

ただ、ローターだけの貨物機でなく、普通に荷物室として作られている貨物機、あくまで、旅客機の貨物版という機体なので、荷役は面倒です。

最初からそう作ってもよかったはずですが、イマイチ不便なモノとして届け出る必要があった・・・ということなんでしょう。


なので、神栖にもパワードスーツが必要です。

それに、どう考えても生身じゃ無茶な工場施設の組立とかしなきゃならないからね。

普通のフォークやクレーンもあるけど、パワードスーツのほうが楽なことも結構あります。


今回の、分解した中型機のキャノピー部分を簡易的な客室・・・実質的には収監施設だけど・・・特に監獄的な要素はないので、客室ですね、元のローター接続部分に鉄板を付けて、コンテナ用のトップリフターで運べるようにするという改造も、パワードスーツでやったほうが楽です。


元々の中型機を貨物機に変更して、居室部分を貨物として運べるようにするという意味不明な改造ですが、これならゆかい丸に運んで船のトップリフターでロールオン区画に降ろせば、完全リモートで操作可能だから、船長やゆり子に危険が及ぶ可能性は少ない・・・わかるよ。


・・・うーーんと、意味は分かるんだけど、こっちに皺寄せが来るのはカンベンしてほしいんだよなぁ・・・


自分がやらかしたことの尻拭いなら、まだいいんだけどさ・・・


これ送り出したら三日くらい休むぞ!!


「ごめん!姫ちゃん・・・うんと休んで・・・」


と言っても、FT装置組み上げも途中なんだよね。


「割り込んでごめん!!」


まあ、深夜作業の代休なりなんなりで、ともかく休むよ。コンテナホテルの予約取れたし・・・。


「え?そこでもコンテナなの?」


ちゃんとしたコンテナだ。ウチのカプセルホテルルームとちがって、ふつーのツインを取った。


「え?ツイン一つ?二人でしょ?シングルは?」


あー、もうヤル気が失せたから、純粋に寝るだけでってことで、ヤローとは合意したんだ。


「そーゆーことね・・・タマにはお酒でも呑んでね」


言われんでも。コンビニかスーパーで買ってくよ。メシもあったかいもん食いたいし、それは普通にファミレス寄って、ホテルで一杯二杯呑んで寝るつもり。


           ・・・


ツインとシングルってのは、その・・・ごにょごにょしたあとに・・・お互いに熟睡するため別の部屋で寝るという、なぜか開発部でくっ付いたペアではよくあるパターン。

熟睡できる室温も違うし、ぶっちゃけイビキもかけば寝言も言うんで、好き同士であってもうるさいもんはうるさいwww。

会社の規定で出張旅費としては、シングル二つ分は出るので、それに自費を追加して片方をツインにする、というのが流行っています。


まあ、ツインの片方のベッドは汗でべしょべしょになっちゃうしねwww


ちなみに申請はAIで自動化されているので、同一出張IDを指定して、お互いに領収書をスキャンしてアップすればツイン側のほうを自動的にシングルの価格にして差額分は自己負担って勝手にやってくれます。

差額は男性側が持つのも女性側が持つのもワリカンにするのも自由。布施と私はワリカンwww。


そのワリカンの金額もシステム側で『備考』欄に勝手に記述してくれます。今更手動にされたらどうやって申請していいものかわからんwww。


まあ、今回は疲れきっているし、メシ食って酒飲んだら熟睡できるだろうってことで広めのツイン一室。


まあ、朝、その気になったらしてもいいかなって感じ。そしたらベッドびしょびしょでも、シャワー浴びて着替えれば、チェックアウトするだけだからかまわんしwww。


           ・・・


まあ、それは置いといて、出来上がった客室?を運ぶデータを貨物機に入れ込みます。

幸いゆかい丸の現場も太平洋側で、東北でも南のほうなので、割とすぐに到着するはずです。

日本海側だと津軽海峡を回るか、高高度試験も兼用するか悩むところです。

4000mくらいまで上がっても、機体そのものはビクともしないはずですが、天候とかは別ですからね。今回空荷に近いペイロードなんで、強風はよろしくないっす。

まあ、なんやかんやでゴミの最終処分場作りを兼ねた埋立地の作成ってのはどこでも行われてるからなぁ・・・。今回は近くて助かった。


で、高速貨物運送実験の計画書を取りだして、行き先と日時を変更して国交省に電子提出のやり直しをします。

一時間でも、極論、実施より一秒でも早く提出した、という事実が重要だからです。

というわけで、一旦事前に日時未定で提出しておいて、実施直前に書き換えるという「それでいいのか?」と思う方式が一般化しました。

それでいいみたいなんで。


後で面倒がないように、キャビンには、普通の椅子を少しだけ残して、あとはベッドのように平たくしておきます。用は本来椅子の座布団?部分だけを繋いでベッド的にするって感じ。


キャビンに元からある冷蔵庫はそのままに、水のペットボトルを放りこめるだけ放りこんで、冷凍室にはいつものおかず冷食、別のキャビネットにはレトルト食品と栄養補給菓子、サプリ、市販薬なんかをどかどか入れておきます。まあ、これで一週間くらいは大丈夫でしょ。


缶詰は最悪武器にされる可能性もあるので禁止だそうです。まあ、言われてみれば金属だから、可能性はあるんだろうな。


まあ、ゆかい丸にもパワードスーツは少なくとも一機あったはずだから、直接対峙するときはそれで行けば危害を加えられる可能性はほぼ無いはずだけど・・・

作業用とはいえ、鉄骨が倒れてきても大丈夫な程度に装甲も厚いから銃弾くらいじゃびくともしないし、パワーもメガワット級だから、その気になれば、メインのぶっとい腕じゃなくて作業用の予備の四本の細い腕でも、人を千切ることだって・・・できなくはない。やりたくないけど、私は。


まあ、それは置いといて、本社とこことゆかい丸にはトイレユニット洗浄装置も付けたわけだし、この客室?ユニットを送り込めば安全に隔離できるはずだよね。


電力を外から取れるようにして、電力線は上から垂らせるようにしたけど、人が登ろうとしたら、外れるようになったはず。

これは前からあるレセクタプルそのままでいいので特に改良とかはいらなかったです。


これなら重力波エンジン無しの客室単体でもトイレもエアコンも困んないはずだよね。冷蔵庫も照明もしばらくならバッテリーで動作するから・・・


AIちゃん、ダブルチェックよろしく。・・・電話するか・・・


「はい、アタシです。姫ちゃん、準備できた?!」


ダブルチェックが終わり次第飛ばす。一時間はかかんないはず。で、リモートで監視してくれ。もうこっちは二人共限界に近いんだ・・・


「無茶させてごめん!!ゆっくり休んで!・・・でも一時間って速すぎない?」


今回は速度試験も兼ねている。今回のペイロードは軽いからな。最大船速480km/h、133m/s だ。

海面からの高度は自動だよ。今回は申請上は150mだけど、実際にはその半分くらいの高さで飛ばす予定だよ。


「いや・・・無茶じゃない?いくらレーダーLiDAR超音波にカメラ、重力波フィールドシールドフル装備とは言え・・・」


豪華客船がいないのは確認済み。沿岸といってもそれなりに離れて飛ぶから灯台とかにひっかかる可能性も薄い。でも万が一はあるから、そっちで監視だけはしてて。


「まあ、実験だから・・・そうか・・・わかったよ。私のほうで見とけばいいのね。でも私には姫ちゃんみたいな離れ業っぽい操縦技術はないよ?」


迷ったから上げていいから。150mを越えたら止まるようになってる。申請通りの150~175mの高さで止まるから、あとは航路をトレースしてくれるから。


「わかったよ。じゃあ、操縦桿をこちらに」


はい、操縦桿をそちらに。ダブルチェック終わったから出すよ?


「うわー、シミュレーターはやってるけど、初操縦が高速試験かーー」


まあ、秒速133m は、見てから避けても無理な速度だから。重力波フィールドシールドでバードストライクは気にしなくてよくなったから、きっと大丈夫。


じゃあ、ポチっとな。


「ほんとに飛んだーー。港抜けるまでは自動だよね?」


まあ、ごちゃごちゃしてるから流石に自動だよ。そのあとも基本は全自動。どうしてものときだけよ。手動介入は。


「わかった。やってみる。重力波フィールドで、鳥さん、千切れたりしない?」


しないよ・・・あとはよろしく・・・仮眠しないとホテルまでの運転も難しいんだよ・・・こっちは・・・


「ごめんね、あんど、ありがとう。あとは任せてね!」


おやすみ・・・

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