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日本盾管隧道建設工業株式会社  作者: Jack...
9年目
110/111

第七課は通常営業中

双葉総吉です。


この会社にお世話になって早くも一月が経ちました。


原付免許は前橋まで取りにいく必要がありましたが取れました。

これで、ある意味最強?の汎用的身分証明書である運転免許証をゲットです。


今では原付講習受講証明書というものを教習所で取得する必要があるそうで、会社提携の自動車教習所に行きました・・・電チャリで。


怖かったです・・・寮近辺の道からややメインルートっぽい街道に出たときも怖かったですが・・・国道に合流してからは・・・道が広いわ大型トラック多いわ、側道がばんばん分かれてるわで本当に怖かった・・・


あとで、自転車道がある、と教えてもらい、そちらの道路で行くことにしたら、渋川の市街地も、会社も教習所もそれほどキツくなく行けました。

でもまあ、利根川を渡る橋のところはちょっと怖いです。


会社は高速のインターの近くにあり、教習所よりは1キロちょい寮に近いです。


事前に予約を取って行ったこともあり、また会社の提携教習所ということもあって、割とすんなり受講証明書は取れました。


さらに、高速道路の横、側道というんでしょうか、そこを通るルートも教えてもらい、さらに楽になりました。まあ、帰りは半分くらいは登りなんで、電チャリとは言えそれほど楽じゃないんですが。


会社へは、誰かに乗せてもらえば車で来ることも可能ですが、帰りには普通免許取得の為に教習所に寄りたいんで、そうなると足として電チャリが必要になるため、結局行きも電チャリで来る必要があるわけです。


今じゃ、PCかスマホがあればリモート学科講習なんてのもあるようで、原付講習のことも含めてずいぶん変わったんだなぁ、と思ってます。


ちなみに、電チャリに乗るときにはヘルメットだけじゃなく前後に光るヘッドライトも付けてます。

暗くなってからは目立たないと本当に危険!って言われまして、確かに寮のあたり、民家の窓くらいしか明るいものがないので、確かに、と思って付けるようにしています。


そんな感じで、現場仕事・・・難しいことはないです。覚えることは多いですが・・・をやりながら、普通免許取得に向けて教習所に通う生活です。


「おーー、そーくん、今日も電チャリかぁ?がんばってんなーー」


あ、りつこさん。今日もおきれいですね。

りつこさんは、さとこさんが、最初に話をした何人かの女子のうちの一人で、特に役職は無いようですが、なんとなく、女子のまとめ役的な立場の人です。

茶髪のギャルママというやつです。

年齢は聞いてませんが、20代後半くらいで、二人の子持ち、二人とももう小学生になったそうです。


「そーゆーのいいから。りっちゃん、って呼べってゆってるだろぉ?」


いえいえ・・・ちょっとその呼び方はくだけすぎだと思います。


「そうかもだけど慣れろよ?二十何人くらいしかいない第七なんだからさ」


はあ・・・


「あのさーー、あんただって、そうきち、なんて名前が古臭くてヤダなぁ、とか思ったことあるだろ?アタシの、りつこ、も正直古臭いかなーって思ってるけど、イヤってほどじゃないから正式な文書に書く分にはいいけど普段は、りっちゃん、って呼んで欲しいわけ」


総吉は・・・まあ、今っぽい名前じゃないとは思っていますが・・・

じゃあ、りっちゃんさん・・・でしょうか


「ぶっ・・・それは高校生の部活ノリじゃん。それも先輩呼ぶときの。そっちのほうが年上だろ?りっちゃん、なら呼び捨てでも無いしイイよ?さとこさんもそう呼んでくれるよ?」


女子同士とはちょっと違うと思いますが・・・じゃあ、りっちゃん・・・なんでしょうか?


「そうだった、本題本題。いや、電チャリとはいえ、このかがんだんきょーの町でチャリつらくね?って話」


・・・えーと・・・河岸段丘でしょうか。利根川と吾妻川の両方でそういう地形ですね。


「そうそう。電チャリも充電し忘れしたりすると地獄じゃねって話」


まあ、一度やって・・・普段の電気のアシストがいかに素晴しかったかを実感したことありますが・・・登りでしたし。


「ああ、あの廃校寮への帰りにやったんだ。側道も結構アップダウンあっからキチーよね」


そうでした。中々にツラいものがありました。


「で、原付は免許取れたんだよね?」


はい、さとこさんも取りましたよ?


「原チャリ買わね?」


欲しいですが・・・それほどお金はまだたまってません・・・


「5万だよ。有給とって市役所行けばナンバーはタダだったんじゃないかなーー」


それは・・・まだ現実的な価格ですね。お店で中古を見ても、よさそうなのは安くても15万とかしますし、それプラスで別に諸費用も必要ですからね。


「そーそー、個人売買なら諸費用も消費税もないよー」


でも・・・ご紹介はありがたいのですが、ちゃんと動くんでしょうか?


「それなー。じいちゃんに新車で買ってもらったやつで5年落ち。妹に譲ろうとしたけど、妹も、もう軽を買っちゃった。納屋に置いてあるから雨ざらしとかじゃないし、タイヤもちょっと古くなってたから前後とも交換したばっか」


それ・・・お店に売ったほうがいいのでは?


「あのさー、15万で売る中古のスクーターをいくらで仕入れると思ってんの?精々3万だよ?100万なら70万で仕入れることがあるかもしんないけど、部品代やオイル以外にも人件費や家賃ってやつが必要だから、低価格商品は原価率が安くないといけないの!」


はあ、原価率ですか・・・確かに・・・


「あと、若いオンナはみくびられやすいから・・・値段がつかないとかいって、一万で買うとか何千円なんてショップすらあんのよ」


まあ・・・そういう事情なら、5万で個人売買のほうが実入りが多いと・・・

でもタイヤ交換したばかりなんですよね?つまりブレーキも効くってことですよね・・・なんで売るんですか?


「できたから」


は?


「こ・ど・も!!」


ああ・・・そういうことですか・・・それは、バイクより車のほうが安心ですね。


「そういうわけで、高校のライン・・・ラインっってもアプリのほうじゃなくて同じ高校を卒業した女子の繋がりって意味で、まあ、そっちでもライングループはあるから意味的にどっちもだけど、そういうことで、原チャを売りたい女子がいて、アタシに誰か探してくんねーかって相談来たわけ!」


ということは・・・りつ・・・りっちゃんはそのグループでリーダー的存在なわけですね?


「リーダーとかそういうのじゃないから!!この会社の給料がいいのはみんな知ってるからなるべく高く売りたいならアタシの紹介がいいってだけだから!!」


りつこさんはちょっと照れてます・・・やはりリーダー的存在なのでしょう。


ちなみにヨソならいくらで売るんですか?


「5万って言ってから値切られて3万か3万5千ってとこじゃないかな・・・」


つまり、私には値切らせてもらえないと。


「まあ、4万ならハナシをしてやってもいいけど?」


いいんですか?


「まあ、アイツ、自賠責切れで乗ってたから・・・」


えーと、免許取ったばかりですから分かりますが、違法行為では?


「それもあって売りたがってんだよ!!。一年の自賠責で確か7~8千円くらいだから、それをネタにすれば1万は下げさせられる!!」


じゃあ、4万4千円で交渉してもらえませんか?そしたら、僕とさとこさんで2万2千円ずつ出しあって買います。


「え?いいの?」


4千円だって大切なお金でしょう?

それに僕らは免許を取りにいってますが、そもそも二人ですし・・・普通よりはバイクの空きが少なくなると思いますよ?


「かもな。軽買うにしてもイキナリ二台はキチーもんな。でもさとこさんも・・・じゃなかったっけ?」


言ってたのならそうだと思いますが・・・彼女はかなり強い人ですから。


「強くったって・・・言っちゃわりーけど年齢的なもんもあるじゃん・・・ヘタしたらラストチャンスじゃん・・・大切にしたほがよくね?」


そしたら、軽は彼女にゆずって、僕がバイクで通勤しますよ。まあ、まだ軽を買えるアテはないんですけどね・・・

免許さえ取ればレンタルだってあるし、寮に軽バンもありますから、なんとかなりますよ。


「ああ、あれ・・・ボロいけど社有車だよね・・・でも・・・吉田っちにお願いして払い下げとかしてもらえば?」


払い下げですか?


「だって、あの寮だってだいたいみんな車持ってるじゃん、軽も多いけどさあ。それに、吉田っちだって専用の社有車だよ?ああ、そう考えると・・・双葉ふーふ専用社有車でもいいのか・・・」


そんなのいいんですか?


「だって使ってないほうが車がカワイそうじゃん。人が乗ってあげないとコワれちゃうよ?」


そうかもしれませんが・・・


「専用っていってもほんとに専用にするわけじゃなくて、JSH バックオフィスの予約システムでちょこちょこ予約してあげればいいだけじゃん。会社の用事で荷物積む時だってそれで予約してんだし」


私用で使うのはどうなんでしょう・・・例えばホームセンターやスーパーにお買い物に行くのは・・・


「会社の行き帰りなら基本は問題ないと思うよ? あと、会社の仕事の一部としてスーパーやホムセンに行くことだってあるし?」


まあ、資材の買い足しでよったことはありましたね。


「でもな、こっちだと中心地以外は坂ばっかだし、一人一台必須と言っても言い過ぎじゃないから、原チャ一台と社有車一台でいいと思うよ?じゃ、それでキマりね?」


いいんですか?


44(ヨンヨン)なら納得してもらえると思う。あ、そうそう、寮なら昇降口にスクーター置けるはずだから、なるべく中に置こうな?特に冬。雪とか食らうと痛みが早いから」


そうなんですね。それで後輩さんも納屋に置かれていたんでしょうか。


「まーなー。雪降ったらスクーターじゃ動けないってもあるし、晴れててもフツーに凍ってるから特に段丘の上のほうは冬はコエーしなー。今はいいけど冬場はホント、要注意な?車ならお金で済むけど、怪我して入院とか困るからなー」


確かに困りますね。


「それにさー、そーくん、言っちゃわりーけど、おっさんじゃん。やっぱ怪我の直りも悪くなってくるよなー?」


まあ、そうですね。実感してます。


「あ、そうそう、社有車の私用での利用って何かで見た記憶あんだよ・・・こう見えて10年選手だからさー。一応、規程のほう、(あさ)っておいてやんよ。そーくんじゃなくてさとこさんのタメだからカンチガイすんなよ!!」


そう言うのと同時に、りつこさんは自分の席に向かっていってしまいました。


・・・ツンデレってこのような状況のときに使う用語でよかったでしたっけ?

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