三話 新たな脅威の存在
俺が転生してから6年。
6歳になった俺は世界からの祝福を受けるために、教会に行くことになる。
この一年でさらに変わったことがある。
それは俺に双子の妹ができたことだ。
母上の面影を強く受け継いでいる為なのか、とても可愛らしく、美人が約束されたような妹たちだ。
名前は『ノア・リ・グランドシャリオス』と『リア・ラ・グランドシャリオス』
とても愛らしい俺の妹たちだ。
まだ完全にわかっているわけではないだろうが、母上と父上のことは理解しているのか、すぐに笑顔になる。
俺はというと………
「フッ!!」
妹に怖がれないように離れている。
前世にて俺は子供達から恐怖の対象だった。
数多の邪神たちを殺しまくり、さらには敵対関係の魔族たちすらも殺していた為だろう。
子供は敏感だからな。いくら妹とはいえ、俺を怖がってしまうだろう。
それを考慮して離れているのだが、たまに妹たちが寝ている時に顔を出してはその愛らしい顔を触ってしまっている。
子供とは、なんといいものだろうか……
現在の俺が言ってもあまり説得力がないだろうが、子供とは未来そのものだ。
俺たちが命を賭けて戦い続けてきたのは、未来のため、子供たちの笑顔のためだった。
それが今こうして現実になっているのを見ると、神殺しとして俺が処刑されたのは間違いではないのだろう。
「さて。教会にいく準備をしよう。」
ここでこの世界のことを話しておこう。
この世界は俺が前世で死んでから5000年経った頃のようだ。
そのため、かつて龍脈を通して大地に存在していた膨大な魔力が枯渇し始めており、遠くない未来、やばいことになることは間違い無いだろうと予想されている。
しかし、悪いことばかりではない。
街は発展しており、昔よりもはるかに平和になっている。
そして、次に教会に行く理由だが、俺は世界からの祝福を受けるためだ。
かつて俺は邪神たちをとある神の使徒として倒した。
その神もまた、世界と溶け合い、そのまま眠っているということらしい。
そして、スキルだけでなく、稀に世界そのものの『祝福』を受けることで『恩恵』を得ることができる。
スキルはほぼ万物全て持っているとされているが、恩恵は世界そのもの人で持っている人は少ないとされている。
俺の神殺しの力も『唯一神様』からの恩恵の一つだ。
だが、今はすでにその力を失っているだろう。
もうこの世界に神はいない、魔王もいない。平和なのだから……
そう楽観したことがあった…………
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「ご、ご子息様はゆ、『唯一神』様の使徒なのですか?それともま、幻の『全ての始まりと全ての終わりの化身様』なのですか?」
なぜ、このようなことを言われているのかというと数分前
教会につき、俺は儀式を受けた。
神像が光り輝き、俺のステータスが異常なバグを発生させた。
そして、俺の脳裏に声が響いた。
『私の使徒よ……新たな脅威を退けるために力を貸してください』
その一言だけ聞こえると何も聞こえなくなり、俺の目の前に見えるステータスはバグった。
それだけなら、俺が内密にすればいい話だったのだが、輝き方が異常だったがために神の使徒と思われてしまったのだ。
「いえ、私には何も起きませんでした。
世界神様の気まぐれでは?」
俺がそういうと神父達は渋々ながら納得した。
そして、俺は内心、冷や汗を掻いていた。
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ステータス
名前:デオゼクス・セロ・グランドシャリオス
性別:男
年齢:6歳(?)
種族:人間(?)
スキル:原初の神殺し・始全終・超越世界神王
恩恵:全界天破・零無の最果て・真零の特異天
全能力値:Error
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これは一体なんだ?
神殺しだけだったはずの俺の恩恵が、劣化版のスキルになっているだけでもあり得ねえのに、恩恵が三つ?スキルに至ってはクソ野郎の名前すらもあるし、始全終は前世の俺の名前だ。
それに人間の部分がなんで疑問形なんだよ!!正真正銘人間だよ俺は!!!
???????
なんか今、俺の前世の仲間から神を殺せるやつが人間なわけねえって言われたような気がするな……
けどまあ、今は………
新たな脅威って奴を退けろってあの神が言っていたが、一体どういうことだ?
俺が処刑されてからの数千年間の間に何が起きたんだ?
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