最終話 ポジティブアースとネガティブアース
~別の惑星~
遥かに先の惑星では望遠観測鏡が開発されていた
それによって遥か惑星の生態や発展度や惑星内容を確認する事が出来た
また「惑星観測研究家」という職業も成立していた
「猿惑星か…」
そこは猿惑星と名付けられていた
半猿惑星とも
その名づけの理由は
遺伝子組み換え実験にある
遺伝子組み換え実験をする事で自分達で自己進化を促していた
自己進化と自己退化
それらを組み替え実験をしていた
「惑星の元支配層であった人間が
知能の無かった猿に技術を乗っ取られたからだ
それからホモデウス猿によって
無人機達による人間達の徹底した拘束と実験台」
その惑星観測研究家の隣で
知人はそのレポートを見て口にした
「そうか またあのNE-1097の地球か」
地球という惑星は主に惑星に住める環境生態の惑星の総称であった
その中に
ポジティブアース・ネガティアースと名付けられていた
ポジティブアースは宇宙進出をしやすい惑星と称されて
ネガティブアースは地球内で発展滅亡を繰り返す惑星と訳されていた
ネガティブアースとなる要因は主に
温度や環境による遺伝子構造であった
人格や脳の分泌物によって、
元々反発し合うように構築されている それらを総称するなら
ポジティブアース・ネガティブアースと名付けた方が効率的だったからだ
そして「惑星観測研究家」をしている者が住むその惑星は
ポジティブアースであった
ニュースを見てみると新たなコロニーの開発が話題だった
「宇宙外でコロニーの開発は進んでいるのか?」
「また…これで何度目の設立だろうか…」
そのポジティブアースでは
メインは人類でサブは汎用人工知能に任せていた
あくまで自分達による情報体制を取りやすい生態をしていた
ネガティブアースの人達が何故争いたがり合うのか
その最初の反発や対立になる事が分からずにいた
喧嘩など一つもしたことがない
喧嘩という生態本能がまず分からない
ポジティブアースにとって
全ては対話である情報のやり取りであるからだ
ネガティブアースは
ポジティブアースにとっては
心毒惑星と言われていた
身体を蝕むのが体毒であり
心を蝕むのが心毒だ
心毒のある惑星は危険区域とされており
望遠観測鏡でしか見る事は出来ない
そして「惑星観測研究家」などの
宇宙観測業務についている者しか観測する事は許されていない
遥か遠い星でまた
自己進化と自己退化を繰り返している
ネガティブアース1097についてのレポートを終えていた
【ネガティブアース1097の進化論に対してのレポート】
≪ホモデウスになった人種の目的は宇宙外進出では無かった
地球人類という人間になる事だった
自然をこよなく愛するその本能から
猿ホモデウスは超技術に発展した技術によって
惑星にいる猿を人間へと変えた
進化論
確かにそうだ
これは技術進化論である≫
【知人の過去レポート 機械仕掛けの『NE-1097』】
≪機械仕掛けの『NE-1097』
その単語を口にした途端
地球という惑星から何かが起動する
NE-1097
通称ネガティブアース
惑星には住める惑星物件がある
それが地球という惑星だ
そうした地球は
ポジティブアースとネガティブアースが存在する
ネガティブアースは惑星の危機になれば発動する
惑星に知的人種が誕生してから惑星の核に装置を構築していく
ネガティブアースとして生き残っていた裏には
惑星が機械装置で機械仕掛けの惑星になっていたからだった≫