8話 ホモデウスの発足
誰も映っていないモニターに突如として回線が開いた
そこには猿のホログラムが映りこむ
「やぁ 君が博士かね?」
猿は人間の博士のような格好をして真似て見せていた
そしてモニター画面の猿が見ているそのPC画面には幾つものプログラムが見えていた
それを博士はモニター画面を拡大していくと
そこにははっきりとそのツール群がこの一連の流れの原因だという事が明確となった
「そう
私、猿はホモデウスとなっていたのだった
私に残された感情はたった一つだ
それは地球上に住む人類を――」
その考えは世界を揺るがすものだと直ぐに分かった
そして博士はその猿のホモデウスはクラウドキルスイッチで停止した
猿ホモデウスは野垂れ死んでいた
~その後~
その後
まだ実験的な段階であった
精神アップロードをフル活用
そして実験で成功した商品と化していた
そこで博士は告げた
「しかしそれは人類を抹消する為に
地球人類の歴史を知った猿からの復讐だ」
博士は笑っていた
そう クラウドキルスイッチが起動させられた時
何も起きはしなかった
「私は既にそのスイッチから難を逃れています
幾つもの対策が成されていますから
あなた達は人間→猿に無意識のうちに変化していきます
同様に私達が猿という種族が無意識のうちに人間になるのですよ
私というホモデウス以外は知らないままね」
長き酷使された歴史に終止符を打つにはそうした復讐こそが相応しい
猿ホモデウスはそう思ったのだった
≪長き食物連鎖の頂点に立っていた技術力を持った
人間種族の生存戦略はそうして幕を閉じる事となった≫