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1話 肯定主義者もとい楽観主義者の技術的特異点到来の演説

未来技術

ついこの間まで と言っても10年前程ではあるが

10年前では未来技術というと100年後の話のように聞き入れていた人間が多かった


しかし今ではそれががらりと変わりつつあった



「博士!質問があります

僕は地球人類について聞きたいのです


誰が支配者なんでしょうか?」



現実世界では未来技術に対して皆興味を持っていた

それはシンギュラリティの要である

収穫加速の法則をやっとのこさ天の川銀河内を探索出来る要領の技術への進化を促せる

それだけのキャパシティが現実世界でやってきたからだ


それでも未だに地球人は地球に住んでいた

技術を待ちぼうける人達は博士を呼んではこうして演説を開かせていた






「面白い質問ですが

単純に考えるべき問題になります


地球は誰のものですか?

そもそもそれは地形対応で考えましょう」



モニター画面に映りこむのは地球人類である人間の姿

その後、モニターは海を示していた



「では、海は誰のものですか?

人間ですか?違います

海洋生物のものですね」



何故ならモニターに映るのは人間の漁業よりも

海中の中を彷徨った海洋生物が跋扈しているからだ


海底の話になればそれこそ人類が知り及ぶもので無くなっている







「では、地上は誰のものでしょうか?」



地上を示している

モニターでは大都市や大森林を示していた



「森林…アマゾンでは人間が住んでいますでしょうか?

いえ、割合で言えば生物の住処ですよね


生物園・動物園の住処となっています」



そして最後に大都市にモニターが移された

そこには人・人・人といった所だ



「では最後に都市は誰のものですか?

人間・ゴキブリ・犬・猫そうしたものが住んでいます


ではその中で誰が先頭を切っていますか?

ゴキブリですか?ゴキブリは害虫ですから違います

犬ですか?猫ですか?犬や猫は所詮はペットですから違います


そうです 我々人間なのです」



モニター画面を停止して演説の自分へと皆の目線を戻していった

力説を促すように机を叩く






「故にです!単純であるべき問題なのです!

でなければいつか人間は他種族に復讐されます絶対にです

幾年もの歴史の中人間は地上を支配したゴミクズなのです


我々がゴミクズと言えば人類の中で指し示して対立を煽るような小さな見解ですが

地球上ではゴミクズは人間だと称えられています」



「豚が家畜であるように

われわれ人間はマスターなのです

支配者種族であるのです

それを忘れてはなりません


でなければそれまでの歴史を得た知識人種が生誕してしまえば…

人間は復讐されるだけなのですから」



博士は日夜そうした話し合いの場を設けていた

シンギュラリティ=技術的特異点

それらの到来に対してあと少しの時間を要している


だからこそ博士号を持つ彼らは切磋琢磨であった






「もう少しで

あと少しで汎用人工知能による自己進化・自己増加の要に入ります


本領発揮となる進化の先に

シンギュラリティは直ぐそこまで近づいているでしょう



そして宇宙への進出と銀河への進出

どちらもシンギュラリティ到来の先で成り立つ話です


私達のような肯定主義者もとい楽観主義者は

日夜その話で持ち切りです」



博士はそう言って場を和ませて盛り上げていた

世界は悲観論者→肯定論者に切り替わっていた



『楽観主義者の話では汎用人工知能が完成すれば

早期的に数日~数か月で爆発的成長が出ると言われていますが』



演説を聞いている人から技術的特異点の到来について話を聞かれると

博士はいつものようにそう答えていた


手のひら返しが危ぶまれる中

博士はこうして連続的に演説に走っていた

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