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探求者たちよ  作者: 昇雪庭
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3月〜4月ー私の過去ー

あの後、何度も何度もあの夢を見た。

あの世界は果たして夢であったろうか?

赤、白、黄、黒、そして破裂ーバースト。

その後も、しばらくの間同じ夢を見続けていた。

こうして、夢にうなされる日々が続いているうちに3月はあっという間に終わった。


 4月ー「高等学校へ入学する。全てが新しくなる。もうあの夢とは別離する。」

とそれでも私は自分に言い聞かせ、やり過ごしていた。

 入学式当日。天気は快晴、心も気持ち爽やかになる。

桜のあでやかに咲く様子を見てさらに心踊らせ登校する。

校門をくぐって、掲示板に書かれていたクラスに行き、ホームルーム、式を経てあっという間に

時が過ぎていった。

あの夢はその時片隅にもなかったのだが・・・。

 帰路の途中で、登校していた朝には気にも留めなかった場所があった。

うっそうと緑が覆い茂る竹林である。

何かピンとくるものが頭をよぎり、立ち止まった。

怖さ半分、興味半分で竹林に立ち入ってしまった。

 奥に進むと周囲の雑音がピタッと止まり竹林の竹の葉がなびきこすれあう音さえも聞こえない。

中学の頃、登下校の電車の中、立ち止まる交差点の雑踏の音が恋しくさえあった。

ーー時が止まっていた。これが”無”だと瞬間的に確信した。

 私は不思議な体験をしたが、立て続けにこうもないだろうと思い、

気に止めないよう足早に竹林を離れた。

さらに深刻なことが起こるとは思っていなかった。

 実際その後の1ヶ月間は不思議と夢にうなされることもなく済んだし、平々凡々な日常を送っていた。


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