プロローグ前編
――これらの物語は、終わりにして始まりである。
※
その世界では人間とオーク達は昔から、共存をして生活していた。
オークは巨体で腕力のある種族だが、知能は高くはなかった。その為、頭を使う仕事は人間が行い、肉体労働はオーク達が担ってきた。それでも、そこに格差が無かったかと言われたら、きっと嘘になる。彼らの生活には知恵を持たざる者と知恵を持つ者として、確実に格差が存在した。
騎士道歴1960年、天才的な知能と運動能力を兼ね備えたマスターオークが突然変異として誕生した。
マスターオークが青年期に入る頃には、いち早く人類よりも知性の劣るオークが迫害されているという事実に気づいた。
間違った世の中を破壊しオークと人間の関係を入れ替えることを決意したマスターオークは、機械怪人サイオーグを生み出す。
マスターオークは機械怪人サイオーグと共に侵略に乗り出した――が、それを阻止する者達も存在した。
彼らは人類が脅威に立たされた際に、人類を守る盾として影で活躍してきた者達だった。
その名は――女騎士戦隊ワルキューレレンジャー。
五人のワルキューレレンジャーは鍛え上げた剣術と騎士道精神でマスターオークを追い詰めることに成功した。
「クックックッ……。どうしたぁ? ワルキューレレッドよ。後はお前だけだぞ!」
ついに最終決戦となり地下に作られていた敵基地に侵入したワルキューレレンジャーの面々だったが、強力なマスターオークの力の前になす術もない。次々にワルキューレレンジャーの変身は解除され、残されたのはレッドのみとなっていた。
目の前のマスターオークは、紫の肌色に人間の男性と同じ無駄のないシャープな肉体を手に入れていた。だが、その力はワルキューレンジャーの必殺技である『ラウンドナイツ』ですら傷一つ付けることはできなかった。それもそのはずである、マスターオークは追い詰められたことで暴走し数百体以上の同胞であるサイオーグを肉体に取り込んだのだ。
「くっ殺されてたまるか……」
顔にはナイトヘルムのような格子状のデザインがされた赤いスーツを着たワルキューレレッドが立ち上がる。騎士をイメージした両肩のアーマーのがちゃりと響いたが、半壊しスーツの露出した部分が痛々しい。
ワルキューレレッドの周囲では、いくつものオークの死体が転がっていた。
それはワルキューレレンジャーが倒したわけではない。最深部でマスターオークは、罪の無いオーク達を使い非道な実験を繰り返していたのだ。
マスターオークが手を頭上に伸ばせば、巨大な斧がその手の中に出現した。握ったそれは、五メートル以上もある大斧だった。
「俺はオーク達の自由のために戦っているんだ。そんな俺を邪魔するワルキューレレンジャー共こそ悪ではないのか!」
ワルキューレレッドは歯を食い縛り、愛用の剣『ワルキューレセイバー』を構えた。
満身創痍のワルキューレレッドの姿をマスターオークは鼻で笑えば、肩に大斧を担げば距離を詰める。
「確かにお前の言うことも否定はできない……戦いの中で私達も気づいたのだ! 人間がどれほど愚かだったか!? オーク達に酷いことをしていたのかを!」
「ならば、俺のやろうとしていることをお前らに裁く権利はなかろう!?」
「否! 周りを見てみろ! お前の行為は、既にオークでもなければ人でもない! ただの外道である!」
ワルキューレッドの叫びに聞く耳を持たないとばかりに、マスターオークは大斧を振り回して、周囲のオーク達の亡骸を乱暴に吹き飛ばした。
「大事の前の小事だ! 彼らは、我らオークの礎となることこそが喜びなのだっ!!!」
戦いの中でワルキューレッドは心のどこかでは、もしかしたらマスターオークと和解できる道もあるのではないかと考えていたが、今この瞬間にマスターオークは完全に戻れないことに気づいた。
「貴様ぁぁぁ――!!!」
地面を蹴り、ワルキューレレッドはユニコーンと剣が交錯した模様の胸の紋章に触れる。すると、下半身が馬のような四足歩行に変身する『ペガサスモード』になれば、マスターオークへと疾走した。
マスターオークの大斧がワルキューレレッドの胴体へと走るが、反応したワルキューレレッドは剣で受け止めつつ、そのままマスターオークへと密着すれば槍を手放して無理やり組み付いた。
「ぐっ……離せ! 離せっ!」
マスターオークが暴れる度に力の衝撃でワルキューレッドは吹き飛ばされそうになるが必死に堪える。
「お前を倒す方法は一つしかない。私の肉体ごとお前の罪を消し去ってやる! ――騎士の力よ、今こそ私を解き放てっ!」
次第にワルキューレレッドの体が光り輝いていけば、徐々にマスターオークも飲み込もうとする。ワルキューレレッドが何をしようとしているのか気づいたマスターオークは、さらに全身から邪悪な力を吐き出して応戦するが、ワルキューレレッドの覚悟の前には通じていない様子だった。
「お前、死ぬつもりか……!?」
「そのつもりだ! 悪いが、続きはあの世まで持ち越しだ!」
マスターオークが悔しげに顔を歪ませたその時――。
「――レッド!!!」
意識を取り戻したらしい妹分ワルキューレブルー再度変身して、絡み合う二人に駆け寄ろうとしていた。
「来るな! ブルー! ……これしか方法はないんだ、許してくれ」
「そんな……姉様ぁ……姉様ぁ……!」
その場に崩れ落ちるワルキューレブルーは、戦いの中で亡くなった姉の面影をワルキューレレッドに重ねていた。傷を慰めるようなワルキューレブルーに、常に厳しくも優しくしていたワルキューレレッドは耳にしたその呼び方に涙を浮かべる。
ワルキューレレッドも過去に妹を失い、ブルーにその影を見ていた一人だったのだ。
「……お前に看取られるなら、これほど良い最後は無いかもしれない。さらばだ、ブルー元気でな、幸せになるんだよ」
「姉上ぇ――!」
「みんなに、よろしく頼む。二度と、マスターオークのような悲しい存在を生み出さないでくれ」
ワルキューレレッドオークマスターと共に光の中に消えれば、世界から完全に消滅した――。
※
また――とある世界では。
地球の海を我が物とする宇宙からの侵略組織『フォールアウト』が地球に現れ、世界中で侵略を開始していた。『フォールアウト』は異星人の姿を隠して人間に擬態し、地球の上層部を陰で操るまでに侵食していた。
フォールアウトの策略により治安を維持する者達が居なくなれば、自然と世は乱れ、生活も不安定になった。何よりも政府そのものが、悪の組織となってしまったようなものなのだ。
スラム街で孤児だった三人の少女達は、正義のヒーロー『ツリアゲルンジャーシルバー』に保護されて生活をしていた。
釣り船屋を経営しながら貧困で喘ぐ人達に魚料理を振る舞いながら、時としてフォールアウトの生み出す怪人達と戦っていたシルバーは偶然スラムで助けた三人の少女に地球を思う優しい心と戦闘の才能を見出し、少女達を訓練し、三人の少女を破滅の危機から釣り上げるという意味で『釣人戦隊ツリアゲルンジャー』に任命する。
だがしかし、戦闘の最中にシルバーはまだ未熟だった彼女達を庇い、その命を絶たされてしまうのだった。
シルバーの思いを受け継いだ少女達は、フォールアウトの作り出した怪人『ハザード』の妨害を受けながらも地球の海を守る為に『釣人戦隊ツリアゲルンジャー』として戦い続けた。
そしていつ終わるとも知れぬ戦いは最終局面に入ろうとしていた――。
無気力だった人々がツリアゲルンジャーーの頑張りに励まされ、市民達の協力を受けたツリアゲルンジャーはいよいよフォールアウトが擬態して作り出した政府機関の中枢『ブラックハウス』にて最終決戦が行われて――終わったはずだった。
「はあはあ……」
ツリアゲルンジャーは顔の全方位を釣り糸の巻かれたリールのような黒い線がバイザーとなり、スーツの胴体にはライフジャケットに似た左右上中下にポケットの付いたアーマーが装備されていた。大きく肩を上下させるツリアゲルンジャーレッド、側にはブラックもイエローもいるが同じように激戦の後で息も絶え絶えの様子だった。
それもそのはずである。目の前には、人間の心を操り最終的には労働力として地球人を征服しようとしていたフォールアウトの総帥『ワルドアウト』のピクリとも動こうとしない体が横たわっていた。今まさに、フォールアウトのリーダーであるワルドアウトとの激闘を終えたばかりなのだ。
都市の中心部に位置するブラックハウスで戦っていたが、互いの必殺技の衝撃波で近くの採石場まで吹き飛ばされ、最初はアワルドアウトの力に慄いたものだが、周囲に被害が出ないことを前向きに捉え、死力を尽くしてワルドアウトを打ち倒したのだった。
「やった! やったわっ!」
最年少のイエローがウサギのようにぴょんぴょん飛び跳ねて、レッドとブラックの周囲を飛び回った。二人は、いつでも彼女のお気楽さに救われたことを思い出しながら、微笑ましそうに見つめた。
「いいや、忙しいのはこれからよ。さあ、みんなにワルドアウトの支配が終わったことを知らせに行くわよ!」
三人は変身を解除しようとしたが、足音が聞こえて振り返ると、よれた茶色のジャケットに年季の入ったスーツを着た男性が立っていた。
「――高杉刑事!」
朗らかな声を発するのはレッドだ。実は、高杉刑事はレッドの生き別れた父だった。早くに妻を亡くし、娘だけでも守ろうとした高杉刑事だったが、ハザードの破壊活動の最中そのまま生き別れになっていたのだ。
政府に属する刑事でありながらも正義の心を消すことがなかった高杉刑事は、幾度となくツリアゲルンジャーと運命を交錯させ紆余曲折あり本当の親子として再会を果たしたのである。
顎鬚を撫でながら、高杉刑事がやんわりとした笑顔で手を上げた。
「みんな、よくやったな! これからこの世界は変わって――ぐっ!?」
突然、高杉刑事の足元の影が盛り上がったかと思えば、その影は男の姿に変わり後ろから高杉刑事を羽交い絞めにしていた。
「高杉刑事!? 貴様は……」
娘の顔に戻ろうとしていたレッドは足を止めて、背後に立つイエローとブラックにも伝わるほどの激しい殺気を男にぶつけた。しかし、明らかにまともではない男が涼しい顔をして高笑いをする。
男は戦闘帽と軍服に身を包み、顔は人間離れした真っ青な肌色をしていた。聞き覚えのある声に、ツリアゲルンジャーに目の前の男がワルドアウトの可能性を頭をよぎるが違和感があった。
先程まで対峙していたワルドアウトは、およそ人型とはかけ離れたグロテスクな怪物の姿をしていたのだ。それこそ、人間の欲望を全て掻き集めたような醜悪さが。
「私の声に聞き覚えがあるだろ、ツリアゲルンジャーの小娘共よ。別人のような姿に、不思議そうな顔をしておるな? お前らの攻撃を受けて爆発した際に、死んだバケモノは私の半身だよ。奴が表で戦闘をしている間に、私は裏で政治を操る。自分自身を改造し超人となった私らしい実に合理的な方法だよ」
ツリアゲルンジャー達は、それぞれに自分達の武器を取り出す。
レッドは、『セントウロッド』と呼ばれる竿型の鞭、ブラックは右手に収まる大きさのリール型の銃『リールガン』、イエローは一メートルを超える大きさの釣針の形をした武器を鎌のように操る『カンツウフック』手にする。
イエローはカンツウフックとは別に、メガホンのような形をした敵の弱点を探索する『弱点探索ソナー』を片手に取り出した。
「弱点を教えて!」
イエローの脳内にワルドアウトの情報が流れ込んでくるものの、それはどれも決定打になりえない。それどころか、嘲るような顔をしてワルドアウトはイエローを見ているのだ。
嫌な予感を覚えたブラックは、焦った様子のイエローに声をかける。
「なにをやっている! イエロー! 早く奴の弱点を――」
「――弱点が見つからない」
イエローの沈んだ声にレッドとブラックは愕然とする。
まるで漫才でも眺めるような気分でその光景を目にしたワルドアウトは、ゲラゲラと笑い出した。
「愉快だ! 痛快だぞ、ツリアゲルンジャーの諸君! 戦闘用のワルドアウトにも弱点はなかっただろうが! 私にもその弱点はないのだ! さらには、戦闘用程の力はなくとも、弱った君達三人に遅れを取らない自信もあるぞ」
「それだけの力を持ちながら、人質を取るのか! 卑怯者!」
「ああ、褒め言葉として受け取っておこう。戦闘用の奴が、己の力を過信しすぎた。ならばこそ、私は自身の力に加えて、予防線も張っておくのが作戦というものだろう。……まあ少々スマートさには欠けるが、悪の王としては立派であると自画自賛しよう。――さて、私の言いたいことは分かるだろ?」
三人は互いに頷き合えば、武器を手放した。虚しくも地面に落下したことで響く武器の音に、ブラックは舌打ちをした。
「これでいいだろ! さあ、高杉刑事を……父さんを返してくれ!」
声を荒げたレッドを襲ったのは、ワルドアウトの両目から放たれたビーム攻撃だった。
無防備なレッドは胸に強烈な光線を受けて、背中から地面に倒れれば変身は解除された。
「ワルドアウト! 貴様っ!」
ブラックが睨みつければ、ワルドアウトの右手は変形して砲口の形に変わっていた。どうやら、腕が光線砲に変形する仕組みになってるようだった。大きさから考えると、目から発射した光線に比べれば拳程の大きさがあり、銃と呼ぶよりも小さなバズーカと言った方が正しい形をしていた。幸いにもレッドは変身解除されたぐらいで致命傷にはなっていないようだが、あの腕の銃に当たればスーツを着ていてもどこまで防げるか怪しいところだった。
「誰が、お前の父親を逃がすと言った? お前らはそのお人好しによって、何度死に掛けた? 何度傷付いた? 最後の最後まで、お前らは自分達の手によって苦しみ……そして、死ぬことになるのだ」
張り詰めた緊張感と絶体絶命の状況で凍りついたように体の動かなくなるツリアゲルンジャー達。そんな時、高杉刑事が首を絞められながらも必死に声を発した。
「お、俺のことはいい! イエロー、ブラック、娘の口から父を呼ぶ声を聞けただけで俺はもう思い残すことはない! 俺ごと、ワルドアウトを始末するんだ!」
まだ叫び続けようとする高杉刑事の首をワルドアウトは絞めつける。
「騒がしい男だ、お前の存在に価値を付加させてやっているのだ、私は報酬を貰ってもいいくらいだぞ」
身動きの取れなくなっていたブラックの側を光線が通り過ぎた。再び武器を握ろうとしていたイエローの腕をワルドアウトの光線が撃ったのだ。
「何をしている、イエロー! 刑事はレッドの父親だぞ!」
「そんなの私だって分かってる! だけど、シルバー……お兄ちゃんも未来を私達に託して役目を終えたの! お兄ちゃんだけじゃない、大勢の人達が私達に未来を託した! そんな私達が、ここで負けるわけにはいかないんだよっ!」
マスクをしているイエローの気持ちがブラックも痛い程感じられたきっと泣きながら苦しみながら、正義を信じて実行しようとしている。そんなイエローの姿を見て、ブラックはある決心をする。
ブラックはワルドアウトを見据えると、一歩ずつ歩み寄る。
「近づけば、この男は死ぬぞ」
「交換条件だ。私と刑事を人質交換しろ。刑事よりも、私の方が人質として役立つはずだ」
ワルドアウトは頬まで裂けるほどの口を大きく歪ませれば、少しずつブラックににじり寄ると高杉刑事を突き飛ばして次に手を伸ばした時にはブラックを腕の中で拘束していた。
「ブラック! そんなぁ……」
イエローはさらに厳しくなった状況を前に、その場に膝をついた。
高杉刑事は自分の無力さに地面に拳を打ち付けている。
ブラックは今では貴重になった正義に心を燃やす二人に心の中で謝罪し、不意打ちで意識を失ったままのレッドにそっと「ありがとう」と感謝の言葉を呟いた。
感傷に浸る暇もなく、耳元でワルドアウトの下卑たる耳障りな笑い声に顔を歪ませるとブラックはワルドアウトの腕をがっしりと右手で掴んだ。
「……よほど人質になるのが好きなのだな、ブラックよ。ここから逃げ出した後は、洗脳して私の女にしてやろう」
ブラックはどこまで言っても下品なワルドアウトの言葉を鼻で笑う。
「フッ……随分と私も舐められたものだなっ!」
グッと掴んでいたワルドアウトの腕にブラックは力を入れた。そして、スーツから強烈な光が放ち始める。
目を焼くような輝きに腕を離そうとするワルドアウトだったが、ブラックはすぐにレッドが落としていたセントウロッドを拾い上げて収納されていた穂先を前回まで出すと巧みな鞭使いでワルドアウトを拘束した。
「逃がさないぞ、ワルドアウト!」
いち早く光の正体に気づいたイエローが駆け寄ろうとするが、ブラックはもう片方の手にリールガンを握るとイエローへ向かって引き金を引いて牽制した。
「ボクに近づくんじゃない、イエロー! お前はお前の正義を行おうとした。ならば、これからボクがやろうとするのはボクの正義だ! よく見ておくんだ、誰かの命を代償に誰かを救うという意味を!」
ブラックからバルブの壊れた水道管のような激しい量の光が噴出すれば、ブラックのエネルギーが増していくのを感じ力のままに離れようともがくワルドアウトをセントウロッドで引っ張れば足元まで引き寄せて足で踏み止めた。
「おのれぇ……おのれおのれおのれぇ! まだそんな力を隠し持っていたか!」
喚くワルドアウトにブラックは鞭をさらに強く絞めれば、次第に声が小さくなる。
「そうだ、これが最後の力。……私の生命力だ!」
「お……お前……自分が死ぬことが……怖くないのか……」
ワルドアウトはじたばたと暴れて逃げ出そうとするので、ブラックは容赦なくリールガンの銃弾の雨を浴びせた。
「怖いに決まっている。だけど、一番怖いのは……この世界で出会った大切な人達の涙を見ることだ。些細な気持ちかもしれないが、それが積み重なってボクはここにいる。――ボクは、そんな世界の為にならな命を捧げることもできる! それがボクの正義だ!」
ふと声が聞こえれば、目覚めたレッドがブラックに駆け出そうとしていたが、変身解除したイエローと高杉刑事が左右の腕を掴んでいた。皆が涙を流し、光の先に居るブラックを見つめていた。
ブラックはそっと涙を流すと一際強烈な光を放出し、ワルドアウトと共に世界から消滅した。
――友の幸せを願い、仲間の未来を祈った親友は新たな世界へ旅立つのだった――。
これは、まだ序章である。




