フクオの手紙3
どうも、フクオです。
フクオに会いにズーラシアまで来てくれてありがとう。
ぞうこぞうさんが乗って写真を撮った石像が実はフクオ――ではありませんでした。ごめんね。
もしかしたらフクオかもしれないと思ったんだけど違うみたい。
やっぱりフクオは、自分のことぬいぐるみだと思う。
って、どういうこと?とか思いますよね?
ではお話しましょう。フクオの秘密です。
フクオ、実はいまだ体を持たない魂のみのぞうなのです。
これはびっくり。
魂先行型のぞう、それがフクオなのです。
それって何?
うーん、つまりフクオはままのため、なぞの手紙の差出人として生まれたのです。
フクオも、ままのために!なぞうなのです。
いえ、ぞうでありたい、それもぬいぐるみのぞうでありたい、ぞうなのです。
だってまだ身体がないんだもん。
いつかどこかで僕の身体を見つけてください。
ままとつかいさんが、あっフクオだ!と思ったぬいぐるみこそがフクオです。
それまでフクオはふらふらと魂漂わせています。
ぞうのみんなとも早く会いたいです。
けれど急ぎませんよ。いつか会えると待っています。
ぞうのフクオ