表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/11

▽イヤ出かけるのはまだ早い。まだメニューを見る、を選びました。

脳内音声を気にしつつメニューを見ます

さて、メニューも見たことだしクエストクリアしなきゃなあ。

そう思いながら立ち上がろうとして、1点気になる事に気付いた。


「……あれ?」


一般市民だからHPが少ないのは当然だと思っていたが、それにしても少ないんじゃないか?

さっきは一撃も食らってないのでHPはマックスの筈。

だが、ベースレベルが40なのに、HPは一般市民並み? なのはちょっとおかしすぎる。

始めた当初のHPはさすがに覚えていないが、一撃で一桁のダメージを食らうとしても、3桁ないのはおかしい。


「もしかしてバグってる……?」


言った瞬間血の気が引いた。

装備欄を見ると、装備しているのは一般市民の服装らしく布の服、ナイフ、と本当に最低限のみ。

盾すらないため、ダメージはそれなりのモノを食らいそうだ。

これって攻撃を食らい続けたら、死んでしまうんじゃないか?

ここで死んだら一体どうなるんだ? 死に戻るのか?

それとも。



本当に、死ぬのか?



「……っ、冗談じゃない!」



目を皿のようにしてメニュー欄とアイテム欄を確認する。


アイテム欄には初級ポーションが5本。

どうやって使うのかと思ったが、ためしに念じてみると手元に出てきたので恐らくこれを振りかけて使うのだろう。説明欄を見つつ、ポーションはすぐ出せるように装備。

どうやらショートカット使用等も一度念じてセットしておけばすぐ出せる仕組みらしい。

よほどのクリティカルヒットを食らわない限りさすがに一撃死はないだろうから、まずこれだけでもチェックしておけば即死は免れそうだ。


ほっと息をつきつつ、今度は全体マップを確認。

点在する赤い点は恐らく敵。

初心者マップだから敵影もスキルなしで表示されるのか。とりあえず敵の名前はないがこのマップを見ながら敵が固まっていない所へ行く、を徹底しよう。リンク怖いし。


あー……それでも怖いな。

怖いって言うか、敵に会うの嫌だなこれ…。


やっぱりホームに戻って一般市民でも装備出来そうなアイテムがないか探した方がいいだろうか。

っていうか、結局こういうバグってレベル上がっても直らないんじゃ死ぬことに変わりないんじゃね?

今いきなり敵が来ても大丈夫なようには出来たが、根本は解決していない気がする。


「はあ。なんでこんな致命的なバグ食らってんだよ。ちょっとアナウンス、どう言う事だか説明しろ!」

『解析します。――否。欠陥バグはありません』

「!?」


ちょ、吃驚した。

まさか応答が帰ってくるとは思わなかったのに、いきなり解析しますって何解析したんだ。

首をかしげつつ、アナウンスをもう一度話しかけてみる。


「でもHP低いんだけど?」

『……………』

「バグじゃなきゃ何だってHP低いの?」

『……………』


今 度 は 応 答 な し か よ。

さっき答え帰ってきたのは何だったんだよ!

ああくそ、法則性でもあんのかな。何すりゃいいんだよ。


「アナウンスさーん。応答して!」

『はい』


…………。

え。それだけ?

いや応答だけされてもどうしろと。


「うーん……」


何か遊ばれてる気分になってきたが、どうも命令すると動いてくれるっぽいか?

何を聞けばいいんかな。

あ、そうか。


「じゃあアナウンス、死なないためには何をすればいいのかな?」

『敵を倒してレベルを上げて下さい』

「……………………」


いやその通りだけど。

今現在弱くね? って話をしたいんだけどな!?

強くするにはって聞いてもレベル上げて下さいって言われるよねこれ……。

う、ううううううん。


「アナウンス恋人いる?」

『解析します。――理解不能。応答できません』

「俺ってカッコイイ?」

『カッコいいです』

「迷いなく応答!? どんなAIだよ!」

『解析します。――企業秘密です』


…………。どこの企業だよ……。

もうなんか、すごいAIっぽいのだけわかったな。登録応答半端ねぇ。

しかし遊んでないで有意義な質問しねーと……。



あ。そうだ。



「じゃあ俺何かし忘れてることない?」

『確認します。クエストデータを確認していません。クエストクリア条件を確認していません。ステータスを確認していません。ステータスが振られていません』

「……ああああああ! ステか!!」


俺は急いでステータス欄を開いた。


『現在のステータス

 筋力 1

 命中 1

 体力 1

 精神 1

 回避 1

 運  1

 ステータス残りポイント:×××

 ステータスを振りますか?』


うっわぁ…。

そうか、転職=ステータスリセットでポイント化してたのか…。

オール1ステとかやばすぎるだろ、気付いてよかったわ……………。




とりあえず1ステだと1%恩恵とか良く分からない最弱状態になるので、最低限の10パーになるようにすべて10振ってみた。普通の一般市民は最初からオール10なんだよな。忘れてたわ完全に。ちなみに1のままにしておくと、他にステふれるけどソロオンライン的には1のステがある時点で自殺行為だったりする。

運1で攻撃は全段ヒットとかね…カウンターはヒット判定で避けて発動だから、たまたま発動したんだろうな。


危なかったー…。


うむ、これで体力も倍増したし万全だな!

あとのステータスは職業を決めた後に振る事にして、俺はとりあえずステを振って増えた分の体力が回復するまで座って待つことにした。



――

慎重さにプラス補正。機動力がマイナスになります。

ステータスが振られました。以後、初級並みの強さです。

難易度が下がりました。レベル、クエストによって今後も変動します。

××との好感度があがりました。従者との好感度が下がりました。



選択肢を選んで下さい。


1→このまま転職場までGO

2→ホームへ帰還して完璧に準備するぞ

3→クエスト確認してクエストへ出発

4→森で敵を探してみる

5→従者の事を思い出してみる

6→暗殺者の経験クエストを思い出してみる

読者の華麗なる死亡フラグ回避を見てしまった。

まぁそれもありです。はい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ