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プロローグ

気軽に書くものです。読者参加型。

お暇な方はさくっと活動報告にて選択肢だけ選んでいただけると励みになります。


『悔い改めて新しい人生を歩みますか?』

『Yes/No?』







「おー…カンストしたなあ」

画面の中の、黒い装束をつけた男がレベルアップのためにぴこぴこと手を挙げている。

辺りは一面の暗闇。暗殺者という職業にふさわしいと言うべきか、全く持って地味な最高レベル達成に俺は苦笑した。


ソロ推奨オンラインゲーム―――。


俺がハマっているこのゲームは、既にリリースしてから3年ほどの月日が流れている。

売りは馬鹿みたいに多い職業と、そのキャッチコピー。

曰く、ソロでどこまで行けるかを限界まで突き詰めたゲーム。それ、オンラインの必要あるのとか言いたくなる仕様だが、『オンラインだからこそソロを極めるべき!』とか訳の分からない拘りが受けに受け、一世を風靡した有名ゲームだったりもする。

最近はやっぱりPT仕様のゲームが多くなってきて、廃れてきちゃったんだけどな。それでもこのゲーム、ソロ仕様というだけあって、とても面白かった。


まず第一に、従者システムがある。

NPCをホームに設定して使う事も、PTメンバーとして起用する事も可能で、ソロプレイといいつつ時間を気にせずにPTプレイが楽しめるのだ。俺はこれがとてもありがたかった。

なにしろ俺はしがない深夜勤務の人間で、ゲームプレイとか日中だしな。中々タイミングが合わずにPTプレイが出来ず、涙を飲んでいたころに比べると現在は非常に快適に遊んでいると言える。


第二に職業システム。

ここまでソロ仕様多くしなくてもいいのに、という感じで多種多様のぼっち仕様職業がある。ちなみに俺は極めてみよう的に暗殺者を選んでいる。

このゲームでの暗殺者は、文字通りNPCを殺してしまうイベントが多々発生する。当然のことながら報復イベントも発生するが、とにかく金に困らないという職業だ。

ゲーム時間がそれほど長くない俺にとって、課金なしで強くなれるこの職業はとても楽しくて、ついついのめり込むようにやっていた――と思う。


それも今日でここまで。

俺はついに第三システムを使う時が来たのだ。


第三システムは、転職システム。

ソロ仕様で色々カルマ値の高い職業が多いせいか、悔い改めてレベルを減らし違う職業になるという更生システムがあるのだ。

ちなみに善人は悪人になれるが、俺にとっては関係ない話なのでおいておく。

このシステムはいつでも使えるが、レベルが半減し職業スキルがほぼ使えなくなると言う事で禁断の手とも言える。

が、人気は高かった。


何より超初期レベルではなくて、レベルが半分程度になるだけなので育成が楽。

加えて転職のため、転職した後の職業のレベルが上がれば前の職業で持っていたスキルが解放されより強くなれるのだ。勿論ステータスの上がりも良くなる。


俺はソロのため転職を考えていなかったが、職業LVカンストであれば話は別だろう。職業イベントも殆どこなしてしまっているし、他にも魅力的なソロ職業はある。歌って踊れる吟遊詩人とか(攻撃方法歌だからPTに入れないと言う阿呆仕様)、盗賊とか(PKは出来ないがNPCの物を盗めるため金は稼げる)、拳闘士とか(怪力過ぎてPTには以下略)。

ちなみに暗殺者は常に指名手配を食らっているので街中でも常に変装という残念具合である。この変装自体もログインするとミニゲーム仕様になってて面白いんだけど、いい加減飽きてきたし他の職業もやってみたいと言うのは多分にある。


「ベースはLV80かあ…JOBのが早いんだよなあ、このゲーム…」


カンストはともに99のゲームだが、ベースレベルはJOBより上がりにくい。

転職を繰り返す人用の措置なのだろう。繰り返せば繰り返すほどベースカンストは遠のき、ステータスに影響が出るため納得の仕様である。

で、俺のベースは80とそれなりに高い。暗殺者は殺人を犯すとその分経験値をもらえるからなあ。案外ベースも上がるのだ。


このまま転職してもLVは40ほど。職業でいえば大体JOBLV60を超すくらいのベースになるので、転職先がそれこそソロは殴るだけという僧侶等でなければすぐに戦えるだろう。

ベースをこのままだらだら上げるのも面倒だし、思い立ったが吉日というし。


レベルアップ記念に転職しようかなー。

暗殺者に対するこのゲームの扱いって結構シビアで、うっかりミスすると死に戻りとかもしてたしな。ベースが減りまくるのは痛いので、あまりJOBカンストのままでいない方がいい気がする。職業最終イベントもあるって聞いたけど、一つの職業だけだとまずクリア出来ない難易度なので最初の職業イベントは行わずに転職すべしって攻略サイトに書いてあったしなあ。


俺はホーム帰還をクリックし、画面のキャラをホームに戻す。


「転職はホームにて……アイテム使用により…っと…」


カチカチ。転職アイテムの説明文は、と。

悔い改めるってすごい言い方だよなあ。まあ暗殺者のカルマ最大値だから仕方ないって言えば仕方ないんだけど。

報復イベントはあんまりこなしてないし、ひたすら逃げの一途したから転職後にコレ来ると辛いかなあ?

報復イベントマジ心折れる。俺は結構心強い自信あるんだけど、悪徳領主を暗殺してみたら、実はいい人でなんか大変な事になりましたとか運営、もうちょっと下調べ出来る仕様にしてよ、とか初期に思ったんだっけかー。


「何の職業になるかはまずまっさらになってからなのか、ふむ……」


じゃあ、いざ。

転職アイテムをクリック。


「っ!? まぶし!」


クリックした瞬間、画面が光る。

次の瞬間、俺の目の前は真っ暗になった。








『悔い改めて新しい人生を歩みますか?』

『Yes/No?』



目の前に浮かぶのは、黒い画面と白抜きの文字。




さぁ、どうする?




選択肢

1→Yes

2→No

3→とりあえず現状を確かめる

4→とりあえず叫んでみる

5→気絶する/現実逃避する

6→ゲームウィンドウを探してみる




ルール:

次話を書こうと思った時が〆切り。反応なければ作者がダイス振って書きます。

いきなりエンドしても泣かない。

多数決です。書く前に〆切りがコメントに入ります。

目標は10話以内完結。

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