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追放された宮廷魔術師、辺境で無双した末に星々を導く者となる  作者: マルコ


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第3部 第20話 星々の夜明け(エピローグ)

 祝祭の喧噪がようやく静まり、港には波の音だけが残った。

 オルビタは静かに停泊し、帆は星明かりを受けて淡く光っている。


 リュシアンは一人、甲板に腰を下ろした。

 胸の奥の環がゆっくりと回り、穏やかな拍が心臓と重なる。


(ようやく……終わったんだな)


 全身が重い。

 肩や腕に残る痛みが、まだ現実だと告げている。


(でも、守れた。渦も、都市も、星々も)


 胸がじんわりと熱くなり、思わず目を閉じる。


 背後から足音がして、セリーヌが座った。


「眠れませんか?」


「ああ……頭がまだ冴えてる。胸の奥がずっと回ってる感じだ」


 セリーヌは静かに笑った。


「きっと、それが未来の鼓動なんですね」


 言葉に、心の奥で何かがほぐれた。


(そうか……これは終わりじゃなく、始まりなんだ)


 肩の力が抜け、ゆっくりと夜空を見上げる。


 東の空がわずかに白み始め、新しい星がひときわ明るく輝いた。

 光は都市全体に降り注ぎ、街路の紋章が淡く輝く。


「この星を、守るだけじゃない。育てていく」


 リュシアンは立ち上がり、舵輪に手を置いた。


(まだ終わらない。

 遠くに残る黒い影を、見過ごすわけにはいかない)


 胸の奥で環がひときわ強く鳴り、拍が新しいリズムに変わった。


 セリーヌが隣で頷く。「次も一緒に行きます」


 リュシアンは微笑む。「ああ、一緒に」


 その声は夜明けの空に溶け、新しい日が始まった。


 遠方の星図に、再びかすかな黒点が瞬いた。

 それは渦より深い、未知の扉の兆し。


(次は――星々の外側の世界へ)


 リュシアンは静かに舵輪を握り、未来を見据えた。

ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました!

第3部「星々の時代編」、ついに完結です。


今回の部では、

リュシアンが渦を「敵」としてではなく「星」として変え、

星図都市全体が新しい未来へ歩き出すまでを描きました。


クライマックスの戦いは、私自身も息を止めながら書き切ったので、

読者の皆さんにも少しでも緊張感と高揚感が伝わっていれば嬉しいです。


次はいよいよ**第4部「統合の時代編(仮)」**に突入します。

渦の外側に潜むさらなる闇、

そして星々と他世界を結ぶ“統合”の物語をお届けする予定です。


感想・ブックマーク・評価の一言が、次の更新の大きな原動力になります

「ここが好きだった」「このキャラが良かった」など、ほんの一言でも励みになります!


最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

次の更新も、どうぞお楽しみに!

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