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追放された宮廷魔術師、辺境で無双した末に星々を導く者となる  作者: マルコ


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第2部 第29話 隣島との接触

 朝靄の中、遠くの空に浮かぶ隣の島から、再び煙が上がった。

 やがてその島から複数の影が飛び立ち、こちらの浮島へ向かってきた。


「来るぞ!」


 ガルドが剣を握り、周囲が緊張する。

 だが、影たちは攻撃することなく、広場の上空に降り立った。


 現れたのは、羽を持つ人々だった。

 羽は黒く、眼光は鋭い。

 その中央に立つ長が、リュシアンを見据える。


「門渡りの者か。お前がこの島を動かしたのか?」


「そうだ。ここに街を作っている」


 羽の長が目を細める。


「我らの島に影が押し寄せたのは、そのせいだ。

 均衡を崩したのではないか?」


(確かに、俺が選んでこの世界を動かした。

 そのせいで隣島に負担がかかった……?)


 胸の奥が重くなる。

 しかし、ここで引けば街は守れない。


「確かに俺が動かした世界だ。

 だが、それはこの世界を生かすためだ。

 お前たちの島を壊すつもりはない」


 羽の長が沈黙し、仲間と目を合わせる。


「ならば証明しろ。我らと共に影を狩れ」


(試されている……

 でも、これは争いじゃなく協力への第一歩だ)


 胸の奥に熱が灯る。


「分かった。一緒に行こう。

 次の影は、共に狩る」


 夜、隣島に渡ると、影の群れが襲ってきた。

 羽の戦士たちが空から矢を放ち、リュシアンたちが地上から魔法で援護する。


「《雷槍・拡散》!」


 空に雷が走り、影が一斉に消える。


 戦いが終わると、羽の長が頷いた。


「お前の言葉、信じよう。

 だが、これからも均衡を乱すなら容赦しない」


 その厳しい声に、逆に安堵が広がる。


(これで対等に話せる。

 次は協力して、この世界をもっと良くできる)


 羽の民が街にやってきた。

 彼らの技術と飛行能力が加わり、街づくりがさらに加速する。


「次は……もっと大きなものを建てよう」


 リュシアンは広場を見渡し、未来を思い描いた。

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