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追放された宮廷魔術師、辺境で無双した末に星々を導く者となる  作者: マルコ


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第2部 第26話 世界をつなぐ戦い

 空を覆うような巨大な黒い渦が、地上・外界・浮島のすべてに同時に出現した。

 渦の中から無数の影が降り注ぎ、各地で悲鳴が上がる。


「ついに来たか……!」


 リュシアンは杖を掲げ、通信魔法を展開する。


「王都、外界、浮島! 全戦力をここに集中させろ!」


 王都からは魔術師団、外界からは戦士団、光の民は空を舞い、浮島の守り手たちも集結した。


「これが……全部の世界をつなげた意味か」


 胸の奥が熱くなる。

 もう一人じゃない。全員がこの戦いに立っている。


(負けたら、全部消える。

 俺が創った世界も、皆が夢見た未来も)


 恐怖が喉を締め付ける。

 だが、背中に仲間の気配を感じると、恐怖が力に変わった。


「行くぞ! この世界を守る!」


 影の群れが一斉に襲いかかる。

 魔術師団が火の雨を降らせ、戦士団が地を踏み鳴らして突撃する。


「《雷槍・連撃》!」


 リュシアンの雷が空を裂き、影を一掃する。

 セリーヌの氷が川を凍らせ、進軍を止めた。


 戦いの最中、頭の奥に無数の声が響いた。


《守れ》《壊せ》《選べ》《続けろ》


 世界そのものが叫んでいる。

 選び続ける者として、答える。


「守る! でも、変える!」


 杖を突き立て、巨大な魔法陣を展開する。


「《天地結界・再編》!」


 光が広がり、影たちの動きが鈍る。

 結界が世界全体に広がり、影を押し戻していく。


「今だ、総攻撃!」


 仲間たちが一斉に叫び、渦へ攻撃を集中させた。


(まだ足りない……!)


 胸の奥からすべての魔力を解放する。


「《創造の環・全開》!」


 光が渦の中心を貫き、黒い影が一斉に弾け飛んだ。


 渦が収縮し、ついに消えた。

 空が晴れ、黄金色の光が世界全体を照らす。


「……終わった、のか?」


 セリーヌが肩で息をしながら笑った。


「ええ、リュシアン様。守り抜きました」


 膝が震え、思わず座り込む。


(守れた……本当に)


 涙が頬を伝った。

 喜びと安堵と疲労が一度に押し寄せる。


 遠くの空に、新しい星が一つ生まれた。

 それは門の形をして輝いている。


「次は……この世界を育てる番だ」


 胸の奥に、静かだが確かな炎が灯った。

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