表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
追放された宮廷魔術師、辺境で無双した末に星々を導く者となる  作者: マルコ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

20/133

第2部 第5話 未来の門

 星の橋を進むと、やがて正面に巨大な光の扉が現れた。

 扉には無数の紋様が刻まれ、それぞれが淡く光っている。

 近づくたび、胸の奥がざわめく。


《第二門。お前の未来を映す》


 声が響いた瞬間、扉の中央が開き、光があふれ出した。


 目の前に広がったのは、見知らぬ王都だった。

 空には飛行船、街路は石畳ではなく光る道、見たこともない術式で動く建物。


「……未来の王都か?」


 だが次の瞬間、光景が一変する。

 瓦礫と灰。崩れた塔。

 かつて救った街が再び滅びている。


《お前が選ぶ未来だ》


 背筋が冷たくなる。


(選ぶ未来……?)


 目の前に二つの道が現れる。

 一つは平和で賑わう王都、もう一つは廃墟の王都。

 だがどちらの道にも、自分の影が立っている。


《平和を選べば、停滞する。

 廃墟を選べば、変革が訪れる》


(どっちも正解じゃない……)


 手が震える。

 未来はまだ形になっていないはずなのに、選ばせようと迫ってくる。


 隣に立つセリーヌが静かに言った。


「あなたが選んだ道なら、どちらでも私は歩くわ」


 その言葉に胸が熱くなる。


(俺は……怖いんだ。

 未来を決めてしまったら、後戻りできないのが)


 けれど、もう迷ってはいられない。


「俺は……」


 目を閉じ、深く息を吐く。


「廃墟の未来を選ぶ。

 変革を選ぶ。

 壊れるなら、その上に新しい街を築く」


 扉が強く輝き、廃墟だった王都の光景が少しずつ再生していく。

 崩れた塔が立ち上がり、街路に光が灯る。


《見た。

 お前は破壊を恐れず、再生を選んだ》


 声が低く響き、足元の橋がさらに先へ伸びる。


《次は最後の門だ。

 お前自身の“真名”を問う》


 胸が締め付けられる。


(真名……俺が本当は何者かを、問われるのか)


 光の扉が閉じ、再び橋の上に立つ。

 星の光が前よりも近く、熱を帯びている。


(逃げられない。

 でも、もう逃げるつもりもない)


「行こう、セリーヌ。

 次で全部を見せる」


 セリーヌが頷き、二人で橋を進み始めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ