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第6部 第15話 協定と影

 均衡者の都市中央、光の円卓が広がる。

 星間連邦の代表たちと、均衡者の長が向かい合った。


「ここに、均衡と進歩を両立させる協定を結ぶ」

「航路は広げるが、過剰な拡張は抑える」


 会場に緊張が走る。


(これが……俺たちの未来を決める一歩)


 胸の奥の環がゆっくりと鳴り、深呼吸と重なる。


 均衡者が杖を鳴らし、都市全体に光が満ちた。


「よかろう。我らは門を完全に開く。

 だが、均衡を破る兆しあらば再び警告する」


 広場に拍手が響き、星々が一斉に輝いた。


(やっと……対等な関係を築けた)


 肩の力が抜け、胸が温かくなる。


 その瞬間、遠い宇宙で鈍い音が響いた。

 星図の一角が暗く染まり、航路が震えた。


「……今のは?」エファが記録板を確認する。


「外部からの強い干渉波。座標は……連邦の外縁部!」


(また……新しい脅威か)


 胸の奥の環が警戒のリズムを刻む。


「これは我らの民ではない。

 未知の“外縁存在”が干渉している」


 イシュナが息を呑む。「外界のさらに外……?」


「協定は結んだ。次は守る番だ」


 リュシアンは舵輪に手をかける。


「調査隊を出す。今度は連邦と均衡者、双方で行く」


(恐怖はある……でも、これはもう俺一人の戦いじゃない)


 ガルドが剣を握り、セリーヌが旋律を響かせた。


「行こう、最後まで」


 新たな航路が開き、漆黒の宙域へと続いていく。


(次が本当の最終戦……)


 胸の奥の環が白金色に輝き、オルビタが滑り出した。

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