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旅の途中ー2

 湖に行った。

 湖に目立つモニュメントがあった。

 熊の勇者――アキラツと呼ぶようになった彼がいたと話を聞いていた場所。

 バイクを止めてモニュメントを見学した後、サザマ一家の元へ挨拶に行った。

 アキツラの伝言を伝えるために。

 森の中にある数少ない民家にあった。

 ノックすれば女性が顔を出した。

 驚いた顔をされた。オルグの顔はやはり珍しいらしい。

 狼の顔を見て驚いていたその女性は、ごめんなさい、と詫びれを言った。

 驚いた顔から一変、喜んで家の中へ招き入れられた。

 一通り会話をしていれば、家族が帰ってきた。

 サザマ家の面々と挨拶した。思っていなかったほどに楽しい時間を貰った。

 お暇しようとした時、泊っていくように誘われた。

 楽しい時間ですでに日が暮れていた。バイクで移動は出来そうではあったが、お言葉に甘えることにした。

 久々のベッドだった。

 ふかふかの感触に眠気がやってきたときドアのノックが三角の耳に届く。

 慌てて起きて返事をすると、二つの顔が覗かせる。

 ミナトとシアト。二人の姉弟。

 改まって話がしたいと言いわれ中に入ってもらった。

 何気ない会話、勇者の話、どこへ行くのか、他愛無く話が進み時間が流れまたノックがあった。

 二人の母親のケイリだ。

 お疲れなんだから長話しない、と怒ると迷惑そうに大きな元気のある返事でリュウセイに二人は手を振って部屋を出ていった。

 ケイリが出て行った二人を視線で追って肩をすくませれば、リュウセイに向かって「おやすみなさい」と言ってリュウセイは「おやすみなさい」と返事し扉が閉じられた。

 三人の姿が消えて体が重くなる。

 ベッドへ横になれば瞼が閉じていく。

 天井の光が明かりを落としていく。

 怒るかあ、お兄さんに怒ったら何を言っただろうか。

 掛け布団を引っ張り身をくるんだ。

 干した臭いの中にアキツラの臭いがあるここで寝ていたのかな。

 懐かしい気がする。懐かしいと思える。

 お兄さん。


 翌朝。

 いつもより遅く起きた。

 朝食を用意されていて昼の弁当も包んでもらった。

 名残惜しんだが、礼を言ってサザマ一家に手を振りバイクを走らせた。

 それから一日は過ぎただろうか。

 世界の端。

 雲を突き抜けるほどに高い壁が囲むように連なっている。

 門があった。

 閉ざされている門は壁にはまっており、道を閉ざしている。

「ここの」

 はず。

 門の奥に続く何かを感じる。

 この先に友達がいるのだろうか。

 どうにか動かせないか周囲を捜索してみれば、パネルがあった。

 誰もここまで来ないのか、錆が目立つそれを触ってみた。

 電源が入る。動いた。

 感動はしたが、困ったパスワードを知らない。もちろん指紋など合うわけがない。

 ひとまず何気なしに一通りパスワードを押してみるがエラーを出される。

「ここまで来たけど…」

 一旦シティに戻ろう。

 レイ=ラスさんなら開ける方法を知っているかもしれない。

 貰っていた地図にマッピングし、バイクをひるがえして走らせた。

 短かったが一人での旅はひとまずここまでになった。

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