4、学園入試 part2
学園入試といってもはじめは常識的なことばかりで、それに少しばかり応用のはいった筆記試験から始まる。
それのどこが難しいのかはわからない。
まぁ難しいからここが難関と言われているのだろう。
とりあえず応用と思われる筆記試験には全教科を87点で揃えておいた。
少し解き方の手順を間違えたり、桁数の違いによる微妙なミスで揃えたのだ。
数学や歴史、魔術や基礎魔法論などの足し算と引き算や、術式の複雑なもの、魔法の詠唱時間や詠唱回数などを間違って書いておいたりね。
すべての教科が終わったところで、妹と通信魔法によって通信を接続する。
繋がるまでにも移動はしておく。
『姉さんきこえてる?』
『うん、聞こえてるよレミィ。』
『何のようだったの?点数85~90点には調整したの?』
『うん、ようというわけではないけどこっちも点数を調整したかとか聞いておくべきだと思ってね。じゃあ、魔法も手加減してやるようにね。』
『うん、わかったよ姉さん。あと姉さんのpcに調査しておいてほしい方の生徒の名簿を送っておいたから調べておいてね。私は怪しい方の生徒や教師とかを調べておくから。』
『同業者とか護衛についてだね。私も怪しいのがあがってきたら名簿以外の方でも調べておくよ。明日までにはレミィのPCに送っておく。』
『じゃあ、通信切るね?』
『うん、気をつけて』
通信が終わる。
会話にあったように私はそこまで情報戦は得意ではない。どちらかといえば肉弾戦のほうがレミィより2,3段階ぐらい得意なのだ。
レミィは私よりも1,2段階上のレベルで情報収集をしてくれる。
私の場合は今回の入試のように人の心を惑わせたりするほうが得意なのだ。今回は入試の筆記試験で一定の点数に合わせることによって調べられたときに、「本当の天才か?」「私達と同じようなものなのでは?」もしくは…と惑わせることができるのだ。
なんて通信したり考えたりしながら歩いていると、魔法試験の会場へついた。
会場には的なような者があったり、魔力の測定をする物があったりした。
会場の試験では私は最後の方だった。
「では、ルーシー・レリーチルマさんどうぞ。」
「はい。」
私はなるべく苦手な魔法である、炎魔法を発動する。
普段は無詠唱で、魔法陣も空中で発動させてしまうが今回は詠唱も魔法陣も手に展開する。魔法陣には妨害の術式などを少し織り交ぜて、的を壊さないように調整して放つ。
だいたいこれでも上位に入れてしまうなんて…
あの人に教わった魔法は強すぎるからね。
次は魔力量の測定だ。
よくあるあの手をかざすと数値の浮かび上がるっていうあれ。
私達はそうゆうのじゃ測れないレベルには魔力は増えているが…。うーん普通の学生レベルだと100~2500位か…二人だけ、測定不可と4200がいた。
魔力量の測定の性質上調整は基本できない為これに関してはバレても良いとは言われているが努力はしてみる。
そして私の番が回ってくる。
予想道理結果は、測定不可。
測定不可は魔力量が5000以上のものを示す。
合計3人が2500以上か…
まぁ、これに関しては仕方ない。後々再検査などが行われるときになったら本部にどうにかしてもらおう。
そして私達はレミィと元々集合すると決めていた場所に集合する。
「レミィ、"対象"は?」
「対象についての詳しい資料はPCに送りました。今回私達2人の試験会場に居合わせることはありませんでした。」
対象。ターゲットだ。
私達がここに入る理由もこれだ。
対象の父が国での不正を働いたという噂が少し流れており、自白をさせるために「娘を殺すぞと」脅しとして、暗殺を依頼主が頼んだというのだ。これは自白させないと依頼主に濡れ衣がかかるというパターンや、依頼主が悪事をしていてそれが向こうのせいになった、それをこちらのせいだと告発されそうになっている。のどちらかだろう。
「まぁそのへんはいつも道理時が来たら殺ればいいだけだからね。護衛について調べて置かないとね?」
「うん。わかってるけど、姉さんもう始めるの?」
報告のときの堅苦しい感じを変えてレミィが話しかけてくる。
「善は急げっていうようになるべく早くやっておくべきだからね。予想以上に時間がかかって調べきれなかったなんてなったら困るし。」
「姉さんは偉いねー」
なるべく早い時間(16時)からやっておいてもいいでしょ!
終わったら寝れるし。
と、私は調べ始めるのであった。
その頃のレミィはアイス食べたりしていたのである。
後々体重が増えて少し気になるなんてことになったのはナイショです。