表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

53/106

古龍でもオイタすれば罰対象です!

お忙しい中、通勤中、休日真っ最中の中、クリック&タップ誠にありがとうございます。


お待たせしました。


拙い文章ではございますが、どうか楽しんでください。

「次の件ですがリュセフィーヌさん。今も領域外での関わりは持っていらっしゃるのですね?」


「もちろんじゃ。妾とてドナクレアと同盟を結んでおった国とは今後とも関わっていくつもりじゃ」


 リュセフィーヌは長老達の問いに素直に答える。


「しかしこれ以上戦火を広げるのは再び神魔大戦を引き起こしかねませんね」


「戦果を広げておるのは人族達であろう?食い止めようとしておるだけじゃ。」


 長老の一人が否定の言葉を述べ、彼女は語ってゆく。

 現時点でアドラ神聖公国が領土拡大のために戦果を広げて行っている事、そしてそれに呼応するかのように人族、天使族、その甘言にフィーグルの民たるドワーフや、魔人族の一部が手を貸してさらなる戦火が広がりつつあり、それを食い止めないと瘴気がさらに増大、瘴気堕ちや、上位魔獣の発生、さらに魔大陸の魔王が瘴気落ちした場合、同族殺しが発生してしまい、ただでさえ個体数の減ったフィーグルの民が全滅の憂き目に遭いかねない事を伝える。


「領域外に生きる民が多いのは其方達も知っておることであろ?領域だけ守っても瘴気は減らずに増え続けるばかりじゃ。長老達の家も情報はつかんでいるはずじゃ」


 確かに、各家には情報を収集出来うる組織を抱えており、瘴気の増大の原因がそこにあることを掴んでいた。

 瘴気落ちするのは領域外だけではなく自身達の守護領域でも発生件数が増えている事も調査済みである。

 リュセフィーヌはさらに語ってゆく。


「領域だけに閉じこもり、他は知らんふりを続けるのは、それこそフィーグルの地上を守るという我々の役目を怠っているとしか言えんのじゃ。だから妾…いやドナクレアの一族は積極的に外部への関わり合いを持ってきたんじゃ」


「それで、貴家が全滅してしまっては元も子もないと思うのだが、ただでさえ我々古龍は絶対数が少ないのだよ。今君たちを合わせても3桁にも届かない数なのだ。ここでさらに数を減らしては今後神魔大戦級が起こった時こそ我々が滅んでしまうのではないのかね?」


 なかなか痛い所をついてくる人がいるものだとミノルは感心しつつも、呆れ返っていた。


「よろしいですか?」


「なんだね?そうだな、君とも議論を重ねなければならんな?今後どうするべきかをね」


 言うことに揚げ足ばかりでリュセフィーヌも呆れ返っていたが、ミノルは会話への参加に許可をもらい話し始める。


「私の意見もリューが言う通りでほとんど同じです。複合毒の投与と呪術の重ね掛け。これで我々古龍への弱体化が可能で、後は数の暴力で屠られてしまう事はリューからも聞いております。こうした討伐方法は人族が我々を研究し、戦術として組まれてしまったことも事実です。数が減ったから?そうやってリューの一族がすべて殺されたから?だからどうだというのですか?閉じこもって自身の役割も行わず、フィーグルの民が苦しむ事を見て見ぬふりをする?私は御免被ります」


 ミノルは更に問う。

 

「人間というものは、困難なことに対して解決を常に求め続けて日々進化しているのですよ?我々だけでは解決できないからこそ民と協力し合っているのです。それに対してどうこう言われる筋合いはないと思います。はっきり申し上げます、私は貴方達の仲間だと認めてもらわなくて結構です。今回はあなた方がどのような為人を持っているかを見たくてリューに無理を言って来てもらっているのです。この組織本来の目的すら機能せず、しかもフィーグルの民を守る役目すらも放棄している方々と一緒にされてもらっては私達のほうこそ困ってしまいます」


 人と人との間には信用と言う物がある事、それを気付くためには努力を惜しんでは築く事すらできないし、失った信用を取り戻すにはそれ以上の努力が必要となる事。

 そのことを滾々と説明して行くミノルを長老達は黙って見つめているのだった。


「……私達はそれを実行しているに過ぎません。」


 ミノルは最後にそう言って話を締めくくった。


「言いたいことはそれだけか小僧。大言壮語もそこまで来るといささか癇に障るのだがな」


 長老の1人がミノルへ殺気にこもった視線を送りながら返答してくる。

 その一言で堰を切ったかのように罵声や非難の声が挙がり、ミノルはそれを諭すように話すがもはやプライドを傷つけられた長老達には届くことがなかったが、最長老だけは目を瞑り黙ったまま動くことはなかった。

 数時間後、ようやく長老達も気が済んだのか、騒ぎは収まった。

 

「…もう済んだかの?とりあえず、呼ばれたから来たという用事は果たしたのじゃ、これにて失礼するぞ」

 

 リュセフィーヌはそう言って踵を返し去ろうとし、ミノルとアーデルハイドもそのあとに続く。


「待て待て待て~い!長老の方々に何たる暴言。いくら許嫁と言えどその不遜な態度許すわけにはいかない」


「はあ~。また貴様か。許嫁じゃないと言うておろうに、妾は帰るそこをどけ」


 帰ろうとしたリュセフィーヌ達にカスクロが出口に立って行く手を阻む。


「後ろの2人には帰ってもらうが、お前を返すわけにはいかない。このままここに残り私と結婚するのだ!そうすればヘラズグアの一員となるから暴言はなかったことになるのだぞ?」


「貴様!言うに事欠いてなんとする!」


 リュセフィーヌは《迅雷》を展開したがカスクロに命中すると惑うが弾け散ってしまった。


「貫通効果のある《迅雷》を撥ね返した上に散らしただと!貴様にそんな能力はなかったはずじゃ!」


「ふふふふ。1年になるが私も取得したのだよ!”戦”の司をな!こと戦いに対しては俺は無敵といえる力を得たのだよ!さあ、これでヘラズグア家の3席とプルニード家の1席、そしてドナクレア家の2席が加われば司は6席となり絶対的な権力を持つことができるぞ!そうすればお前の言う意見も通りやすくなると思うがな?」


 カスクロは歪な笑いをしながらリュセフィーヌに提案を要求してきたのだった。

 彼の姿は金色の鱗に包まれ、腕と足に3本の赤い線が走っており、2色持ちの古龍である事が見て折れたが、なぜかリュセフィーヌ達にとっては威厳が感じられない姿であった。



   ――――――――――



「そうすればお前の言う意見も通りやすくなると思うがな?」


 こいつは何を言っているんだ?脅しているにも等しい言葉だぞ?

 俺は腹の底から湧き上がる怒りに視野が狭くなりつつも、周りの反応はどうかと見回したが、長老達も何も言わず、むしろカスクロを誇らしげに見る連中を見て「プチン」と何か切れる感覚を覚えた。


「おいこらお坊ちゃんよ。図に乗るのもいい加減にしろよな。何様のつもりで俺の女にちょっかい掛けていやがる。殺すぞ?」


 ああ、言ってしまった。なるべく角が立たないようにしたかったが、再三にわたる高圧的な態度や自分だけ良ければ後はどうなろうと知った事では無いという態度に角が立つような言い方をして反省していたが、どうやらそれよりもコイツ等は最低のトカゲ野郎どもだ。


「あ”あ”?何の力もない幼龍如きが私の事を殺すだと?身の程を弁えるがいい雑種風情が!」


 そう言いながら白く光るオーラを纏って、俺に爪と牙で襲い掛かって来やがった。

 爪は俺の心臓に食い込み、牙は首に食いついてきていた。


「ミノル!」


 リューが俺に向かって叫んでいたが、心配ないと視線だけ送ると黙って引き下がっていった。


”古龍種ミノル完全覚醒により魔力供給を確認。休眠状態から自己の覚醒を確認。…第1から最終フェーズへの移行終了。ナビゲーション精霊から亜英霊へランクアップ確認と承認。お久しぶりですミノルさん。ナビゲート亜英霊セリナ完全覚醒いたしました”


俺は数か月ぶりに聞く命の恩人であり、相棒であるセリナの声に状況も弁えず、喜びの声をあげた。


「セリナか、久しぶりだね。呼びかけにも応じなかったから消滅したかと思っちゃって心配したよ。でも無事でよかった。でも亜英霊って何?」


”それは御心配をおかけして申し訳ございません。ミノルさんは幼龍なので私への魔力が供給されずらかったので、古龍の覚醒で魔力供給のバイパスが開通するまで休眠状態へと移行させてもらいました。そして覚醒と共に私の与えた雫の一部が返還されたことによって精霊と英霊の中間である亜英霊へと霊格があがってしまったのです”


「ククク。何を独り言を言っているんだ。貴様の鱗や皮膚の防御力など”戦”の司には無に等しいことを知れ!」


 カスクロはかみついた首を噛み千切ろうと顎に力がこもり、心臓を抉り出そうと食い込んだ爪を俺の胸に更に食い込ませようとしてきた。


”セリナ。君が眠る前に相談したあの力使えるかな?”


”大丈夫です。難題ではありましたが、休眠中は演算を繰り返しシュミレーションしておきました。展開方法に回答を得たのでいつでもおーけーです!”


 「了解」とセリナに一言伝えて俺は多重展開式を起動させる。

 イメージは俺に備わている”闇”魔導に関連して”ブラックホール”をイメージする。書物で読んだことしか無い為、大雑把ではあるが「すべてを吸い込んでしまう」「光すらも飲み込んでしまう」というイメージでセリナと相談していた。


 そして完成。 

 すべてを飲み込み、食らいつくす闇のオーラを纏う。


”闇魔道の波長を感知”闇”の司を発動させます。…ブラックホールの概念を形成成功。これよりこの魔道を《暴食の黒》ブラックグラトニーと命名します。それでは起動” 


 セリナの頭の中に聞こえる声を鍵として俺は全身にブラックホールのオーラを纏うことに成功したのだった。



最後までお読みいただきありがとうございました。


次回も楽しみにしていただければ幸いです。


次回は14時を予定しております。よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ