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決行と開始

お忙しい中、通勤中、休日真っ最中の中、クリック&タップ誠にありがとうございます。


すいませんいつもの癖で17時投稿予約してました。


拙い文章ではございますが、どうか楽しんでください。

リューの正拳突きを左に躱し、そのまま腕に飛び付いた勢いで腕を捩じって腕版ドラゴンスクリューを食らわそうとしたが、そのままねじられた方向にリューもその場で側宙をして俺を地面に叩きつける。


衝撃で肺から空気が全て出てしまったが、そのまま尻尾を使って右足に絡めて、リューの右足にしがみ付いて左足を払う。


そのまま後ろに倒れ込むリューの頸椎目掛けトゥーキックを打ち込もうとしたが、倒れてこない。

視線をリューに向けると片足リンボーダンスのような体勢で、俺がしがみついてる右足だけを支えに止まっていた。


のけぞった体勢から払われた足でヒールキックをお見舞いされ俺は吹っ飛んだ。

すぐさま起き上がり反撃に出ようとしたその時、「スパアアン!」といい音を立てながら俺の頭にハリセンが叩きこまれた。


「ミノルちゃん~げーむおば~。」


間延びしたアディの狩猟の合図で俺の負けが決まった。


「妾の勝ちじゃ。昼はミノルの驕りじゃな。」


「くっそー。今日はイケると思ったんだけどなあ。」


あの会食の後、俺達はフェンリルの長老達からの戦闘許可と協力を得る事が出来た。

すると、情報収集などはフェリエの情報局でやってくれることとなり、俺達は誰も使わない練習場を借りて訓練をしていた。


ヤーノと別れてからも俺は毎日訓練だけは欠かすことがなかった。体が小さいので武器はナイフと籠手のみだ。組手は目立つといけないので型の練習や仮想敵をイメージしての鍛錬をしていた。


こうして、たまにリューと組み手をしているが、いまだに勝てない。

しかもアディが古龍となってからはアディとも組み手をするがこれまた勝てない。


「宮本武蔵の千日の~ってあるでしょ?フィーグルにも似た言葉があって”石を相手とし鉄を砕かん”って言葉があるんだよ。僕はそれを剣聖から教わって実行した結果なんだよ。」


と、ヤーノは俺との訓練の時に教えてくれた。そしてリューもアディ、リアとアリスにも勝てない。


「そう簡単にやられてたまるか。妾達とミノルとの差は実戦経験と鍛錬の積み重ねが段違いなのじゃ。」


「そうですね。私達も生きて情報を持ち帰らなければならないので、この手の訓練は隠者としての技術より、優先的に訓練させられましたから。」


リューとアリスが、汗を拭きながら答えてきた。


「でも~今の~ミノルちゃんだと~勇者や~人族の剣聖には~勝てるかも~?」


「そうですね、私も今代の勇者と何度も剣を交えましたが、数人がかりではありますが倒そうと思えば倒せる相手ではありますね。代々の勇者のほとんどはステータスとスキルに頼りすぎていて、勝てないと思った勇者は数えるほどしかいませんね。」


アディもリアも答えてくるのだった。


「ふむ、今代の勇者は特に弱いの。ムンチャイとオースティン卿から教えてもらった”すてーたすほせい”と”ゆにーくすきる”じゃったか?」


「それと~”称号”のシステム~。」


「そうじゃそうじゃ。それじゃ!それで勇者達は、修行などを積まずに強いのじゃ。」


地球で彼らに教えてもらったステータスの祝福に属するスキルと称号はすごいものだった。

一般のステータス持ちでも固有スキルというものは存在するが、それはごくたまに存在するスキルであるがユニークスキルというものは、数万人に一人の確率でしかいないと言う事。

そして称号と言うシステムに関しては、ある程度修行すれば、ステータスに登録されてそれを育てるような感じでより上位の称号を得られると言うシステムらしい。


勇者は、戦闘などに特化したユニークスキルと称号を持ち初心者に状態なのに、常人の数百倍強い存在となる。


「そうですね。私達も調べた情報はその限りなんですけどね。」


「まさか、あのような落とし穴があったとは盲点でした。」


リアとアリスが俺達が教わった”ステータスシステムの落とし穴”をリュー達から教えられていた。


「皆さん。稽古中に失礼します。勇者の情報が入りました。」


練習場に来たのはパディだった。あれから彼女はセレスティアの手伝いをしながら代表の勉強をしていた。

俺達は鍛錬を止めて勇者の情報を聞くこととした。


俺達は宿に戻ってパディの情報を聞いていた。

その情報の内容は同じ日本人なのかという耳を疑うような内容であり、リュー達は顔を顰めながらその報告内容を黙って聞いているのだった。


「・・・以上となります。」


「奴隷解放という幻想にとらわれた殺人鬼に占領後の女性を次々と嬲り続ける強姦魔。金の為なら何でもする銭ゲバ娘に・・・・あれ?勇者エリカは情報が少ないね。」


俺は一人だけ戦歴などがほぼ皆無に等しい状態に違和感を感じてしまいパディに尋ねてみた。


「ええとエリカ・イクタ勇者序列25位で、召喚直後の魔大陸でのルーグイン戦役直後に行方不明となっていて、1年前に発見。それからは後方の支援部隊で兵站の衛生担当に従事してますね。」


俺はもう一つ驚く事実に質問をした。


「ちょっと待って。勇者って21人じゃなかったのか?25位って何!?」


「わ、妾も初めて聞くぞ!なんじゃ25位とは。今代の勇者は分裂でもするのかや!?」


リューも驚いていた。何しろリューから聞いていた人数は21人。そして地球で調べた行方不明生徒も21人であったからだ。

俺は地球からの荷物でタブレットにスイッチを入れた。もちろん悪用するためではない。

貴族の礼儀作法や、テーブルマナーなどの日常的な情報と、今回の生徒たちに関する情報を持って来ていたためだ。


まあ、守拙とかゲームとか時間つぶしに使えるのもダウンロードして来ているが、今はそれではなく行方不明の名簿を確認する。


「・・・・・・・あった!これだ!そうだよ学校だと言う事を忘れていた!」


そう、俺は生徒しか見ていなかった。名簿と別紙のPDFになっていて、しかも欄外に担任、副担任、教育実習生の3名の名前が記載されていた。


「あれ?でもこの人数入れても24人だぞ?あと一人は誰だ?」


不明の人間が1人いる。俺はその不気味さに背筋に寒気が走ったのだった。


「それは後で調べるとして~今はこの4人がターゲットでしょ~?」


アディも驚いているらしく半端な間延び口調だ。

「そうだったな」と俺は、頭の中をリセットして目の前の事に集中しなおすのだった。



  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



アドラ聖教の典礼祭がもうすぐ始まろうとしていた。

教会には設立の記念日と教徒にとっては記念すべき日である。また教徒ではなくともステータスと言う恩恵にあやかっている者達にとってはそれを作り出した神に感謝する日であった。


フェリエ共和国内において最大の大きさを誇るこの教会は教会内でも700人は軽く入る事の出来る建物で大勢の関係者や一般の教徒達が冬の寒い時期でも参拝しており、外には露店なども並び教会周辺は人でごった返していた。


冬の日没は早く18時頃だと言うのに夜空に星が出ており、西エリア中心の教会から延びるメインストリートには篝火が炊かれており、大通りは明るく照らされていた。

そして典礼祭の開始の鐘が鳴り響いてくると外を歩く人達から歓声が上がり始める。


俺はメインストリートからまっすぐ教会を目指して歩いていた。

教会内部で行われているミサのライブ音声が、通信魔道具経由でメインストリートのあちこちから内容が聞こえてきていた。

そして教会正門の検問に着く。


「おい坊主、ペンダントを提示と、身体検査をさせてもらうよ。」


検問をしている衛兵の一人が俺に声を掛けてきた。


「ああ、叔父さん調べなくていいよ俺、信者じゃないから。」


「ステータス感謝の子だね。それじゃあ入れないな。寄付ならそこに箱があるから入れていくといい。」


「それも違うな。だってここのミサぶち壊しに来たんだから。」


そう言って《身体構成》で龍人モードになって〈身体強化〉を展開。俺の姿に驚く衛兵の腹部に掌底を当てて踏み込むと5m程吹っ飛んだ。


今の行動で一瞬にして騒ぎになる。


「おい小僧!動くな!」


衛兵が4人がかりで俺を捕まえに来る。

左手を伸ばしてきた衛兵の左手を掴み自分へ引き込みながら懐に入り、顎に掌底を食らわすとそのままのけぞりながら倒れた。・・・まず1人目。


右側から左手を伸ばした衛兵の腕をつかみ袖釣り込み腰で大通りへ勢い良く投げる。・・・これで2人目。


後ろから俺の両肩を掴んで前のめりに倒そうとしてきたので、両肩に置かれた手を掴んだまま尻尾を股間に当てながら変形の背負い投げをして大通りへ投げた。・・・3人目。


3人目を投げてしゃがみこんだ状態の俺を抑え込もうと飛び込みながら来た衛兵を馬蹴りの要領で後ろに両足を蹴りだしそのまま衛兵を蹴り飛ばす。・・・これで4人目。


そして立ち上がった俺は、まだいた数人の衛兵に向き直り右手に<ファイヤーボール>を展開したまま言い放つ。


「おい、怪我したくなかったら動くな。」


この騒ぎで一般の参拝者は逃走し、遠巻きに俺と衛兵の立ち回りを見ていた。

そして衛兵も魔法を見るなり後退りをして5m位の距離を取っていた。

俺はそのまま正面入口へ歩きMP3プレイヤーの再生ボタンを押して扉の前に立つのだった。



  ――――――――――



司祭は厳かな雰囲気に包まれた聖堂の中で演説をしていた。

フェリエ共和国の西エリアを実効支配が完了してあとは東エリアさえ抑えればこの国もアドラ神聖公国の支配下に置かれると確信していた。


初めの頃は、こんな辺境の地までトバされた事に上層部への恨みがあったがそれももう少し。

この国を手中に収めれば枢機卿への道も拓けるものだと内心ほくそ笑んでいたのだ。


「・・・・・であるから、ここまで来ることが出来たのは、アドラ聖教を信じた皆さんの心がこのような結果になったのです。」


これでまた信者も増えて御布施の額も増えると言うものだと思ってしまい、司祭は微笑みから笑いに変わってしまいそうになっていた。


「さあ。ここに新たに人族によるフェリエ共和国が始まるのです!」


司祭が最後の言葉を発した直後だった。


『そうかな?俺にはあんた達が尻尾を丸めてこの国から出ていく想像しか出来ないんだがな。』


正面扉の前に立つ少年が言い出した言葉に、司祭の他、席に座っている信者達も後ろを振り向き少年を見るのであった。



  ――――――――――



♪パーパパ~~パパーパパ~~ パ~パ~パ~パパ~~~♪


外套の胸ポケットに引っ掛けたMP3から、○れん○将軍の登場シーンのBGMが流れる。

うん、俺って今、悪ノリしてるな。


「お前たち、神職の身でありながら平和を望まず支配欲に溺れ、首都ヴォルシナを不当占拠して罪もない獣人達をも苦しめ、あまつさえ勇者とも結託してフェリエ共和国を支配しようとする悪行の数々、許すわけがないでしょう。」


そう言い放った俺の背後の扉が開くと勇者ケンジが立っていた。


「さらには!罪人の服役している施設を襲い。世の中に罪人を野放しにしてフィーグルの民を不安に陥れ、それで平和を語るなんて言語道断!!」


「何だと貴様!」


最前列に控えていた勇者ユウト、勇者ナオ、勇者エリカが席を立ち司祭を守るように前に立ち俺に向かって怒鳴りながら睨んでいた。


「勇者ケンジ!貴様勇者の特権とか言いながら女を無理矢理に欲望のままに何人も犯し続けた所業!万死に値する!」


「なっ!」


勇者ケンジは言葉を詰まらせるが、怒りを露にして空間収納から大剣を取出し構える。


「全員潔くフェリエ共和国の司法に身を委ねよ!!!」


「このクソガキ!何の証拠があって俺に言いやがる!」


勇者ケンジが怒鳴り散らす。


「ほう~。クソガキはおまえだ。俺の顔を見忘れたか?」


「なに!?」


ケンジは思い出した。美しい顔をした女性を自分の部屋に連れ込もうとした事を。そしてあの時、姉の前に立った弟の事を。


「てめえ、あの時のガキ!」


「であえ―であえー!こんなところに薄汚い竜人の子供がおるわ!大事な典礼祭を邪魔する愚かな亜人め!殺してしまえ!」


勇者に守られて気が大きくなったのか、後ろに隠れていた司祭がさらに衛兵を呼び出し、俺を殺そうと言い放ってきた。


「俺を殺せると思っているのか?」


俺は籠手に魔力を纏わせ再び〈身体強化〉を展開。さらに俺の顔と同じ大きさの〈物理障壁〉を3つ展開して構えた。


「よろしい。ならば戦争だ!」


俺は勇者達や衛兵に向かって叫んだのだった。




最後までお読みいただきありがとうございます。


次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。

今後ともよろしくお願いたします。


次回更新は 明日とだけ言わせてください。すいませんホントにストックがないんです(泣)

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