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なんやかんやと到着

お忙しい中、通勤中、休日真っ最中の中、クリック&タップ誠にありがとうございます。


拙い文章ではございますが、どうか楽しんでください。

勇者 新庄優斗


「なんだと!ケンタ達が殺された?だれに!?」


吉野健太が殺されたと言う報告に僕は伝令胸倉をつかみながら聞いた。


「あ、あの!私は伝令で詳しい事は解りませんが、ドナクレアの魔龍と聞いております。」


「ドナクレアの?涼子達が倒したって聞いたが嘘なのか?」


「ちょっと!ソノッチ達のあのドラゴン本物だったの?」


「分かんない。でも本物だって言われてたよ?」


鈴木健二、藤原南朋、生田エリカの3人がそれぞれ言っている。

僕の名前はシンジョウ・ユウト。勇者序列5位の聖剣使いだ。

今はフェリエ共和国南のサス村に駐留しているが、たった今吉野健太、藤田昌則、今野保志、会田昇の死亡が伝えられてきた。本条毅は捕虜としてエルフの国ヘティスハーク王国に捕虜となっているらしい。


「ばかな!あいつら日本にアントニオ様と一緒に交渉に行ったんじゃなかったのか?」


「しらなーい。あのネクラメガネ戻って来てたんじゃないの?」


「そんなわけあるか!予定だと年明けだぞ?」


「うるっさいなー。怒鳴んなよ。だから兄貴に勝てないんだよバカ。」


暖炉の前でソファーに寝そべりながら爪を磨くナオに言われた。

その通りだ、このままでは兄貴に勝てない。

俺の双子の兄貴はシンジョウ・ヒデオ。勇者序列1位で今は伯爵にまでなるアドラ公国の貴族だ。

クラス丸ごとフィーグルと言う世界に転移させられ今に至る。


兄貴は何でもできた。勉強も、スポーツも。女の子にはモテて男友達も多い。

それに比べて俺は兄貴と言うも比べられてウンザリもしていた。成績だって学年1位と3位じゃないか!点数だってたった4点しか違わないのに比べられる。


そして今回の異世界転移だ。戦争しろだと?殺し合いをしろだと?ばかじゃないのかこいつら。僕たちは平和な戦争の無い国から来たんだぞ?

でも兄貴は違った。


「わかりました。僕たちが公国繁栄の為に力を尽くしましょう。」


は?なにを言ってんだコイツ。気でも狂ったのか?と思ったが、違っていた。

兄貴は次々と戦争に参加して功績を挙げて伯爵にまでなった。


「兄貴!人を殺すのはよくない!やめようよ!こんなのおかしいよ!」


「ユウト。そんな腰抜けだから俺を追い越せないんだ。学園でも、この世界でもな。」


俺は悔しかった。兄貴とは違って別の事をしようと色々考えて”奴隷解放”を目標にした。

奴隷に仕事をさせている奴らを殺し、奴隷に仕事を強制している組織を破壊した。

すると効果は覿面だった。奴隷をこき使って甘い汁を吸っていたんだろう。初めは小さな国から次々と財政難に陥って最後にはアドラ公国に吸収されていった。


「やった!俺はこれで自由だ!また好きに暴れてやるぜ!ありがとうよ!」

「これで借金がチャラになる。もう自由だ!ありがとう!」

「ありがとう!これで税金に縛られなくて済む!自由だ!」

「うむ!此度の戦争で責任を取らされるところだった。わしもこれで自由だ!」


ほらみろ!みんな僕に「ありがとう」「自由だ」と言って感謝してくれるし、皆自由を取り戻しているじゃないか!

そして僕も遂に叙爵されることになった。

兄貴とは違っていいことして叙爵されるんだ。奴隷にしたり、殺さなくても貴族になれるんだ!

次は大きな国にしようと計画を練っていた。するとケンタからフェリエ共和国も奴隷をたくさん抱えていると情報を貰った。


俺とケンタは2人で組んでフェリエ共和国に工作を実施、ケンタは鉄砲の製造方法など技術面でドワーフを仲間にすることが出来た。

そしてドワーフにも奴隷になっている人達がいた。

僕は人族と天使族を仲間にして奴隷を強制労働させている村や荘園を次々と攻めて解放していった。

そして人族、天使族、ドワーフ族とであの凶暴で残忍な獣人からこの国を開放するんだ!


   ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

ミノルのターン


俺達は足止めを食らっていた。街道に入り、関所はまだ人族達に占領されておらずスムーズに通過が出来てそのままフェリエ側の街道を抜けきった直後だった。

反対方向から来る人族の小隊位の人数だろうか?50人ばかりの槍や剣を持っている兵隊の列に止められた。


「止まれ!我々は人族解放の義勇兵である!お前らエルフだな?ここはヘティスハーク王国の人間が来るところではない!命が惜しければとっとと引き返せ!」


「いえ、我々はフェリエ共和国政府から許可をもらっているマコーメ商会でしてヴォルシナの商会へ注文の荷物を届ける所なのです。・・・ほらこれが証明書と契約書です。」


引き留めたに保続は他の兵隊より少しばかり上等そうな装備をしていた。多分隊長なのだろう。

だが着用している鎧はアドラ公国の正規の鎧ではなく隊列を組む兵隊もバラバラの装備をしている。

しかし1人1人が統率された動きをしているので多分アドラ軍だろうと推察した。

トンス氏は書類を見せて問題はないと主張していた。


「だまれ!街道を通ってきたのだろうが、あの関所は獣人共が不法に占拠している所だ!認められん!それにその書類偽造かもしれんではないか?」


トンス氏は「こまったな」と呟きながら頭を掻いていた。


「ん?お前たち竜人だな?ドナクレアの魔龍が出てきたと聞くが、お前たちの仕業じゃないのか?お前らは眷属だしな。」


俺達の姿を見てりゅじんと思っているみたいだ。鱗の色はオーソドックスな緑色に<擬装>を展開しているので下級以上の龍族には見られなくなっているが、何やらきな臭くなってきた。


「この方たちは竜人族の議員の親戚で今回の難民を救済に来ているだけです。法に遵守している行為ですよ?」


「うるさい黙れ!怪しいぞこいつら、竜人族はひっ捕らえろ!エルフどもはそのまま国へ帰れ!荷物は没収だ!」


「そんな!そんな事をされては我々は路頭に迷ってしまいます。」


トンス氏は平和的に解決を試みるが兵隊は聞く耳持たずで遂に実力行使へ訴えよう呂してきた為、商隊メンバーは馬車を降りて応戦の構えを取り出した。

やれやれ、これで計画は少しばかり変更しなきゃなと魔法を展開しようと準備をした。


「こらあ!貴様ら!何をやっておるか!」


突然兵隊たちの後方から男性の怒鳴り声が聞こえてきた。


「隊の足を止めて何をしている!・・・ん?このエルフたちは何者だ?」


「こ、これは小隊長。この商隊が怪しいもので尋問をしていた所で、竜人までいたものですから・・・。」


どうやらこの人が一番偉い人みたいだ。確かにそこの人族よりもさらに上等そうな装備をしていた。


「いえ、私達は普通にフェリエの商会へと納品に行く途中で、この竜人たちは同族の救済でついでで我々と同行しているだけなのです。」


そう言ってトンス氏が再び書類を見せると、小隊長はそれを確認すると見る見るうちに顔を赤くしていった。


「この馬鹿者があ!この書類は正式なもので偽造でも何でもないではないか!」


「で、ですがこの者達はエルフでしかも竜人がいますが・・・。」


小隊長が不備は無しの通告をしても、部下の人族が食い下がってくる。


「きさま!常々言われているだろうが!戦争はあくまで政府間の問題!商人は関係はない!こんな危険な場所に運んでくれる商人がいなければ、関係のない人も皆飢え死にするのだぞ!それに竜人族は退去命令が出ている!その水先案内人であろうが!それくらいも把握できんのか!」


「ひい!申し訳ございません!」


「ではさっさと先に進まんか!」


「はいいい!」と逃げるようにその場を去り、部下の男は隊を進め始めた。


「申し訳ない。戦争で緊張しているのだろう許してやってくれ。」


「いえいえ、大事無ければそれでいいのですから。」


小隊長が謝罪をするとトンス氏は問題ないと返答した。


「それでは」と俺達は再びフェリエ共和国へ移動を始める。

俺はアドラにもいい奴いるじゃないかと思いながら、騙して御免ねとも思いながら遠ざかる小隊長を幌馬車の中から覗いていた。


すると、俺に気付いたのか目があってしまい俺は思わず手を振ってしまった。

それに呼応するかのように小隊長は右手を挙げて答えてくれた。そして馬を反転させ、隊列に戻ったのだった。


3日後、俺達はフェリエ共和国に到着した。作戦開始まであと1ヶ月の間に色々と下準備はある。


「それでは皆さんお元気で。私達はこれから2週間ヴォルシナに次の商売の為、滞在いたします。もし一緒に帰る時はこの宿に泊まっていますのでお声を掛けて下されば、難民の護衛は引き受けますので。」


そう言ってトンス氏はアディにメモを渡した。


「ありがとうございます~。必要になったらお願いしますね~。」


アディが礼を言って、俺達と商隊は別れたのだった。


「さてと、ディーフェリアにアリステリア。代表とは面会はもうできるんだったよね?」


「リアたんです。」「アリスたんです。」


ディーフェリアとアリステリアに尋ねると予想していなかった返事を無表情でしてくる。


「・・・・・」


「リアたんです。」「アリスたんです。」


どうツッコんでいいのか悩んでいると再び愛称で呼べとばかりに無表情で催促してくる。


「リアた・・・」「アリスた・・・」


「わかった!俺が悪かった。んで、リア、たん。アリス、たん。」


よろしいとばかりに頷いてくる。・・・・・くっ!


「はい。難民の要請に来ていたフェリエの使者に伝言を頼んでおきましたので逢えるはずです。」


ようやくリアたんが答えてくれた。


「竜人代表の親戚と言う名目で面会予約があるはずです。」


アリスたんも答えてくれた。


   ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


俺達は今、議会場の受付にいた。

受け付けにはリアたんと、アリスたんが面会の手続きをしていてくれる。

俺は何かに負けたかのように肩を落としリュー達と椅子に座っているのだった。


「お手続きが終わりました。こちらへどうぞ。」


手続きが終わったらしく、アリスたんが俺達の所へ近づいてきて受け付けの向こうに立つリアたんと案内係らしき獣人の所まで案内をする。


代表の仕事部屋は3回らしく階段をのぼりながら進んでいく。

廊下や、会談には魔道具だと思うが蛍光灯のような長細い照明があり窓はあまりないが結構明るかった。

仕事部屋は長い廊下の奥にあるらしく俺はそのままついて行きながら何か地球にあるビルなどの建物の中を歩いている感覚や景色が似ていると思った。


「こちらになります。」


そう言って猪のような獣人の案内係が指先をそろえて扉を差した。

扉は2.5~3m位の木製で観音開きになっており扉には”代表”と文字が表示されていた。

案内係がドアをノックすると「はい」と女性の声がした。


「代表。ポチと言う方がお見えになりました。」


ポチ?誰の事だ?と思いながらリューを見ると俺を見ながら首を左右に振る。

それではアディかと思いながら見ると同じく首を左右に振るが扉の向こうからまるで地響きが起きてもおかしくない大きな足音がこちらに近づいてきた。


扉の板1枚を隔てた向こうから何やら殺気の様な気配を感じ身構えると扉が勢い良く開きその先には犬獣人らしき女性が頬を膨らましながらこちらに向かって言うのだった。


「誰がポチですか!私は狼です!失礼しちゃうわね!」


「やあテレスティア壮健そうじゃな。」


どうやらこの美人な女性がフェリエ共和国代表のテレスティアさんらしい。




最後までお読みいただきありがとうございます。


次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。

今後ともよろしくお願いたします。


次回更新は 翌7時ですよろしくお願いします。

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