自業自得?
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読者様からアディについての御指摘がありました。正確には
アーデルハイト←×
アーデルハイド←○
です。時間を見て修正いたしますので宜しくお願いいたします。
拙い文章ではございますが、どうか楽しんでください。
翌日、アドラ神聖公国は悲しみに沈んでいた。先日の龍族飛来から数時間後の国の重要人物の死亡を伝える鐘が教会で鳴らされ伝えられたのだ。
通常の王都や都市では見受ける事があまりないが、宗教色の色濃い首都では軒先に黒の旗、そして民衆は黒の腕章をみんな着用していた。
公王の嫡男がなくなったと連日宮殿前で、涙を流し声をあげて泣く人々が絶える事がなくその光景は宗教国家ならではであろう。
数日後、アントニオの葬儀が大々的に行われた。その時の公王も子息の遺体の前で魂が抜けたような表情をしており姉弟達も涙を流していたと言う。
また、各地に広がる前線にもアントニオの死亡が伝えられ3日間だけであったが、アドラ軍の攻勢の手が緩み、多少ではあるが、一息付けた事により各国ではアントニオの死を喜んだとの事だ。
そしてさらに数日後、再び軍議が行なわれていた。
議題はヘティスハーク王国だけではなくドナクレアの魔龍討伐も追加となっていた。
魔龍は東の空からやって来て東の空に飛び立っていったことからヘティスハーク王国とフェリエ共和国の間にそびえるルトータ山脈にアジトを構えているか、未だヘティスハークにいるものと予想された。
アントニオが殺されたとあっては貴族達も遅々とするわけにはいかず、覚悟を決め遠征準備をする事となった。
アドラの遠征ルートは2つ用意された。1つは兵数5000で前回の国境付近砦を基地に小競り合いのにらみ合いをして各国より特急でかき集めた援軍30000と合流を待つ。
次に兵15000を陥落寸前のフェリエ共和国で補給それからルトータ山地を魔龍のアジトの有無を確認しながら越えてヘティスハークへ攻め込む。
魔龍がルトータ山地にいればヘティスハーク王国攻略後、砦組と合流しルトータ山地へ攻略開始と言う計画になった。
「くっくっくっく。ドナクレアの魔龍めアントニオの仇とってくれるわ!して?1万5千の兵は山越えは大事無いのか?」
「はい。リアル○もフレ街道を使用しての遠征となりますので、問題はありません。」
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リアルけも○レ街道
ヘティスハーク王国とフェリエ共和国との間に直線の平坦な街道。
ヘティスハーク王国産のエルフ絹や安価で品質の高い生地、互いの産物、ヘティスハーク王国にある効能高い温泉地を利用するためフェリエ共和国の獣人達が険しい山道を行き来していたが、友好関係にある共和国の為にエルフ達が頑張って山地の下を流れる川沿いに切り開いたので魔獣に襲われることなく安全に通行出来る街道である。
しかし枕詞に注意してほしい”リアル”である。あの若々しく瑞々しい肌、かわいらしい声。
そんなのばかりではない。
悪○商会顔負けの目を合わせただけで手持ちの全額を差し出したくなる顔と雰囲気の獣人。
歩くより転がる方が早そうな獣人。
両手に光る魔法棒を持ちながら「ハイハイハイハイ!」と歩く獣人。
ガチムチの思わずお尻を手で隠しながら歩きたくなる獣人。
もはや面影も無く垂れたおっぱ・・・失礼。
そのような獣人が頻繁に行き交う街道はリアルそのもの。
ん?そんなのは知りたくなかった?
はっはっは。世の中そんなに甘くはありません。
――――――――――
そうしてアドラ軍遠征計画の進んだある時。
アドラ国内において同時複数に渡る魔獣の大氾濫が発生したのである。
幸いにも各貴族領内において遠征準備の兵を集めていたのが幸いして大氾濫は一部であるが抑える事が出来た。
しかし壊滅的な被害があった貴族はアドラ国内において27%に渡った。
被害が大きかった貴族領地を調査した結果。”畜産”が原因であることが判明した。
現時点でアドラ国内における畜産における食肉事情は40%に及ぶ。
”肉が柔らかい””脂が乗っている””臭みが少ない”の食肉事情はあったが、”森”の存在によってあまり普及はされなかったことから高価な食材となっていた。
一般人は冒険者がギルドに収めクエストやミッションで得られた食用魔獣の肉が殆どであった。
しかし今回の召喚勇者は違った。1人の「まずい」の一言で牛、豚、鶏の”畜産”の文化を勇者が地球の文化を用いて拡充したのだ。
それが功を成し畜産は広がりを見せる。
すると今まで高価だった畜産肉は”安価”の付加が加わり瞬く間に普及した。
冒険者を雇い食肉事情を補っていた貴族達はこぞってこの”畜産”に注力を注いだ。
だが忘れてはいけない。”なぜ冒険者を雇って森の魔獣を狩るのか”を。
当然、畜産が普及するに比例してクエストの大半を占めていた食肉確保のミッションやクエストは激減。
良くてゴブリンやスライム、コボルド撃退、牧場警備など初心者クエストしかなくなってしまい、戦争もあったことから収入の減った中級以上は傭兵として戦争へ出征。
冒険者ギルドは中堅以上は戦争。下級は初心者クエストの状態になり畜産は守られ下級魔獣は駆逐されるが森は初級者では対応できない中級以上の魔物が狩られず、我が物顔で跋扈し始めるようになる。
中級以上の魔物は狩られることも無く無事に上級魔獣へとどんどんクラスチェンジ。
上級魔獣はさらに災害級、天災級、最悪は神災級へとクラスチェンジを果たした。
魔獣の間引きを怠った森は前人未踏な最高レベルの森へと進化していった。
そして遂に食物連鎖のピラミッドは崩壊し大氾濫へと至るが、ここは自業自得。
”超”大氾濫へと発展を遂げたのだった。
さすれば言わなずもがな。遠征にと兵を集めていたが、超大氾濫によって兵は瞬く間に国内へ次々と派遣討伐任務へと従事して行った。
上級クラスが殆どの魔獣の群れにアドラ軍の半数以上が命を散らすこととなった。
これにより年内における遠征は事実上不可能となった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「・・・と以上が報告となります。」
アドラ公国の遠征がなくなった事に喜ぶ貴族達の歓声を背中にしながら、有志で派遣された2人のエルフに軽い頭痛を覚える。
1人の名前は「ディーフェリア・スイード」愛称「リアたん」金髪色白美人のナイスバディなハイ・エルフの隠密特化型エルフ。
もう1人の名前は「アリステリア・スミセ」愛称「アリスたん」銀髪褐色美人の巨ナイスバディなハイ・ダークエルフで同じく隠密特化型エルフ。
「ありがとう・・・んで、気になるんだが、話の一部に版権があるってって知ってるか?」
「半券?何かの劇場の入場券ですか?」
2人は直立不動の無表情で疑問に答える。
「・・・・・いや、何でもない。」
答える俺の横で頬を引き攣らせながら、必死に笑顔を浮かべるヤーノ。
多分解っていないであろうリューとアーデルハイド嬢は呑気に2人で紅茶を飲みながら報告を聞く。
「ちょっと聞きたいがいいか?」
「「はい。何でしょうか?」」
ユニゾンが素晴らしい2人は俺に答える。
「エルフとダークエルフって仲が悪いって聞いたことあるんだが違うのか?」
「は?何を言っているのですか?何のゴシップを読んでいるのか分かりませんが、古より仲違いはしたことありません。」
「はい、何処をググればそんなことが出てくるのでしょう?ガセネタですね。」
2人は同じタイミングで同じ方向に首を傾げながら無表情で答えてきた。
「ちなみに私達をリバーシと呼んでいただければ幸いです。」
「ちなみに私には占い師の知り合いはいませんのでご安心を。」
二人で同じタイミングで無表情で俺に向かいお辞儀をしてきた。
「・・・・・・・勘弁してくれ。」
無表情の2人に頭を抱える俺、引き攣った笑いのヤーノに我関せずの女性2人。
傍から見ると不思議な組み合わせでそれぞれのスタイルでいる人々の中で俺は報告を聞くのだった。
最後までお読みいただきありがとうございます。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。
今後ともよろしくお願いたします。
次回更新は 17時ですよろしくお願いします。




