表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

26/106

戦争準備と廃棄女神

お忙しい中、通勤中、休日真っ最中の中、クリック&タップ誠にありがとうございます


拙い文章ではございますが、どうか楽しんでください。

「僕はここで勇者としての力を取り戻す。」


そう言ったヤーノは祭壇の上に4体並ぶ高さ3mの女性像の一番左の像を見た。

3体は白い石材を使ったのであろう羽があり立ったまま祈りをささげる聖母のような体勢をしていたが、教会にあると言う事は女神像なのだろう。

しかし一番左は首はなく、背中の羽根や腕などあちこちと砕かれた跡がある。

辛うじて上半身の胸の部分が女性の像であるという形を残していた。


「それじゃあ~いくわよお~?《神託》」


っていきなりですか!と俺はツッコミを入れたかったが、ヤーノを見ると既に膝立ちの体勢で両手を胸の前で組んで祈りをささげていた。

アーデルハイト嬢を見ていると突然視界が真っ白になったと思ったら白い何の飾りも無い部屋にいた。

中心にはベットと木製のロッキングチェアがあった。


ベットには白い鳥の羽根が背中についた人がうつぶせで寝ており時折羽根がゆっくりと羽ばたくような動きをしていた。

「ん?」とこちらを向くと驚いた顔をしてベットから急いで下りて俺達の前に立った。

服装は肩から下にかけて青のグラデーションが特徴のキトンを着ており、髪は緩やかなウェーブの掛かった茶髪でブラウンの瞳、目鼻立ちはギリシャの彫刻で見るハッキリとしている。美人である。


「あらあら、私のような棄てられた女神の神託を受けようなんて敬虔な方もいるものね。」


何か自分を卑下しているような話し方でも、朗らかな笑顔を絶やさずに声を掛けてきた。

というか、なぜ俺まで・・・ではなく全員がここにいるのだろうかと不思議に思った。


「あら?もしかしてアーデルハイトさん?キャー久しぶりだわー!でも、元の世界に戻されたのではなくて?」


「お久しぶりです。メーフェ様。故あってこちらの世界へ戻ってきました。実はお願いがありましてここに来たのです。」


アーデルハイトは真面目モード(俺が命名)でメーフェに願いをしていた。


「んー。お願いの内容によるけど私ももう力は殆どないわよ?って何この子!ちっちゃ~い。ねえねえ!貰っていい?」


メーフェはアーデルハイト嬢の願いを聞こうとしたが、俺の存在に気が付き見た途端、瞬間移動したかのように俺の前に来て抱き上げ頬ずりをしてきた。


「ん~アーデルハイトの子?・・・・・・・って尻尾!羽!龍族?しかも古龍じゃない!ちょっとアーデルハイト!なぜここに古龍を連れてきたの!」


そうまくしたてながら俺を放り後ずさった。

「メーフェ様・・・」とアーデルハイト嬢は呟きながら額に手を当て上を向く。


「久しいよのうメーフェ。息災であったか?」


「んぎゃああああああ!リュセフィーヌ!私何もやってないわよ!こないだあんたが死んだときだってやめろって言ったかんね!でもでも私の権限と権能取り上げられて何もできなかったもんね!」


やはり龍族と神族は天敵同士なのだろうか。

メーフェがかなり焦ってリューに説明していた。


「妾達は何もせん。ただ連れてこられただけじゃ。そこの元勇者の願いを聞いてみよ。」


リューの指差す先を見てみると、ここに来る時と同じような格好をしたままのヤーノがいた。

この騒ぎの中を不動のままでいるとは強者だなと俺は感じるのだった。


「メーフェ様、どうかこの者に勇者として力を授けていただけないでしょうか?」


ようやく話が進むと感じたアーデルハイト嬢が女神へ頼むのだった。


「それがですね、私にも不可能ですわ。彼らの言うチートスキルなどと言う神族にも匹敵するような固有スキルの祝福を与える事は出来ないのです。

私はもともとチートスキルなどと言うものを濫用すればいずれは自分たちにしっぺ返しが来る事を危惧して彼女らに忠告はしたのですが、聞き入れないどころか私を裏切り者として女神の籍から外し顕現と祝福の権能を剥奪してしまったのです。

ですからステータスも与える事は出来ません。」


咳ばらいを一つして、元の口調に戻ったメーフェはすまないとばかりに返答した。


「いえ、私はただ勇者としての身体能力だけで大丈夫です。私の守護神だったメロル様からもらっていたスキルの祝福は要りません。」


「メロルとは?」とリューに聞くと「あっちの3人じゃ」と答えたので納得した。


「・・・わかりました。勇者の指定はできませんが、私の使徒として認定いたしましょう。そうすれば勇者に匹敵する力が備わるはずです。」


「は!ありがたき幸せ!」


ヤーノはメーフェに感謝の意を表すのであったが、


「しかし、これには条件があります。使徒となるからには今のここの教会の再建、そして布教活動です。

神族の力は信仰です。これを怠ると力はすぐに弱まるでしょう。すでに私の力もほとんどありませんから。

但し、信仰が強くなればさらに力を揮う事が出来ますので頑張ってくださいね。」


「はは!」


「メーフェ様、もう一つ。私の固有スキル不老長寿を彼に移してあげてください。」


アーデルハイト嬢は自身に備わっている固有スキルを譲渡すると言ってきた。


「よいのですか?それは聖女としての証。無くなっては聖女としての力は失ってしまいますよ?」


「かまいません。もはや今の私にとって聖女は不要です。」


「不要とは・・・・まさか!アーデルハイトさん?見つけたの?」


アーデルハイト嬢は無言のままで笑みを浮かべるだけだった。

時折リューとの会話でにおわせていたが、本当に不老長寿を持っていた事すら知らなかった俺は驚いた。しかもそれが聖女の証とは。

だがいきなり口調がまた変わったなと思ったが見つけたとは何だろうか?

そして今代の聖女は何をもってして聖女ん証としているのだろうかとそれも気になる。


「まあいいわ。あとでじっくり聞かせていただきますから。」


そう言ってアーデルハイト嬢の心臓の辺りから光る球が出てきてヤーノの心臓あたりに吸い込まれていった。

ヤーノはアーデルハイト嬢に「ありがとう」と感謝したのだった。


「それでは妾からも一つ。メーフェよ現人神としてヘティスハークとドナクレアへの存在を許す。これで貸し借りなしじゃぞ。」


「え?ほんと?干渉許してくれるの?やった!布教活動できる!消滅しなくて済む!ありがと~。」


メーフェはとてもうれしそうに飛び跳ねながら喜んでいた。


「ただし!ヌシの信者からは侵攻などとふざけた輩が出てきた時は容赦せぬぞ?」


「わかってるわよ。そんなことしたらあんたたちに袋叩きの上輪廻の輪から外されるもの。逆にそんな信者が出たら私がヤっちゃうわよ。」


リューからの忠告を受けてメーフェは忠告に従うと約束するのだった。

教会から戻りヘティスハーク王に教会の建て直しとメーフェ像の作成を依頼。初めは渋っていたが、メーフェの使徒となったヤーノの参戦を条件に承諾した。


夕食後、俺はバルコニーからアドラがせめて来るである城壁の向こうをじっと見つめていた。

そこにワインのボトルとグラスを2つ持って来て晩酌を付き合いながら、ヤーノに言った。


「これでヤーノも一安心だね。」


「ミノル。この戦いが終わったら俺は一度ローグインに行ってこようと思う。」


俺はヤーノの申し出に少し驚いたが、先日の港湾国ローグインの報告を聞いたとき席を立ちそうになったことを思い出していた。


「確かヤーノが勇者だった頃味方していた獣人の国だったよね。」


「うん、そうなんだ。勇者の俺を受け入れて戦ってくれた仲間がいるんだ。それが陥落しそうだと聞くと居ても立ってもいられなくなるんだ。

でもこの世界に戻ってこれた恩もあるからせめて今回の戦争だけはって思っているんだ。」


「戻ってこれるのか?」


「正直言ってわからない。今回の戦争でどのくらいの感覚まで戻せるかわからないし、勇者にだってどこまで対抗できるかわからないんだ。」


俺は「そっか」としか言えなかった。まさかヤーノが途中でいなくなるとは思ってもみなかったし、これからも一緒に戦っていくと思っていた。


「まあ、しょうがないな。ヤーノ絶対戻ってくるんだぞ!」


「うん!約束するよ!」


そう言って夜も更けながら何杯目かの乾杯をするのだった。


翌日再び検証作業に入る。


「うーん。どうしても強度に問題があるな。」


「そうだね。うまくいくかと思ったんだけどね。惜しいところまで行っていると思うんだ。」


「まあ、いきなり100点まで行けるとは思っていなかったからね。」


俺は、実際には行けると思っていた。魔導が使えるようになり、あれよあれよとうまく行き過ぎていた事に図に乗っていたのかもしれない。


「時間的に間に合えばだけど、今回はバトン作戦だけ言ってみようか?歴史の2番煎じだけど。」


「そうだね。それだけでも連携を取るのに練習の時間が必要になるからね。」





そしてその日の午後、アドラからの使者がやってきた。

既に関係者やヘティスハーク貴族の面々が謁見の間にそろっており降伏の是非を問われたのだった。


「それではヘティスハーク陛下。我々アドラ神聖公国に下るか?それとも開戦か?いかに?」


アドラ神聖公国の使者がきまりの口上の後に、問いかける。


「使者殿、我々は帰国の申し出を断る。そもそも謂れの無い奴隷や人族への不当な扱いは事実無根。ましてや地上の守護者を置いて天界の神を崇める事などできん。」


「では開戦をお望みで?」


「無論。偽りなし。」


「わかり申した。では互いに後悔無きよう。」


そう言って使者は仲間を引き連れ王都を去っていった。


「さて、各々方。戦が始まる事となった。開戦の準備だ!」


「「「「「おおー!!」」」」」


こうしてアドラ公国との戦争が始まろうとしていた




俺は開戦準備の報を受けて軍の編成についての会議に出席していた。

出席していても口を挟む事はなく兵の配置や編成を聞いていた。

俺達4人は基本遊撃で大まかな作戦が開戦直前になって俺とリューが龍化をして龍族が居るんだぞと敵を牽制しつつ開戦。

戦いが始まれば敵が多そうな場所を攻撃しながら、総司令の指示に従い薄くなった所への補助。


もし勇者がいた場合はその対応をする。


そんな感じで戦いを有利に進める。

もう1つ言えば鉄砲と大砲は火縄銃と火縄方式のはずなので局所的な雨と風を起こし火薬も火縄も湿気らせてほぼ無力化させる。


ブレスでやれば1発終了だって?いやいや、それをやってしまうと戦利品を奪えなくなってしまう。溶けるか蒸発しちゃうからね。


何故古龍が領域の住人でも無い人たちの言う事聞くかと言うと報酬だ金銀財宝だ龍族は全般的に紙幣ではなく、金や宝石と言った財貨を貯める。(11話、訓練開始と目標補足参照)

リューも大好きである。もちろん俺も地球にいた時から大好きである。


そんな感じで軍議や開戦準備、そして王都の外村や、町などにも防衛配置が終わる頃にアドラにいる間諜から使い魔の早便が届いた。




最後までお読みいただきありがとうございました。


ブックマーク、評価をいただき誠に有難うございます。

皆様の応援が嬉しくこれからも頑張っていきたいと思っております。


次回も楽しみにしていただければ幸いです。

翌7時投稿です宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ