勇者の正体と過去の勇者
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前回に続き拷問に等しいグロになってます。お気を付けください。
拙い文章ではございますが、どうか楽しんでください。
「さて、どうしようか?」
と俺は幕僚幹部たちを見下ろしながら1人1人をゆっくりと見ているともはや諦めて祈っている者、「わしは関係ない」と何度も呟く者、粗相をしてしまっている者と様々だが俺は許すつもりはない。
リューに至っては結城を汚物でも見るかのように顔を顰めながら見ていた。
「私等をどうするつもりだ?」
「殺す。」
間を置かずにリューが即答する。
それもそうだろうと俺は思うし結城に関しては初めから俺の事を殺そうとしていたらしいとリューから念話が届いていた。
米国に媚でも売るつもりだったのだろうか?
どうせあのガチムチのおっさんも殺してやるからそいつから聞くとしよう。
吉良への拷問で結城以外はすっかり委縮してしまっていて、慈悲を求める以外何も発言してこない。
リューは大臣と結城以外の幹部を浮かせて会議室の中央に運びそのまま落とした。
「ぎゃん!」という悲鳴みたいな声をあげる者もいたが、逃げようとはしなかった。
「頼む!何でもするから!金か?すぐには用意できないが望みの金額を言えば用意する!」
「わしは関係がない!すぐに開放してくれ!このことは黙ってやるから!」
「わしもだ!すべてはコイツが仕組んだことだったんだ!だから!な?頼む!」
「私だけのせいにしないでください!私はまとめ役なだけで、発言権がないじゃないか!」
どいつもこいつも自分が助かろうとして俺に一言も謝罪する言葉はなかった。
「嫌じゃ。」
俺はそう告げた。横でリューが「妾の台詞」と言っていたが早い者勝ちだ。
俺は左手を彼らに向け行使紋を浮かび上がらせる。
そして行使紋が長い帯となって彼らの周囲を丸く取り囲むと床から天井へ透明の壁が出来上がる。
次に天井に行使紋が浮かび大中小の四角い形の行使紋が回転を始める。
それぞれの回転速度が違うので見ているだけだと綺麗なイルミネーションのようだ。
そして回転しながら中央に黒く丸い穴が出現するそこから水が大量に流れてきて高さ4mの透明の壁が水槽となって半分くらいで水が止まる。
次にポトポトと何かが落ちてきて泳いでいる「魚だ」とリューが呟いた。
それは体長2㎝くらいから10㎝の黄土色をした「ドジョウ」のような魚だった。
そうして次々と同じ魚が落ちてきて水5魚1くらいで止まると突然「痛い!」「なんだ!」「尻が!」と悲鳴が上がり始めた。
「ようこそ秘境の水族館へ。ここにいますのは4人の生贄とその捕食者たちそしてその捕食者の名前は「カンディル」と言い、アンモニアに反応して穴という穴から入り込み体内へ侵入。さてどうなるやら。そして極めつけが捕食者には「飢餓」の魔法がかけられています。」
俺はそう言って彼らを見ていた。
「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い」
「ぎゃああケツが!あああああ!アソコがああああああ!」
阿鼻叫喚とはこのことを言うのだろうと俺は思っていた。
下半身から赤いモノがしみだしてきて水槽の中はあっという間に真っ赤になってしまった。
叫んでいた4人は水槽に沈んでいき鼻や口、目から耳から全ての穴にカンディルは入り込もうとしていた。
俺はそのまま彼らの魂を触媒に密林へ転送し、跡には床が濡れているだけだった。
「多分骨しか残らんだろうな。」
「それでは、妾の「たーん」じゃな」
俺は右手をあげてリューとタッチをする。
「さて、ユウキコウジロウよおヌシに聞きたいことがある。」
結城は絶望した表情を浮かべながらリューに顔を向けた。
「貴様の行い、そして息子の不始末を取ってもらうぞ?」
「息子?恵一の事か?あいつは4年前から行方不明だ。今回の事には関係がない。」
「それはどうかな?彼奴は5年前から妾がいる世界で悪逆非道を繰り返しておるぞ!」
「恵一が生きているのか!どこだ!どこにいるんだ!」
結城はリューの足にしがみつき結城恵一の行方を聞いてきたが「離せ気持ち悪い!」と蹴られて2mくらい蹴り飛ばされた。
結城は鼻次を出しながらも「恵一が生きている・・・」とリューを見ていた。
「これから見せるのは妾と祖父、曽祖父が罠に嵌められそして妾の眷族や住民が彼奴に嬲り殺しに遭う記憶じゃ。」
そうして空間に楕円の形をしたスクリーンのようなものが浮かび上がり、映像と音声が聞こえてきた。
『貴様ら!こんな卑怯な真似をしてそれでも誇り高き勇者か!』
映る人物は赤い羽と尻尾、年齢は60歳後半だろうか白髪で俺達と同じく側頭部から立派な真紅の角が生えていた。
『バ~カ、勝ちゃいいんだよ!勝ちゃ。それに「和平の締結」なんて言葉にノコノコと言われたとおりに少人数で来るなんて馬鹿としか言いようがねえよなあ?』
映る男は年は16~18くらい黒目茶髪の銀の鎧に銀の細い剣身のレイピアのような剣を持っていた。
そして小さな子供の首に剣を当てて、得意満面の顔をしながら舌を出し白髪の男を罵倒していた。
『ケーイチ=ユーキよ儂はどうなっても良いからその子を離してやれ。』
どうやら若い男は件の「結城恵一」のようだ。
そして後ろ手に縄で縛られてえいるのが、リューの祖父か曽祖父である可能性が高い。
『阿保かてめえは?コイツ等は奴隷として売り払われるんだYO!そうそう後でお前の自慢の孫娘なんてズッコンバッコン腰が抜けるまで犯し続けてやるから楽しみにしてNA。』
『貴様ああああああああ!』
『お~お~まだそんな元気があるのかYO?毒入りのワイン飲んだくせにドラゴンはすごいNE~。』
『勇者さま~。俺ら待ちきれませんぜ!もうヤってもいいんですよね!』
そうして奥に見えていたのは若い女ばかり数十名が屈強な歩と個数十名に囲まれて座らされていた。
『お~、結構美人が多いJYAN!僕も後から行くから残しておけYO』
『貴様!何をするつもりだ!』
『バ~カ、男と女がいればヤる事って決まってるだRO?ゲインのじいさん?』
『まさかおまえら・・・・・・・・』
『ぎゃはははHA!せい~か~い。これから乱交パーティするんだYO!』
そう言いながらゲインの腿を剣で刺しぐりぐりとしていた。
『おまえら~好きにしていいYO~』
『『『『『おお~!』』』』』
そういうと男たちは女たちに飛び掛かって行った。
逃げ惑う女たちの衣服は引き裂かれそのまま仰向けにされ、覆いかぶさった男たちが犯し続ける。
『お~お~!いいねE。僕もムズムズしてきちゃったYO.』
『きさまらああああ!やめろおおおおおおおおお!』
ゲインは涙を流しながらもがき、何とかしようとしていた。
『むりむり~♪封魔の呪いに、麻痺の呪いが織り込まれた縄は毒に侵されたジジイには、むりむり~♪ぎゃはははははははははHA!』
『僕もう我慢できなくなっちゃったからこれあげるNE❤』
そう言って女の子の首を剣で掻き切り「あ、あ、あ・・・」と首から大量の血を流している女の子をゲインの膝下に放り投げた。
『じゃ~ねえ~。あ・と・で、孫娘もヤっちゃうからNE~』
そのセリフを最後に映像は消えた。
「この後、曽祖父が最後の力を使って妾を逃がしてくれた。どうじゃ?貴様の息子は和平の締結を持ち掛け曽祖父たちとの会談に毒入りワインを持ち込み、捕虜となった無抵抗な女子供を犯し、嬲り殺しにしたんじゃ!」
思い出したくなかったんだろう。見たくなかったんだろう。リューは目に涙をいっぱいに溜めながら結城を睨みつけていた。
「はっ!私の息子がそんなことするはずがない。そうやって幻影か作り物の映像を見せた上で、私に謝罪させて慰謝料でも取るつもりか?ばかばかしい!こんな茶番付き合いきれん!帰してくれ!」
この親にしてこの子である。
自分は俺を殺そうとしたことも棚に上げて、息子を出しにしてインチキ呼ばわり。
殺しても殺したりんなこりゃ。
俺はリューに声を掛けようとリューに近づこうとしたが、足が動かず震えていた。
リューの顔を見ると表情が消えて結城を睨む目が光っており、体が何か炎のようなもので覆われていた。
「黙れ下郎。愚かな人間の分際で、ようも妾にそのような口を利けたものじゃ。」
それを皮切りに重力魔導による圧死。復活。指から徐々に切り刻まれ死亡。復活。Gを大量に召喚して喰い尽くされ死亡。復活。水を飲ませるだけ飲ませて溺死。復活。火に・・・。復活。・・・。復活。
最短で1分に1回の死亡と、復活を繰り返していた。
俺よりえげつないな・・・・・。
そしてリューは結城に何かの魔導を掛けた。
「今から貴様は「アンデット」になった。先ほどのように死ぬことは許さぬ。死ぬことも出来んがな。そして・・・。」
そうして指をパチンと鳴らすと結城は消えていた。
代わりにさっきのスクリーンみたいな物に映し出された光景は結城がどこかの道の立っていた。
次に迷彩服の人間に追いかけられ、逃げて、捕まって連行されていった。
「米国の基地の真ん中に送ってやった。あの筋肉ダルマのいる基地じゃ。あヤツの組織に連れていかれれば実験体として生きていくじゃろう。死ぬこともないの。」
再び映像が消えて静かな会議室になった。
居るのは俺とリュー、大臣と気絶している吉良のみとなった。
「大臣、これで終わりです。あとは事の顛末を報告していただければよろしいかと。」
俺は大臣に向かって言ったが、さすがにこの惨劇に絶句していた。
「それでは失礼します」と大臣に言うとハッと気が付き「後で謝罪の席を設けるので連絡してほしい」と告げた。
俺はその言葉に「了解しました」とつけて一礼をしてリューと一緒に会議室から出て帰路につくのだった。
とある薄暗い部屋でパソコンの画面を見ながら男が呟いていた。
意外にも整然とした部屋で掃除も行き届いているようだった。
本棚には1000冊は越えようかという小説が所狭しと並べられていて、所々に女の子のフィギュアが並べられていた。
小説のタイトルもしくはサブタイトルには「異世界転生」「異世界転送」の文字が多く見受けられた。
男は席から立ってコーヒーメーカーに向かいカップにコーヒー注ぐ。
砂糖とミルクを入れてソファーに静かに座って離れた所からパソコンの画面を見ていた。
「まさかドラゴン?・・・・とすればあの世界から迷い出てきたのか?」
そう言いながらコーヒーをすすり物思いにふけるのだった。
パソコンの画面には俺とリューが仲良く飛んでおる姿が映っていたのだった。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ブックマーク、評価をいただき誠に有難うございます。
ポイントもどんどん上がって、とてもうれしく感謝の念に堪えません。
皆様の期待に沿えるように頑張っていきたいと思っております。
また次回も楽しみにしていただければ幸いです。
次回「再会と勇者の帰還」お楽しみにしてください。
17時投稿です宜しくお願いします。