白猫シロは召喚される
今回はシロが召喚された時の話です。
時は少し遡る。
「プラチナ帝国を侵略する為に精霊をを召喚する」
アイアン王国の国王ブロンズは精霊を召喚する事を宣言した。
神官達が王宮宮の召喚の間に集められて、召喚の宝玉に魔力を注ぎ始めた。
大神官が召喚の魔法を発動させた。
「し、白猫だと。白猫が精霊だと言うのか。せっかく禁断の精霊召喚を行ったのに、そんな馬鹿な事があるか~」
召喚されたのは1匹の白猫だった。
国王はあり得ない状況に絶句してしまい、挙げ句の果てに絶叫を上げた。
『禁断の精霊召喚だと。やはり異世界召喚されたのか。ふざけるな。今度こそ絶対に貴様達の思い通りにはならないからな』
「陛下、この白猫が本当に精霊かもしれませんので、一応鑑定をしてみます」
「そうだな。鑑定してくれるか」
『鑑定するだと。ステータスを改竄しないと不味い』
シロはステータスを改竄した。
『ステータス』(改竄後)
名前=シロ
種族=白猫
性別=雄
生命力=5
魔力=0
攻撃力=2
防御力=3
体力=7
知力=1
スキル=無し
称号=無し
大神官は改竄されたステータスを鑑定した。
「大神官殿、鑑定はどうだった」
「唯の白猫でした」
「やはり白猫か。大神官殿、間違いないな」
国王は本当に唯の白猫だと聞いて、大神官に確認した。
「間違いありません。確かに唯の白猫です」
「忌々しい。その白猫を捨ててしまえ」
国王はシロを捨てろと命令した。
『上手く誤魔化せたな。去らば、愚王と駄目大神官』
王宮外に放り出されたシロは嬉々として王都を脱出した。