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プロローグ

数年ぶりの投稿ですので、誤字脱字が多いと思いますが、

温かい目で見守って下さい。


 俺は三ヶ月前の民間軍事会社(PMC)合同作戦に参加して、ダンジョン内で前哨陣地の構築をしていたが、ダンジョンのダンジョン暴走が予定より早く起こってしまい暴走に巻き込まれて負傷してしまった。


 そして、今現在は病院でリハビリに励む傍らで、会社の上層部の人間と話し合いをしている最中である。


「内竈君、話をちゃんと聞いているのかね?」


 ちゃんと聞くも何も俺は既に別府テクニカルから解雇されてしまい、無職になっているのだから話を聞く聞かないも俺の自由なのだ。


 今、俺に話しかけている人物は、俺が所属していた会社の社長の娘で、別府皐月と言う人物だった。この別府皐月は、俺が所属していた会社の実行部隊の隊長を務めていたが、俺と同じで負傷して同じ病院で治療をしていたが、この人は俺より先に退院してしまった。


「会社は倒産の危機に陥ってしてしまったが、姉の神奈かんなが会社を引き継ぎ従業員を再雇用している最中なんだ内竈君、そこで、君にも再度入社してもらいたいんだ。無職になるよりは我が社で再起を図ってみないか」


 別府隊長は、腕の怪我で済んだだけですが、自分は足を骨折してリハビリ中なんですよ。無理言わないで欲しいのですがね。


「だから、怪我が治り次第に訓練を再開してもらい、それからダンジョンに潜る計画を立てると何度も伝えたはずだ。もう戦闘職の人間は逃げてしまうか死んでしまって集まらないんだ。頼むから良い返事を聞かせて欲しい」


 普通科《歩兵》出身の奴らが集まらないってオワコンじゃないですか!


 俺は皐月に非難混じりに詰め寄るが、皐月は俺から目を反らすと、明後日の方角を見つめながら話を続けている。


「内竈君の他にも一人採用する予定なんだが、そっちには姉が勧誘に向っているから、君ともう一人が入社すれば我が社は、国が決めた制度の条件をクリアできるのだよ内竈君」


 それって詰まりは、自分ともう一人の人は数合わせでしかないと言うことですか?


 皐月は俺の話を聞くや、わざとらしく後ろを向き空を眺めて溜め息を吐いていたが、溜め息を吐き出し終わると俺に向き直り、肩に手を置くと力一杯に肩を握りしめて俺の説得と言う名の脅迫をしだしていた。


「このままでは、我が社が倒産してしまう、どうか我が社を助けると思い協力をして欲しいのだが、駄目とか言わないよね……よね?」


 これは説得でもお願いでもない。これは脅迫だよ!


 皐月は女性なのだが肩を掴む力はゴリラかと思うほどに強く、徐々に俺の身長が縮んでいるのは気のせいではない。俺の肩を上から押しているよこの人……怖いんですけど。


 俺は、皐月の説得に快く応じ、拘束を解いてもらう事に成功した。





+-+-+-+




 病院を退院してから、再訓練をへて俺はスーツに身を包んで菓子折りを手に街中を歩いていた。前を歩くのは俺の直属の上司になった別府皐月である。


「いいかね内竈君、今回の目的は退職したばかりの人だが、我が社には重要な人間なんだよ。くれぐれも失礼のない様にして欲しい」


 いや、どう考えてもゴリラが粗相をする未来しか見えないのは、俺の気のせいではないはずだ。そんな事を考えているとゴリ…ラ…元い別府隊長が俺の顔を見ている事に気がつき、俺は愛想笑いを浮かべて誤魔化してしまう。


 今からリクルートをしに行く人は、陸上自衛隊の武器科を勤め上げた人で、整備から不発弾の撤去まで出来る凄腕の人だと聞かされている。俺は施設科だから武器の整備などは専門ではない、それを考えると我が社に今現在居る人間で武器の管理や整備を出来る専門職の人が居なくなってしまっていた。別府隊長が是非にと言うほどに喉から手が出る程ほしい人材であるのだ。


 名前は古市清一郎、元陸曹長、五五歳、男性、性格は職人気質で頑固一徹で仕事に妥協を認めない。ふむふむ、資料によるとこんな感じだが、実際の所どんな感じなのかな? 


 此処は神奈川県の○○市の郊外にある古市氏の自宅の玄関先である。そして、玄関の前でゴリラ(皐月)が古市氏を締め上げているのが今現在の状況である。


「苦しぃ……助けて……」


 話を遡る事一〇分前の事……


 俺と別府隊長は古市さんに挨拶をしてから、お土産に持参した菓子折りを手渡したのだが、そこで古市さんは受け取りを拒否してしまう。そこからが泥沼の始まりであった。


 古市さんが再就職を探しているのは事実だったが、危険を伴う事はしたくないとだけ言うと、後は話も聞かずに追い返そうと俺達を家の外に追い出してしまうが、不運な事に古市さんの手がゴリラの胸を触ってしまい、ゴリラがキレてしまったのが原因で今に至る。


 俺はゴリラの腕を掴むが、力負けしてしまいビクともしない。背中から羽交い絞めにしても、俺を引きずりながら歩く始末である。仕方がないのでゴリラの首を絞めて落とす事にしたのだが、それでもゴリラの活動は続き、活動を停止したのは、それから三分後だった……




+-+-+-+




 今居る場所は古市さん家のリビングである。


 気を失った別府隊長を二人掛かりでリビングに運び込むと、ソファーに寝かせて起きるのを待っている状況である。待っているのも暇なので、俺と古市さんは世間話をしているのだが、今回の件は警察沙汰にはしないと言う事なので、丸く収まる事が出来たのだが、我が社に再就職をする事には難色を示すだけで色よい返事は聞けずにいた。お孫さんの顔を見ながら余生を送りたいと言う事を理解したので、俺は別府隊長が意識を覚ましたら、直ぐにでも帰ると古市さんに伝えた。


それから一ヵ月後に、会社の方に古市さんが訪れる事で事態が急変を告げる事になったのだ。


 話を詳しく聞くと、お孫さんが交通事故に合い重症で命の危機だと話をしだしてから、その場に崩れ落ちて座り込んでしまう。古市さんはダンジョン産の回復薬が必要なのだと泣きながら話している。社長の神奈さんは貰い泣きをしているが、ゴリラは平然と話を聞いていると思いきや、別府隊長も俺達に背を向けたまま肩を揺らしていたのだった。


 戦闘訓練を次の日から始めた古市さんの動きは悪くはなかったが、如何せん体力が心許無かったのだ。別府隊長と俺は相談すると、ゆっくり進めば問題はないだろうと結論に至ると、次の訓練に古市さんを進め訓練を続けた。


 古市さんが会社を訪れてから一週間後にはダンジョンに入る為の準備が整い、次のダンジョンアタックは二日後と決まると、それぞれが最後に遣り残した事をしだして時間を潰すのだった。 




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