表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

0. 嘘つき××くんと壊れた@@ちゃん

そういえばなんで処女作なんて卑猥な言葉は一体誰がいいだしたんでしょーね。私、気になります!

こんな駄文ですがお付き合い下さい。


・3月30日

修正しました。

僕は、人を頃死マ氏汰。





血。

血。

血。

血まみれである。

男の腹からは腸が飛び出し、肉が抉れ、顔はおそらくもう血の気がなかった。

目は焦点を見失い、口は必死に何かを言おうとしているが喉がつぶれているからか全く声は聞こえない。

血だまりの中、僕は、男を見つめてはいなかった。

まったく、こんな時すら嘘をつくんだから、もう手遅れであることをつい思い出す。

その時、右の脇腹と左足の太ももに強烈な痛みが走った。

触ってみると妙にぬるぬるする。手からは鼻を突く塩の匂いが漂っていた。

もう片方の手も見てみると、愛用の小型十得ナイフはとうに銀から真紅に姿を変えていた。

しかし、吸血鬼とはこんな味を好むとは一体誰がいいだしたのだろう?

もしも本当に吸血鬼なるものが居るのなら、海とかにいけば栄養飲み放題なのに。タンパク質が足りないのなら肉食べなさい肉。

そうやってよけいな事を考えていないと心が今度こそ粉々になってしまいそうだった。

良い子は眠り、悪い子は暴れる草木も寝むる丑三つ時、つまりは深夜にやっと着慣れてきた制服を真っ赤に染めて僕は、『彼女』の元に向う邪魔をしたこの男を刺した。

幸い田舎町の深夜の路地裏だけあって目撃者はいない。だが『彼女』はおそらく待ってくれない。早くこの場を去らなければ。

男がちらりとこちらを見たが、無視して先を急ごうとすると、男が最後の力を振り絞り僕の右足をつかんで引っ張った。体のバランスが崩れきって全身に浮遊感が漂った。男は尖った爪を食い込ませ、また僕から血が流れた。

暗いのに景色が歪んでいくのをぼんやりと確認できた。左足をつくだけで激痛が体中を駆け巡る。

痛い、痛い、イタ、イ。

思考が飛び、意識が保てず、感覚かきれいさっぱり無くなっていく。

とうとつに、ア玉から記憶が放出死た。

思考が切れソうで言語すら曖昧のなか、トラウマだらけの記憶が流れていく。

ああ、走馬灯ってこんな感じなのか、そう思うと、かすかな希望すら闇と血で塗りつぶされて気がした。

ああ、もはやなにもかもがどうでも良くなってきた。

動くことを放棄しゆっくりと目を閉じる。それは誰が見ても諦めの合図だった。

その状態から呼び覚ましてくれたのは、やはり『彼女』の存在だった。

走馬灯の最後に出てきた記憶は、『彼女』が最後に二人で話した時に見せた、あの泣きそうなひどい微笑みだった。

その瞬間、僕の『心』が戻ってきた。

つかまれた右足で男を蹴飛ばし、もがいて離れた時、男は息耐えていた。

その死体を放置し立ち去ろうとして、痛みを堪えゆっくりと立ち上がる。

『彼女』。

その人の為だけに僕は今、生きている。たとえこの身が朽ち果てようとも、僕は必死にあがいて生きてみせる。

血で見えない左目をこすって、千鳥足のまま、僕はその場をゆっくりと離れた。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ