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過去の彼女に、大人になったら? ボクと会うように伝えていた。

作者: 七瀬
掲載日:2021/01/11






ボクは、ずっと好きだった女性がいたのだけど、、、?

最後まで【告白】出来ずに彼女とは、それっきりになる。

ボクの最後の時まで、ずっと彼女がボクの中にいた。

お別れのその時までも、、、。

だからこうなる前に、ボクは、過去の彼女に会いに行ったんだ。

おじさんになったボクを、彼女はどう思うのかな?





・・・遡ること1年前。

ボクは、ある開発をした男に会いに行く。

その男は、ボクの昔ながらの親友で画期的な発明をしたというモノ

だった。

彼は、ボクを実験台に使ってくれると言ってくれたんだ。

ボクも、彼に強くそうお願いしていた。

彼が作ったモノとは? そう、【タイムマシーン】

過去の彼女に会いに行くと心に強く決めていた。




『頼む! お前の作ったタイムマシーンで、どうしても会いたい

人がいるんだ! どうしても、会いに行って話したい事があるんだよ!』

『・・・彼女か? 今の彼女じゃダメなのか?』

『もう直ぐ、彼女は他の男性と結婚するんだ。』

『・・・諦めきれないって事か!』

『・・・あぁ、すまない。』

『まあ、お前の性格はよく知ってるよ! ずっと彼女の事が好きなくせ

に自分から話せないし! ずっと彼女の事が忘れられない事も。でもな?

もし、過去に行って戻って来れなかったら? それが心配なんだよ!』

『・・・それなら、それでいいよ。向こうで彼女をこっそりと見ている

だけの話さ!』

『・・・お前、そこまで彼女の事を。』

『あぁ! 覚悟は決めている! だから、過去に行かせてくれ!』

『・・・あぁ、無事を祈る!』

『うん!』






・・・ボクは、学生時代の彼女に会いに行った。

おじさんになったボクを見ても、彼女は気づきもしないだろう。

今の僕の歳は、35歳でエンジニアの仕事をしている。

突然、稀な病気にかかり入院したけど? 治療法がないと医師

に言われてしまう。

病気は、ボクの体を急激に蝕んでいった。

病院に入院して、3か月でボクは亡くなってしまう。

ボクが、亡くなる前にどうしても彼女に伝えたかったんだ。





 *




ボクは、夜中親友の彼と一緒に彼の働く研究所に忍び込んだ。

ボクは彼の作ったタイムマシーンで、過去に向かく事にした。

20年以上前の、ボクや彼女に会える事を楽しみしていた。

でも? “過去を変えてはいけない!”という事は彼から強く

言われていたため、過去のボクと会わない事が条件だった。



『約束だぞ! 絶対に、過去のお前に会うなよ! 会ったら未来が

変わってしまう! それと俺はあの頃、女の子よりアイドルに興味

があって! 今の妻の百合奈の事をもっとしておけばと後悔してい

るから彼女の好きだった男子が誰だったか? 見てきてくれないか?

それぐらい、いいだろう!』

『・・・あぁ、分かった! 過去に行かせてくれたお礼だ! 調べて

くるよ。』

『楽しみにしてるよ! じゃあ、行ってこい!』

『あぁ!』






・・・全ての機会が動き始めて、ボクの乗ったタイムマシーンも

動き始めている。回転が速くなっていって次第に現在から過去へと

行く事が出来たんだ。





・・・タイムマシーンで合わせた年は?

2002年、5月21日 お昼頃に着くように設定していた。

高校に入学して1ヶ月が過ぎた頃。

ボクは、隣のクラスだった彼女を初めて見かけて一目惚れしたんだ。



【もうそろそろ、下校時間だな。】

【・・・あぁ、いた!】



久しぶりに見る彼女、しかも!?

高校生の時の彼女に会えるなんて! 夢にも思っていなかった。

ボクは、勝手に涙が出ていた。

もう、会えなくなるのかと思うと悲しくなってしまったからだ。

彼女は、偶然にも、、、。

ボクの亡くなった日に、【結婚式】を挙げたからだ。

ボクの知らない男性と結婚するのかと思うと? 心が苦しくなった。

一言でいい! 彼女に、僕の気持ちを最後に伝えたい!

たった一言。最後の僕の希望を彼女に伝えたいだけだ。




『・・・お、お嬢さん! ちょっといいかな? 変な奴じゃないよ。

ボクは、君のクラスの山寺 伸伍君の親戚でね! 彼の好きな女の子

の三上 ミユキちゃんが誰を好きかって? ボクに聞いてきてほしい

と言われてね。』



ボクは、咄嗟に嘘を言ってしまう。

・・・でも、彼女は素直に答えてくれる。



『・・・ミユキは、私の友達です。おじさんが山寺君の親戚なら?

話しても大丈夫だと思うけど? ミユキは山寺君の事がずっと好き

なんですよ。この事は、山寺君には内緒にしててくださいね!』

『・・・あぁ、もちろんだよ!』




ボクは、彼女がボクを“おじさん”と言った言葉に少し傷ついた。

そりゃ、おじさんだけど? その言葉を高校生の時の彼女に言わ

れるとは、思っても見なかった。



『・・・因みに、君は好きな男の子とかいるのかな?』

『いますよ。』

『誰か、教えてくれる事はできるかな?』

『・・・進藤君です。』

『えぇ!?』

『おじさん、進藤君の事知ってるんですか?』

『・・・あぁ、まあ、ううん。』

『あぁ! そっか! 山寺君と進藤君って仲がいいんですよね!』

『そうそう! よく姉さんの家に行くと彼が居るよ。』

『一度でいいから、進藤君と話してみたいな~』

『じゃあ、君が大人になったら? この高校がある隣の公園で

進藤君と会えるようにボクから彼に話しておくから! 植野さんも

あの公園に来てくれるかな! 大人になってまた二人が会えるように。』

『・・・あぁ、ははい! おじさん、ありがとうございます。』

『あぁ! じゃあ、またね!』

『はい!』







・・・ボクは、こうして過去から現在に戻って来る。



『・・・どうだった? 彼女に会えたのか?』

『あぁ! それと驚くなよ! ミユキちゃん、お前の事が好きだった

らしいぞ! 高校生の彼女が教えてくれた。』

『・・・本当かよ!? ミユキは俺にそんな事、一言も言わないぞ!』

『恥ずかしいだけじゃないのか? 女心を察してやれよ!』

『・・・・・・彼女は? 誰が好きだったのか聞けたのか?』

『あぁ! ボクだったよ! ビックリだよな~思っても見ない答えで

驚いたよ~』

『・・・そっか、じゃあ! お前の病気の事は?』

『言える訳がないだろう!』

『・・・じゃあ、会う約束は?』

『それは、できたけど? 会う日は決めてない。』

『・・・なんで! いつ会えるか分からないじゃないか!』

『・・・・・・』

『お前、もう残り少ない人生を彼女の為に生きたいんじゃないのか?』

『無理にとは言えないよ。それに、おじさんだしな。』

『えぇ!? どういう事だよ!』

『・・・ウフフ、何もないよ。』






・・・彼女と会う約束はしたけど?

いつ会うかは、決めなかった。

だから、彼女と会えるかは? ボクにも分からない。

それでも、最後に過去の彼女と会えた事は嬉しかった。

ボクは、高校があった隣の公園のベンチで缶コーヒーを

飲みながら、以前あった高校の方を向いていた。





そこに、一人の女性ひとがボクに話しかけてきた。



『・・・久しぶり、私の事憶えてる?』

『勿論! 植野さん、ボクに会いに来てくれたの?』

『・・・やっぱりね。』

『うん?』

『私が高校生の時に、私に話しかけてくれたおじさんがいたの!

あのおじさんって? “進藤君じゃなかったのかなって?”』

『・・・えぇ!? い、いや? 別にそうじゃないよ。』

『嘘つくの下手だよね! でも、また会えて良かった。』

『・・・あぁ、ううん。』








・・・1年後。

最後の日、ボクの傍には彼女が居てボクを看取ってくれた。

愛する彼女に、看取ってくれた事が何よりもボクの財産だ!

ずっと願っていた事が、叶って良かったよ。





最後までお読みいただきありがとうございます。

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