step to rain -sideB-
アリオメライのエリュシオン。教会聖域然。
グレイ・オックス。しらべをかわして。
畔コを揺らしてたゆたうフィッシュス。
「何も心配はいらない。あなたはここで護られる。アリオミームス・エリムニンス」
エメラルドの波紋をひけるブロンドリンスク。ジェラルド・ハークス・ゼンド・イッツ。
多重奏は羽衣のように刻銘でしかし不鮮明の二律背反。セラフの纏いを形作る。
「わたしは、どうしてーーエリルスツィン」
「よお。神父殿。ブツに手を出したようだな。神の名の下に、したたまれよ」
「あながちお上の命でもないようだ、個の欲にうつぬかれおったか。下殊でな」
「そうとも。不届きな輩共に絶望した私のおもてが分かる筈などなかろう、この大滅魔法器『大聖希』によれば、真の神なる意思をきこしめされることによろう。いや、その時には私を神にしくことにも出来ようかな。私が作る新たなこの都市、ひいては世界をとくとみやるや!」
エラク・ユラクス・アリモナンスク。
ハアアーー!
「まずは、我に力があるということを作り出す。捏造せよ、『大聖希』!!」
アリク・ジャリクス・オリアランスク。
「行くぜ、グレイ。まずはあいつを倒す」
「ゲラッツァ! 時間稼いでくれあ、カイ。水のある所を探す。見立て、3分だ」
エリモナイ。けよ。
アウス!
エリモネンクス=アリクリィレィズ=リィレイクスリーヴァ=キッキンナップス。
一分。
アリオリンクス=エリモスレイネス=アリクァリシィアリィレイティススン。
二分。
アルカリリカリィンクルリィレイリィン=スリランカースシュヴアィツィレンーーエアス=スマッシュ=イット=ツェレンツィウィット。エラルクルバースト=スィンクス。アル=ス=マス。
三分。
「おー待たせたなあ。久しぶりにでっけえの、行くぜえ。エリモレンチャッド!」
フラードイリュージェンスプラースエリンスニールアリスリークスコンストトゥドウスクリューストライクスフラッドストリームスマグナローグス。フラッシュスプラースイッテンバースクンスクス。
「おーおー、飛んでったなあ。晴れ晴れ、あっ晴れ。ちっとばかし過ぎた?」
「結構強かったが、かりたものはうまくない、か。敵じゃないさ、なあ」
で。あんたが。それね。うん。
ビッグフィッシュは笑みもなく佇み。
光差す壊れ野に降り立つては二雄を見た。
「あんたに望めば叶えてもらえるんだろ? なら、一ついい方法がついた」
「なんだよ、カイ。なぞ解きゲームか?」
優兄がしたことに、フィッシュは頷く。
エリオネン・アリンスリーケンエラルドス。
ーー。
よう。
「ビーフス。今日は逃がさねえぞ?」
ならだ。やうやう。だ?
「今日は肴くれ。リットは、とな」
おや? 誰だい? そのキャッチウマンは?
「いいんだ。や、良くない。上空いてるだろ? なあ、仕えでいいから、な?」
めんずらしい。瞳の色が気に入った。えいよ。
「それにしても、最近なんか無かったか?」
……。
いや。なにも。ないよなあ…。
「そういや、あの教会らしいな。水道管の破裂だとか」
「神の世も末だね。えらいで」
ノワールはあかりて、あそらの彩を見る。
『あんたを知るものを、ここには俺達だけにしておく。神は護られ、世は満ちる』