foot movings fly light-do you know rained meaning?-
カイとグレイは何でも屋。
荷物だって運ぶし、犬の散歩だってする。
殺しもするかって? どうだろうね。
空の青さの中の灰色。素晴らしき海の厚み。
短かき時を生きる彼等に、安らぐ時間はあるか。
ーー誰にだって、いい場所、いい人、いい時間はあるさ。なあ?
ああ。まあな。
今日も安らぎの場所から抜け出して、街を彷徨うやもめの二人。仕事を探して床を嗅ぎ回る。汚れもカビも血も体液も犬の毛も探した先に、帰る場所に戻れるか。
それは、ゲームだ。
ゲ・エ・ム!
またかよ…せーの、ホイーー!
賜与の御水をその身に受けて、杯盃と相成さん。
吸わうは神の身心なれば、譲じて祝わん、開世に生きんこの体を。月日恩来。捲土回来。
ーーいつしか、この街には超然とした能力が蔓延るようになっちまった。雨に打たれりゃ、男もアガる。だもんで、俺等みたいな奴をレイナー、っていうようになったってわけさ。雨打つ者が心を穿つ、千年千度の雨石徹しってね。孤独じゃないさ、街がある。腐れた林檎の一つもあれば、糊口を凌ぐ、クチもあるってもんよ。
だなもんで、しばれた何でも屋でも日の食い扶持を稼ぐことも然もありなんてェことで。
イチヨの夢の儚さ思えば、戻りぬココロもありなんや、と。じゃあカイ、行ってみっか。
ああ。行こうか。リ・フルエンストース。アゲていこうぜ、兄弟。グラッチャーー
カイとグレイは何でも屋。
街行く街の通じの空の、海の境に混ざりきぬ。