第一話:『雑魚同盟』
主人公登場とあほ三人と親友二人登場と後雑魚同盟
どうも、今学校で独り寂しく机に突伏している『神田知樹』です。
ごく普通にありそうな学校でも『能力者』の差別がある。
それが、『ランク制度』…名のとうり『能力者』にはランクがあり、EからSまである制度で、一番下のEランクはないと同じだ。
理由は簡単さ、赤ちゃんや小さな子供を指してるからと、小学校に入ると自然にEランクからCランクに上がり、後は自己の能力と頑張りでランクが上がってゆく。
あげる方法は、二つあると言われてる。
まず一つは能力次第だ…能力が強力なほど上に弱ければCランクだ。
二つ目は、バトルアクションと呼ばれる能力者同士の戦いで勝ち続けるとランクが上がる。
と言われてるが、他にも色々とあげる方法はあるらしいが、俺は知らない。
俺が通っている『〇〇〇高等学校』の〇〇〇は三丸と読む、決して手抜きではない。
その三丸高校一年A組が、俺のクラスだけど、本音を言えば…居にくい。
だって、しょうがないだろう…現状では俺以外はみんなBランク以上だから。
いじめか?新手のいじめか、これは?と机に突伏して悲しく嘆いていたら。
「よ〜知樹」
うわぁ、朝から嫌な奴のヴォイスが聞こえる。
顔をあげたら…
「よう、Cの知樹君よ〜」
目の前には金髪のオカッパとその横には、キツネ目とゴリラがいた。
ゴリラと言っても、ゴリラみたいな奴じゃなくて、人間みたいなゴリラが正しい奴。
一応、紹介しておこう。
嫌味でツリ目の金髪オカッパは不童子彰という名前のオカッパで、何回か俺の妹に告白したらしいが断れたのを、俺のせいだと言い張る。
で、隣りにいるキツネ目は説明が面倒いから、〇ネ夫みたいな奴で、ゴリラはゴリラだ。
名前は…確か…あれ?
「狐山狸だ!」
と狐。
「おりゃは、剛田山猿だぁ」
とゴリラ以下のゴリラ。
そうそう、そういう名前だったな…いつも、オマケのAとゴリラAと覚えていたからな〜。
いってぇ〜、本気で殴らなくてもいいだろ。
水で冷やさなきゃな…と思い、立ち上がり手洗い場の鏡を見ると、頬は見事に腫れ上がっていた。
実はあの後、アイツらに男子トイレに連れて行かれ、リンチにあった。
当たり前のように誰も助けるはずもなく、フルボッコにあいました。
ハンカチを濡らし、頬を冷やしながら、教室に向かっていたら、廊下で一生懸命に机を拭いている。
「おはよう、祇園」
俺の親友が、健気に汚された机を拭いていた。
「おはよう、知樹」
と挨拶を笑顔付きでかえしてくれたのは、俺の親友一号で綺麗な碧い髪とこれまた綺麗な緑の目が特徴の中瀬祇園だ、どんな奴かというとスッゲーいい奴!
何故なら、今さっきから懸命拭いているよごれた机は、俺の机だ。
前、しなくてもいいって言った…
「だって、知樹は僕の大事な親友…その親友が困っているなら、助けなきゃ」と満面な笑顔で言ってくれた、俺が女か祇園が女だったら、確実に惚れたぜ。
祇園の優しさに嬉し泣きしてたら、肩を叩かれた。
誰だよ、人がせっかく中々流さない涙を親友のために流しているのに。
振り向くと、肩まで伸びた黒い髪が特徴の親友二号の
「おはよう、田山」
「おう、知樹」
とまた笑顔で返したが、これは俗に言うハニカミというヤツだろうか?
親友二号の名前は大堀田山、面白い奴。
何処が面白いかと言うと、苗字が名前なとこかな。
こいつも良い奴だ。うん
クラスの奴等は俺達三人をこうよぶ…『雑魚同盟』と。
第一話〜完〜