無垢(ましょう)の笑顔
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「あら、もうこんな時間なのね。フレアさん達、どうせだから昼食でもたべない?」
ーーーうぐっ、えっぐ
「えーと、いいんですか?」
「いいのよ、それくらい」
「いやそうじゃなくて、エシューの事です」
マーラさんは、僕の事を気にかけてくれる。優しいな。うん、マーラお姉ちゃんと呼ぼうと僕はそう思った。
ーーヒグッ、ヒグ
「いいのよ。エシューが悪いんだから」
「でも・・・」
「気になるのなら、慰めておいてくださいな」
「わかりました。ほら、だんちょー」
「わ、わかった」
フレアお姉ちゃんの声は、少し戸惑っている。
「ど、どうすればいいんだ?マーラ」
「まず、その鎧を脱いで下さい。邪魔ですしね。あとは、エシューの頭を撫でるなりなんなりしてください」
「わ、わかった。」
「ほーら、エシュー。泣き止んで〜」
マーラお姉ちゃんは、僕を後ろから抱きしめて優しい声で慰めてくれる。凄く、心地よかった。精神的にも肉体的にも。マーラお姉ちゃん、結構でかいんですね。
「エ、エシュー?大丈夫か?」
フレアお姉ちゃんは、大雑把に頭を撫でる。少し、痛いが嬉しかった。
ーーひっく。ひく。ズズー
「うわー、エシュー。顔が酷い事になってるよ。鼻水も出てるし。ほら、チーンてして」
マーラお姉ちゃんは、持っていたタオルで僕の鼻水も取ってくれた。
ーーずぴーーー!
「はいよくできましたー。」
マーラお姉ちゃんはそう言うと、タオルをなおした。
僕は嫌な顔せずにしてくれたお姉ちゃんに礼を言う。
「ありがとう、マーラお姉ちゃん。」
顔は、まだ酷い状態だと思うが今できる最高の笑顔で言った。
「いいのよ、それくらい。私がしたかっただけだしね」
マーラお姉ちゃんは、こう言うが凄いことだと思う。僕はそう思いマーラお姉ちゃんを見ると、耳が赤くなっていた。
「ほら、だんちょーも」
マーラお姉ちゃんはフレアお姉ちゃんに言う。
「けど何をすればいいのか・・・」
「膝枕とかどうですか?」
「う、うーん。そんなのでいいのか?」
「はい、いいと思います」
「そうか。エシュー、こっちにこい」
フレアお姉ちゃんは僕を無理やり寝かせ、膝枕を開始する。
「これでいいのか?」
「うん、いいと思いますよー。後は、優しく頭を撫でてあげたらいいんじゃないかな?」
「ほーら、エシュー。泣き止めよー」
フレアお姉ちゃんは、優しく撫でながら言う。
僕は答えた。
「ーーーーうん。ありがとう、フレアお姉ちゃん。」
さっきと同じように礼を言う。すると、フレアお姉ちゃんの顔が赤くなっていた。
少し、眠くなってきた。泣き疲れたのかな?
「お姉ちゃん、僕少し寝るね?」
僕はそう言うと、眠りについた。
「えっ、おいエシュー・・・・・・・・・」
お姉ちゃんの声は、最後まで聞き取れなかった。
それを見ていた、ケインとジークは
「くそっ!あのガキめ!」
「はいはい、落ち着いてー。まぁ、羨ましいよねー」
「団長に触れやがって、しかも何がお姉ちゃんだ!」
「はぁー、ケイン子供に嫉妬は見苦しいよー。」
「うるせぇ!」
1人は嫉妬に駆られもう1人はそれを宥めていた。
どうでしょうか?好きに書きましたけど・・・面白かったら幸いです。
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