僕の名前はエシュー
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「だんちょー、早く来てくださいよー!」
活発そうな女性はピョンピョン跳ねながら言う。
「分かったから、落ち着け。」
凛とした声の女性は、その様子を見て歩く速さを変える。
「あいつ、疲れたとか言ってなかったか?」
言葉に棘がある言い方をする低い声の男性
「まぁまぁ、いいじゃないですか。それよりついていかないと置いてかれますよ?」
もう1人の男は、軽く受け流す。
「分かっている」
2人も家に向かう。
家の前にたどり着くと、活発そうな女性は怒られていた。
「いつもいつも言っているだろう?勝手な行動は慎めと。」
「すいません・・・」
女性は、2人に助けてくれと目線を送る。
「自業自得だ。」
「まぁまぁ。このままだと、昼頃に尋ねることになりそうなので助けてあげましょうよ。」
「ちっ、仕方ないな」
「だからあの時も「団長!」ーうん?なんだ?」
「そいつのことは、ほっときましょう。そんなことより大事な事があるでしょう?」
「ああ、そうだった。あの少年に礼も言わないとな。」
凛とした声の女性は、そう言うと家のドアノブを叩いた。
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「うん?婆さん、誰か来たみたいじゃぞ?」
「あらあら。ここを訪ねてくる人が来るなんて珍しいわね。」
そう言うとドアを開けに行った。
ドアを開けるとそこには紅い鎧を着た女性に黒を基調とした服を着ている女性、それに鎧を着ている男性が2人いた。
紅い鎧を着ている女性と鎧を着ている男性を見て騎士と気づき、尋ねる。
「何か御用でしょうか、騎士様?」
「はい、尋ねたい事があります。ここに10歳位の少年がいませんか?」
「はい、いますが何か御用でしょうか?」
「私は、その少年に話したい事があるのです。どうか合わせてはくれませんか?」
「わかりました。汚い所ですがおあがりください。」
「ありがとうございます。では、失礼します」
「おじゃましま〜す」
「「失礼します」」
4人は、家の中に入っていった。
「おや?婆さん、その人達はどうしたんじゃ?」
「あの子に話したい事があるんですって。お爺さん、あの子を起こしてきてください」
「了解じゃ」
お爺さんは階段を上がっていく
「少し待ってくださいね?」
お婆さんは、そう言うと水を差し出してきた。
「ここに来るのは、疲れたでしょう?これで少しでも喉を潤してください。よければ、椅子にでも座って待ってください。」
「ありがと〜、お婆さん!」
「ありがとうございます。」 「「感謝します!」」
4人が椅子に座っていると、階段から声が聞こえてきた。
「ほれ、起きんか!お主に客が来ているんじゃ!」
少年は眠そうに聞き返す。
「ふわぁーあ。うーん、客って?」
「わしも詳しい事は知らん。ともかく、客を待たせちゃいかんから早くせい!」
「わかったー」
それから少しして、お爺さんと少年が下りてきた
「すまんの、少し待たせたの」
「いえ、突然押しかけたこちらが悪いので」
「ほほほ、よくできた人じゃの」
「いえ、そんな。」
「よいよい。それでこの子に話があるんじゃろ?」
お爺さんは少年を前に差し出す
「はい、そうです。」
少年は、少し戸惑いながらも話してきた。
「あ、あの。僕に話ってなんですか?」
「ああ、それはな・・・・、それより少年。君の名前はなんと言うんだ?」
「僕の名前ですか?」
「ああ、そうだ」
「僕は、エシューです!貴女達は?」
「私は、フレア。それでこの黒の服を着ているのがマーラ、そして背が高い方がケイン、もう1人がジークだ」
「よろしく〜」 「・・・・」 「よろしくー」
「よろしくお願いします。それで、僕に話したい事って何ですか?」
「ああ、それはだな。エシュー、君は約2週間前に魔の山にいただろう?」
「えっ?」
エシューは、目を見開いて驚いている。まるで、なぜその事を知っているのかと言う風に
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