カーネントに行く①
「ど、とういたしまして?」
僕はお姉ちゃん達に言う。
「「・・・・」」
お姉ちゃん達は、無言で抱きしめる力を強めた。
「放して、ハーナシーテーー」
僕は恥ずかしくなったので、そう言った。
「・・・ハッ!ごめんね、エシュー」
「・・・す、すまないエシュー」
お姉ちゃん達は、僕を抱きしめるのをやめた。けど、もう少しあの感触を味わっておきたかったなぁと思ってしまう。しょ、しょうがないよね。だって、僕おとこだしね!そんなことを考えているとフレアお姉ちゃんが話しかけてきた。
「早速で悪いがエシュー。カーネントに行く準備をしてくれないか?」
「え?もう行くの?」
「ごめんね〜エシュー。王様達に話したら、早く連れてこいって言われててね〜」
「すまないな、エシュー。思うところがあると思うが、急がないと駄目だからな」
「何で急がないと駄目なの?」
「なんてたって、ここからカーネントまでが遠いからね〜」
僕は疑問に思う。カーネントってそんなに遠い所だっただろうか?気になったので聞いてみる。
「ねぇ、フレアお姉ちゃん。カーネントって魔の山を越えた所だよね?」
「うん?そうだが、それがどうかしたかエシュー」
「なら、急がなくていいんじゃないいの?」
僕はそう答える。
「どうしてだ、エシュー?ここからカーネントまで最低でも2週間はかかるんだぞ?」
「そうだよ、エシュー。だから、急いでカーネントに帰ろうとしてるんじゃん」
「それは、魔の山を越えない時だよね?」
僕はそう答えた。
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