小さな英雄
思いついたので書いてみました。よければ見てください。
「ガァァァァァァァァ!」
ワイバーンが叫ぶ。
「全兵一旦退がれぇぇぇぇ!」
凛とした女性の声が響く。
「ボァァァァァァァァ!」
ワイバーンがブレスを放つ。
「「「ぐぁぁぁぁぁ!」」」
「「「キャァァァァァァァ!」」」
ワイバーンのブレスに巻き込まれ負傷する兵士達。
「大丈夫か、お前達!負傷した者は、後ろに下がれぇぇぇ!」
「団長!今ので兵の3割が負傷!回復役と魔法使いの魔力がほぼ底をつきました!撤退するのが賢明かと思われます!」
「そんなことわかっている!しかし、ここで撤退すると国にも被害が及ぶ可能性がある。だから、撤退は出来ない!」
女性の声が震えてるのが分かる。
(クソッ!何が団長だ!何が剣姫だ!部下も護れないのに・・・)
「全兵に告ぐ!時間を稼げ!ただ時間を稼ぐんだぁぁぁぁ!」
すまない。今の私にはこれしか思いつかない。
(こんな時に他の団長共がいないのが痛い。できれば私たちが堪えている間に帰ってきて欲しいものだ。)
それは叶わないだろうがな。
私たちは、ただひたすらに時間を稼ぐ。少し攻撃をして離れてを繰り返す。しかし、ワイバーンが暴れるたび一人また一人と仲間が死んでいく。
(あぁ、すまないお前達。私が不甲斐ないばっかりに。誰かお願いします。私の部下達を助けてください。私はどうなってもいいのでお願いします。)
「ーーーーーーぉ!」
声が聞こえる。
「団長ぉぉぉぉぉ!」
私に向かって叫ぶ声が。ふと前を向くと、ワイバーンの爪が迫ってきていた。
(あぁ私はここで死ぬのか。)
私がそう思った時、少年の声と打撃音が聞こえてきた。
「邪魔ダァァァァァァァ!ドケェェェェェ!」
ーードゴォォォォン
「グガァァァァ・・・・」
ワイバーンが力無く呻く。
「やばいやばいやばい、早く帰らないとばあちゃんに叱られるーーーー!」
少年はそう言うとこの場から去って行った。あり得ない速さで。
私は少年を見ていると、ワイバーンが空から落ちてきた。
ーーズゥゥン
ワイバーンは地面に落ちるとピクリとも動かなくなっていた。
私はそこで少年に命を助けられたことがわかった。
(た、助かった。)
「団長!無事ですか?」
「ああ、無事だ。なんとかだがな。あの少年に助けられた。」
「それは良かった。けど団長!あの少年は一体・・・・」
「今はそんなこといいだろう。早く国へ帰ろう。このこと早く知らせなければならないしな。」
「わ、わかりました。」
生き残った私たちは、疲労の中帰った。
思いつきなので、行き当たりばったりになるかもです。
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