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注)途中で投げたしたため続きません
転生し、奴隷のエルフの夫婦の間に産まれた私は、産まれてすぐに奴隷の首輪を嵌められ、それはもう大変可愛いエルフの奴隷少女になった。
父と母は貴族の経営する娼館に勤め、その経営する貴族の奴隷であり、奴隷の産んだ子は所有者の持つ奴隷というこの国の法により、私も奴隷となったのだ。
奴隷の首輪は伸縮自在で成長の妨げになることなく、その首輪を嵌められたら首を切り落とさない限り、二度と外せなくないように魔法がかけられている。
また、所有者の命令に従わされる魔法がかけられ、反逆することも出来ない。
奴隷になってしまうとその解除の方法は無く、どんなことがあっても死ぬまで奴隷なのだ。
私にとって救いであったのは、エルフという亜人の、それも見た目のよい種族の奴隷であったということだ。
人間の奴隷は消耗品のように道具として使い捨てられることがほとんどであるが、エルフのような亜人は数が少なく、見た目も綺麗なことが多いために優秀であれば、裏切ることのない貴族のお付きとして取り立てられることもある。
優秀でなくてもその見た目と、異種族間では子が出来ないことから、娼館として男も女も働かされる事が多い。
当然綺麗な亜人たちを抱けるのは上流層となり、亜人の奴隷は丁寧に扱われ、上流層との会話をこなすための勉強や夜の勉強も小さい頃からこなしていく。
当然私も勉強を学ばされたものの、所詮娼館で教えるレベルの事は小学生レベルの勉強や歴史であり、苦戦する事もなく勉強は僅か5歳で終えてしまった。
とは言え、それも通用しないのが夜の勉強であり、私が最も苦手とし、最後には生きるためとプライドを捨て、木の棒で練習をし、生娘ではあるが床上手となった。
男であった事を捨てきれず木の棒を目の前に置かれ舐めろと言われたときは本当に嫌だったのだ。
しかし手本を同じ娼館で産まれた1歳下の女の子(姉と慕ってくれる可愛い人狼族の娘)が不出来な姉によく見えるように一生懸命舐めているのを見て、男を捨てる覚悟が出来たというものだ(妹のするそれはエロゲでしか見れないような光景であり、とても劣情を催すもので、少し同性愛に目覚めてしまったが)
そんな私はもちろん娼婦として働くと思っていたし、娼館にいる人全員がそう思っていたのだが、この娼館を経営する貴族様が顔を出し、たまたま14歳の誕生日を迎え、明日から働くことになる私が貴族様にと挨拶しに行き、娼館の責任者が私の事をベタ褒めした所から私の運命が変わったのだろう。
「ふーむ……そうだ! そんなに優秀ならアレンの専属召し使いにしよう。あいつも奴隷の召し使いが一人欲しいと言っていたしちょうどいい」
そんな私の仕える事になったアレン様の父、レーヴィン様の思いついたような一言で私は貴族へ仕える事が決定したのだった。
それはもう、貴族に仕えるという大変な名誉によって娼館は大慌てであり、レーヴィン様がこの地方での予定が終わる1週間の間に粗相の無いようにと、礼儀作法とレーヴィン家の事を叩き込まれたのである。
レーヴィン様の奥様は4年前、既に病によって死去されており、私の仕える16歳のアレン様の他に妹で12歳のリーア様がいて、リーア様は病弱で社交界では見ることは少ないとか。
またレーヴィン家は昔からの貴族様であり、領地は小さいものの、王都と3つの主要な街を繋ぐための分岐点となっており、商業が活発な事等々。
中には娼館らしく、レーヴィン様にも、レーヴィン様の父親にも抱かれたという母から、レーヴィン家の一族の一部はとても大きいが、とても気持ちよくなれると余計な情報まで入っては来たが。
「貴方の家は今日まではここだったけど、これからはレーヴィン家が貴方の家になるのよ。粗相の無いようにしっかり頑張ってね」
「お姉ちゃん行っちゃやだぁぁ……」
出発の挨拶を娼館の責任者からもらい馬車へと乗り込む。
見送りが居ないのは娼館の通常業務の最中であるためだ。
妹は最初は自分のように喜んで居たものの、2~3日で私と離ればなれになると気が付き、それから今日までずっと不機嫌そうに頬を膨らませながら、私にべったりとくっついていた。
別れの時に至ってずっと耐えていた涙腺が崩壊し号泣してしまっているのだろう。
そのボサボサしているように見えるが触るとサラサラと指の間を通り抜ける髪を撫でつけ、泣き止むまでその体を抱き締める。
「うぅ……行っでらじゃい……」
泣き止み、目を真っ赤にしながら私に別れを告げ、私の体から離れていく。
「もういいのかね?」
「はい」
レーヴィン様にうなずき馬車へと乗り込み、体が馬車へ完全に隠れてしまうと一歩前で振り返り、とびきりの笑顔で。
「行ってきます!」
3秒ほどそのままキープし、振り向かないように馬車に乗り込む。
後ろから泣き声が聞こえても、動き出した馬車から身を乗り出すと危ないから振り向かない。
そういう事にしておこう、別れの時の最後の顔には笑顔を残しておかないとね。
最後の顔が泣き顔なんて悲しいからね。
移動中はレーヴィン様と二人きりではなく、レーヴィン様に馬車が一台、私専用の馬車が一台、護衛の騎士の馬車が一台の三台の馬車であり、基本的には暇な時間であった。
未婚の女性が奴隷であっても所有者以外の人と馬車を一緒にするのはいけないことであるらしく、レーヴィン様は私の所有者ではあるものの、その所有者はアレン様へと移される為にこのような形になったらしい。
野宿をするわけでもなく、道の周りには宿屋や食べ物屋が点々と存在しているくらいで、他は何もない平地なのだ。
最初はどこまでも続く地平線を眺めるのは楽しいものではあったが、移動の2日目はその風景も飽き、流れる雲を数えようにも空は青く清み渡っていてそれすら許してはくれなかった。
また、馬車の揺れる振動がお尻に直接あたってとっても痛く、娼館を出る時に膝掛けにするため、たまたま持ってきた大きめのタオルがなければお尻が悲惨なことになっていただろう。
タオルという緩衝材を挟んだとしてもやはり痛いものは痛いものであり、現代の自動車のコンクリートで出来た凹凸の少ない道と、スプリングで弱められる衝撃というものは凄いものなのだと感じることが出来た。
無論そんなことを考えても意味は無く、道は平らな石を敷き詰めた石畳のようなものであり、コンクリート等というものは無いし、あったとしても、そもそもどのように作られているのかわからない程度の知識しか無い上に、スプリングなんてもっての他である。
鉄をバネのような形にするだけでは伸縮性や強度の問題からきっとダメだろうし、そもそもどこにスプリングを取り付けると良いのかすらわからない。
こんなことを考えてしまう程度には暇であり、これが明日、つまり3日目の昼まで続くという絶望しか無いのだ。
夜は宿に泊まるのだか、あまりにも馬車の中がつらく、貴族様が寝るようなふかふかのベッドに倒れ込み泥のように眠るだけだ。
ご飯は道の周りにあるちょっと高級な貴族向けの店でレーヴィン様と一緒にお食事である。
食べ方のマナーを1週間前に覚えてたばかりの私は失敗しないようにするため、料理を味わうなんて余裕も無く、レーヴィン様の、私は行ったこともない王都の泥のようにぬかるんだお話に相づちを打つくらいしか出来ず、決して楽しい食事とは言えるものではなかったのだ。
苦痛に耐えた3日目、ようやくレーヴィン様のお屋敷に到着する。
お城のような外見を想像していたのだが、そんな訳ではなく、ヨーロッパ風の3階建てのお屋敷という感じであろうか。
白い外壁に沢山の窓がある建物で、少なくとも外見からではすべての大きさがわからない程度には大きい。
お屋敷の内部は柔らかな絨毯が敷かれ、天井にはいかにも掃除の大変そうな立派なシャンデリアがあり、剣を天に掲げた天使の像がお出迎えしてくれる。
メイドと執事が綺麗に整列し、頭をぴったりと揃えてお辞儀をする。
すっと初老に差し掛かる一歩手前くらいの執事が前に出て、レーヴィン様と留守にしていた間のお屋敷の事や、打ち合わせを開始する。
「父上!」
「おお、アレン! お前の欲しがっていた付き人用の奴隷を連れてきたぞ!」
どうやら2階の階段から降りてきたレーヴィン様と同じ金髪で癖毛のある男性が私の仕えるアレン様であるらしい。
鋭い猛禽を思わせるような目がレーヴィン様にそっくりで、鼻も高い。
要するに私のご主人様はイケメンである。
「……娼婦ではなく、男性で読み書き計算出来る人物と言ったんですが」
「うむ。この子は下手な商人の息子よりも読み書き計算出来るし、見た目もよくて連れ歩いても問題無い。娼館から連れてきたが彼女はまだしたことはない。望むならそういうことも出来る」
「父上、そう言うことでは無くて!」
「まあそう言うなアレン。もう彼女を引き取ってしまったんだ。彼女はきっと良い付き人になれる」
アレン様はどうやら事務処理できる人材が欲しかったらしい。
読み書き計算は出来るが、統計学などは日本の学生時代に学んだものの何年前の事なのか。
流石にあの様に送り出してもらって、すぐに帰りたくはない。
「おい、お前、こっちに来い。お前がどれだけ使えるかテストしてやる」
「はい」
アレン様の後ろについて階段を上がる。
まだ着替えてすら居ない上、いろいろんな人に挨拶もしていない。
テストをして使えないと分かったらすぐに帰すつもりなのだろうか。
大きな全身鎧の隣を通りすぎ、ドアを開けると客人との談話に使うであろう大きな木の机と黒いソファーが見える。
その奥には普段執務に使うと思われる机があり、書類の山が築かれ、書類に悪戦苦闘とは言わないものの、手伝える人を求めているのは伺える。
「この問題全部解いてみろ。解けない問題は1点減点、ミスは2点減点、30分でやってみろ」
投げ渡されたテストをざっと目を通す。
記号さえ違えど、中学3年生レベルの問題が並んでいる。
文章での問題は無いため引っかけ問題も無いはず。
ミスでの減点は2点なのでミスを無いように注意しつつ、素早く終わらせ、1回見直しをして終わりか。
図上を1秒間に一定の速度で動き回る点Pなんて無いし、数学的帰納法を使った証明問題なんてものも無い。
計算ミスさえしなければ良い。
問題点があるとしたら何点まで許容範囲なのかを言ってないことだろうか。
つまり1点でも減点されれば、それを聞かなかったため(奴隷なので聞くことは出来ないが)解雇されてもこちらが悪いということになってしまうかもしれない。
20分程度で筆を起き、解答にミスが無いかを確認し、ミスを直していく。
1回と言わず2回見直し、3回目の見直しに入ろうかというところで解答が取り上げられる。
「時間だ」
解けない問題は無かったし、検算もしたのでミスも無かったと思う。
後は初歩的なミスか、そもそも解き方から間違っていたとか、公式が違った等の事が無い限りは大丈夫の筈だ。
「……1階へ階段を降りてすぐ左に曲がり、鳥のマークの描かれた扉の場所へ行って服を変えて戻ってこい。服は聞けば貰える筈だ。荷物は付き人用の2階の部屋まで運ぶからここに置いておけ」
少し不機嫌そうな言い方ではあるがどうやら合格点を貰えたようだ。
結果として何点だったのか気にはなるが、学校じゃ無いので答案が帰ってこないのは当然と言えば当然か。
失礼しましたと声をかけ、部屋を後にする。
言われた場所へと向かい付き人になったことを伝え、服を貰う。
付き人になったと伝えた時、中にいた執事やメイドたちは驚いた顔をしていたのが印象的であった。
メイド服へと着替え、アレン様の部屋に戻ろうとしたところ、執事に呼び止められ、左腕に青のリボンを付けられた。
これはただのメイドと付き人を見分けるためのものらしい。
言われてみれば皆腕に赤いリボンを付けていた。
赤いリボンは普通の執事やメイドなのであろう。
このメイド服はスカートは膝上ほどで長すぎもせず、下品に見えない程度に短すぎもせずと言ったところか。
また、胸元は開いておらず、胸を強調するようなデザインでも無いため、本当に仕事をするためのメイド服なのであろう。
小物を入れるポケットも多く、動きやすさと様々な仕事をこなせるように多機能であると言った感じであろうか。
アレン様の部屋へ戻ると、アレン様は自分の椅子に座り書類をチェックしていた。
アレン様は書類から目線を上げ、私の姿を下から上へと見て(何ヵ所かに視線は止まったが)着替えているときに来たのであろうメイドに、私に部屋を案内し、内部を一通り紹介し、荷物を置かせたらまたこの部屋に戻らせるように指示した。
私の部屋はアレン様の部屋とは階段を挟んで反対側であった。
その部屋にはお風呂とトイレが完備されており、なんと小さいながらもキッチンまで付属していた。
またベッドも3人は余裕で寝転がれる程のベッドであり、見るからに柔らかそうなベッドである。
娼館にも貴族向けとして、似たように柔らかなベッドがあったものの、ここまで大きくはなかった(2人で致すだけの為でありそこまで大きなベッドが必要無かったのであろうが)
案内したメイドの話によると、付き人はただのメイドより格上であり、その付き人の世話もメイドが担当すると言うのだ。
付き人は貴族の補佐をするのが仕事のため、通常のメイドが行う炊事洗濯などの仕事は割り当てられないらしい。
ちなみにこの屋敷で働くメイドや執事は裏切りや秘密の漏洩を防ぐため全員奴隷である。
「そこの書類を、期日を基準に3日以内、10日以内、1ヶ月以内、それ以上の4つに、重要度順で並べてくれ」
アレン様の部屋に戻ると、アレン様の机の隣に小さな机が運ばれており、そこに書類の山が1つ、アレン様の机の上から移動していた。
「かしこまりました」
早速机に座り、その書類との格闘を開始する。
私の戦いはこれからだ!
完全に途中で投げた。
気が向いたら続きを書こうと思う。




