第2話 織田光乃凛としての人生?
「のどかだな」
目を覚ますとそこは、実家の田舎を思い出すようなのどかな田園風景と古民家が立ち並んでいたのだ。田舎にしては、古民家と言うよりも時代劇に出てくるような家があちこちにあったのだ。現代の家は、スレートと言うセメントを原材料にした屋根が多いのだが、ここの地域だけなのか板葺きと呼ばれる方法だったのだ。まるで、時代劇に出てくるような感じの世界であった。
なんかの撮影なのだろう
そう思って、場所を移動することにしたのだ。さすがに神様が突然現れて、「戦国時代に転生をさせます」と言われて、信じる人なんていないでしょう。まぁ、仮に本当であれば、転生するなら美少女に転生したいものである。だって、美少女だったらどの時代に行っても男の人に貢いで貰えるじゃないかと思っているのだ。まぁ、そんな都合のよい話なんか、この世に存在するはずがないのです。そもそもの話し、転生なんかラノベやアニメの中の話しだけであって、あんなのは作者の願望のために転生をさせて美少女にしているだけなのだ。まぁ、俺の場合もそうなので、人の事を言う資格はないのだ。そんな上手い話しなんかあるわけないと思いながら、当たりを歩いていると小さな川が流れていた。
俺は、淡い期待を抱きながらも水面に顔を映しこんだ。仮に転生をしているとしたら美少女になってみたいなと言う淡い期待と言うよりも願望と言っていい感情を抱きながら水面に顔を映しこんだ。
「だれ?」
そこに映しこまれたのは、ミルクチョコレートのような茶色の髪色に毛先が背中まで伸びるポニーテール、目は燃え上がるのような真紅の瞳の少女が映っていた。まるで、どこかの作品の主人公のような姿が映りこんでいた。てか、さらっと願望が叶ってしまったのだ。まぁ、もう少し願いを言うのであればもう少し胸が欲しかったのだ。水面に映るのは、どこからどう見ても貧相な胸を持つ私の姿であった。別に貧相な胸が悪いわけではないし、貧相な胸の方が好きな人も一定数いるのだが、あまりにも貧相な胸であった。まるで、まな板のような胸でもし、前世の世界であれば男子からまな板だの断崖絶壁だの言われていたのだろうと言うのが容易に想像がつくような胸であった。
そんな事を思いながらも私は、ここがどこかと言うよりも覚悟を決めないといけないと思った。ここが戦国の世であり前の世界のような治安も娯楽もない世界であるという事を知ったのだ。まぁ、当たりを散策しながら薄々気づいていたが、心のどこかで違うと思いたかったのだ。まさか、睡眠不足が原因で事故にあって死んで少女に転生するという出来事を信じたくなかったのだ。確かに寝不足の原因は、自業自得言う他にないものである。だが、転生先が戦国時代と言うのは、さすがに無いと思った。戦国時代と言うのは、国内のあちこちで戦争が起きそして、家も畑も何もかもが焼かれて壊れる世界であり、それを補償する保険もなければ、略奪は当たり前の世、つまり地獄の世であった。そんな世界で私が生き抜くなんて、無理ゲーなものである。
「はぁークソゲーすぎるやろ」
そう呟きながら私は、川辺に寝ころびながら空を見上げていたの。するとそこに青栗毛のような髪色にショートカットの少女が私に声をかけてきたのだ。
「若姫、何をされているのですか?」
まるでどこかの貴族と言うよりも少女の腰に刀を携えているところを見ると武家の関係者かなと思った。そして何よりも、ここがどこかは分からないが恐らくは、ここを治める領主の娘なのだろう。そう思ったとたん何か背中に寒気が走ったのだ。
そう思うと私は、彼女から逃げるように身を起こして走ろうとするが彼女が、私の腕をつかんでしまったのだ。
「若姫、今日もおさぼりですか?架純様はお気にされておりませんが、家臣の中には凛空様を押す声もあるのですからご自覚をしっかりお持ちください」
そう彼女が言ったのだ。その瞬間私の中で、ここがどこなのかわかってしまったのだ。だが、あくまでも私の憶測だ。確信がないから言えないが、もし彼女の言う架純が私の父だとして凛空と言うのが私の妹で、家臣が凛空を押す声があると言う事は、ここが戦国の世であるという前提で話をするなら私は、織田信長に転生したことになる。だが確証がないのだ。
そこで私は、彼女に質問をすることにしたのだ。
「あのさ、私の名前って何?」
その瞬間彼女が固まってしまったのだ。まぁ当然の反応である。普通、突然こんな質問をされたら誰でもこんな反応になるに決まっている。私でもなんで、こんな質問をしたのだろうと思うほどなんだから当たり前の反応だ。
「あのぉ、ご冗談ですよね?ご自分が織田家の次期当主である事をお忘れ何ですか?」
「いや、覚えているよ。どうしたの、ここまで来て」
そう私が彼女に聞くと彼女は、あきれながらも答えた。
「架純様が、若姫をお呼びになっているのでお連れしに来たのですよ。全くもう少し御自覚をお持ちください、本当に凛空様と比べて光乃凛様には、次期当主としてのご自覚がないのですから」
「ご、ごめん」
「いえ、もう慣れておりますので何とも思わないのですが、少しは次期当主としてもう少しその自由な性格を直していただければ」
そういいながら彼女は、私の手を引っ張り乗ってきた馬に私を乗せて城に連れて行ったのだ。




