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才能奪って成り上がる!無職の俺がヒロイン達と社会を支配するまで  作者: pyoco
第1章『ズバリ!才能奪取成り上がりでしょう!』
79/262

第66話『俺、信じてるって言えなかった』

「才能を奪って、成り上がる!」


無職で底辺だった俺が、美少女ヒロイン達とともに現代社会を攻略していく物語、ぜひ覗いてみてください。


ちょっと空き時間に、俺の成り上がりハーレム物語をどうぞ!


感想・評価・ブクマ、ぜんぶめちゃくちゃ励みになります。

書く気力が120%になるので、応援よろしくお願いします!


ブックマーク&評価をいただけると、次の展開の原動力になります!

感想も全部読んでますので、お気軽に一言でも残してくれると喜びます!





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画面に映る、でかでかとした見出し――


『ノア、若手人気俳優と極秘愛! ホテル密会スクープ!』



思考が、一瞬止まった。



目の前の文字が冗談のように浮かんで見える。 




けれど、写真は加工じゃなかった。


そこに写っていたのは、確かにノアだった。


笑って、猪瀬リョウヤに寄り添っている。


……嘘、だろ。


『潤くん……』


顔を上げると、カエデが真剣な表情でこちらを見ていた。

隣にはエンリもいる。



『潤さん……まずは、落ち着いてください』



『……落ち着けるかよ』



俺は無意識に、手にしていた雑誌を握り潰していた。

心が、ぐちゃぐちゃだった。



(なんで……ノアが……)



あのまっすぐで、努力家で、ずっと俺の隣にいてくれたノアが……



俺に黙って、こんな男と……?



『なぁ、これ……本当なのかよ』



呟いた声は、自分に向けたものだった。

“信じたい気持ち”と“現実”がぶつかって、苦しくて、形になっただけ。



『潤君』


カエデが、真っ直ぐに俺を見つめて言う。



『信じたいなら、ちゃんとぶつかってこいや』



『……え?』



『あんたがほんまにノアを信じとるんやったら、本人にぶつけなあかんやろ?

そんくらいの覚悟もなしに、“信じてたのに”なんて言うな』



言葉を失った。

けど、それは確かに正論だった。



『潤さん。ノアさんの気持ちを、一番知ってるのは潤さんじゃありませんか?』



エンリも、穏やかな声で背中を押してくれる。



俺はスマホを取り出した。

画面に表示された名前――“ノア”。



指先が、その文字に触れたまま、止まって動かない。



(かけるか……? でも……) 



怖かった。

このまま冷たく突き放されたら、何も信じられなくなるかもしれない。



でも――




『……信じたいなら、ちゃんとぶつかってこい』



カエデの言葉が、脳裏をかすめる。



俺は、小さく深呼吸して、通話ボタンを押した。



……コール音が鳴る。


1回、2回、3回――




(……やっぱり出ないか)


切ろうとした、その瞬間。




『……なに?』


出た。



ノアの声だった。


けれど、まるで別人みたいに冷たかった。


『ノア……その、記事のこと、本当なのか?』


『もう見たんでしょ? だったら、何を話すの?』


『でも……俺は、信じたいって――』


『潤様には、関係ないでしょう?』


ドクン、と心臓が跳ねた。


『私は……潤様がいなくても、ちゃんとやっていけますから』


『……ノア?』


『もう、連絡してこないでください』


――プツン。



通話が切れた。

スマホの画面が滲んで、よく見えなかった。



信じたいのに。

信じたいって、伝えたかったのに。



でも――



(この声、本当にノアだったのか?)



俺の知ってるノアは、あんな冷たい声で“関係ない”なんて言わない。



だから、まだ終わらせられない。



『……怖ぇな』




自然と、声が漏れていた。



『なにが?』



ユズハが、いつの間にか隣のソファに座って、俺を見上げていた。



『……信じるってことだよ』



ユズハはふっと笑う。


『じゃあ、信じなきゃいいじゃないですか?』



『……え?』



『信じるのが怖いなら、最初から誰も信じなきゃいい。

ノアさんがどんな人でも関係ないって思えば、楽ですよ?』



『おいユズハ、それは――』




カエデが反射的に口を開きかけたが、ユズハは真っすぐに俺を見ていた。



『でも潤先輩、そう思えなかったから……今、苦しんでるんですよね?』



何も、言い返せなかった。



胸の奥で、ずっと何かが引っかかったまま、動けなかった。



俺は――ノアとの思い出を思い出す。




あの日の挙式体験。



『本当の挙式も、いつかしてくださいますか?』




あの言葉も、あの笑顔も、全部、嘘だったのか?



……だけど。



『信じてくれないなら、仕方ありません』



そんな風に笑うノアは、想像できなかった。



『……俺、信じたいって思ったけど……言えなかった』



拳を握る。



もう一度、ちゃんと向き合わなきゃいけない。


俺は、そう決めた。






【あとがき小話:GWを越えて──】


潤『……おい、作者』


作者『…………(床に倒れてピクリとも動かない)』


潤『干物かよ。

もしくは“魂だけ先に脱稿していった人”の完成形だな、これ』


作者『……ぼくは……やりきったよ……GW毎日5話投稿……がんばった……』


潤『うん、それはマジで偉い。でも……顔が……完全に魚の開きなんよ』


作者『……もう……人間に戻れる気がしない……』


潤『せめて乾燥する前に水分とってくれ』


──というわけで──

ゴールデンウィークの超投稿ラッシュ、無事完走しました!!


次の更新は、5月17日・18日を予定しています!


それまでは、作者に“しばしの人間復帰猶予”をください──!


 


作者:pyoco(干物系男子、ただいま低温熟成中)


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