第65話『俺、ノアと話したい』
「才能を奪って、成り上がる!」
無職で底辺だった俺が、美少女ヒロイン達とともに現代社会を攻略していく物語、ぜひ覗いてみてください。
ちょっと空き時間に、俺の成り上がりハーレム物語をどうぞ!
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ホテルの一室で目が覚めた私は、まず自分の身なりを確認する。
乱れた様子はない。
そして、胸を撫で下ろした。
……よかった。
何もされていない。
安堵から思わず涙が溢れそうになるが、唇を噛んで堪え、部屋を飛び出す。
ここに留まっていては危険すぎる――それだけは本能で理解していた。
エレベーターを待つ時間すらもどかしく、階段を駆け下り、エントランスを抜け、ようやく外気に触れた瞬間だった。
『ノアちゃん! もう起きたんだね〜』
忌まわしい声が背後から響く。
『ほら、今からさ〜、もう一回部屋戻ってさ。ね? わかるでしょ?』
笑いながら、平然と肩に手を置いてくる。
気持ち悪い。
体の芯が冷えていくような嫌悪感を、私は包み隠さず言葉にした。
『……離して下さい。あなたなんかに興味はありません。むしろ、同じ空気を吸うのすら不快です。それに――私には、心に決めた人がいますので』
その瞬間、猪瀬の笑みがわずかに歪む。
だが次の瞬間、ポケットから一枚の紙を取り出し、突き出してきた。
『へへっ、妬けるね〜。でもさ? これ、俺の番号。いつでも連絡してきていいからさ』
私は即座に破り捨てようとした――その時。
『あー、捨てない方がいいよ? きっと必要になるからさ……君の会社、守りたくないの?』
吐き捨てるような低い声。
心臓が嫌な鼓動を打つ。
『誰があなたなんかに連絡を――』
その瞬間。
猪瀬が、突然身を寄せ、キスを迫ってきた。
『やめて……っ!』
私は力づくで振り払い、何とか顔を逸らす――
――パシャッ!
まるでタイミングを計ったかのように、目の前でフラッシュが弾けた。
一瞬の硬直。
我に返るより先に、私は走って逃げ出していた。
* * *
翌朝。
週刊誌のトップを飾ったのは――
『売れっ子俳優・猪瀬リョウヤ! 次のお相手は話題の若手女優・ノア!』
センセーショナルな見出しと共に、まるで“恋人関係”かのような写真が一面を飾っていた。
スマホが鳴る。
通話先は、見たくもない名前。
『おはよ〜ノアちゃん♪ 記事見てくれた? すごかったよね、俺たち! ……あ、いや“俺ら”か、もう世間的にはカップルってことで♪』
『……ふざけないで下さい。私はあなたなんかと――』
『あれれ〜? いいのかな? 昨日のあの会場にいた人たちにはもう“根回し”済みなんだけど? プロデューサーとか、スポンサーとか……“君の移籍先”もね?』
息を呑む。
『悪徳リクルートエージェント、だったっけ? 潰すのは簡単だよ? 君が嫌っても、周囲が耐えられるかなぁ?』
言葉が出ない。
『まあまあ、すぐに返事してとは言わないから。考えておいてよね? あ、あと……誰かに相談とか、したらダメだよ? わかるよね?』
通話が切れた。
私は、唇を噛み締めることしかできなかった――
* * *
翌日。
出社してすぐ、社長室へ向かうと――
『……潤君!』
暗い顔をしたカエデが、俺を待っていた。
『ん? どうした?』
『これ……見て』
差し出されたのは、今朝の週刊誌。
そこには、まるで確定的な交際を匂わせるように、ノアと猪瀬が“寄り添う瞬間”の写真。
『ノアと……連絡が取れへん……』
カエデが震える声で続ける。
『なぁ潤君……ノアがこんな、嘘に決まってるやんか……!』
ページの見出しが、目に刺さる。
――《若手女優・ノア、ついに交際発覚?》
その記事の下で、笑ってる男の顔を見て――
俺の中の何かが、音を立てて崩れた。
【あとがき小話】
作者『ぐふっ……あと……1話……あと1話で……終わる……!』
(白目)(ガン開き)(半笑い)
(΄◉◞౪◟◉`)
潤『顔のパーツ全部バグってんぞ!?大丈夫か!?』
作者『大丈夫……たぶん……文字数でしか会話できない体になっただけ……!』
潤『それ大丈夫って言わねぇからな!?いやマジで顔怖いって!!』
作者『GW……5話×毎日投稿……!最後の1話で俺は……神になるッッ……!』
潤『その顔で言うセリフじゃねぇ!!むしろ神が離れてくぞ!!』
作者:pyoco(最終話、白目で執筆中)