第64話『俺、やはり肝心な時に…』
「才能を奪って、成り上がる!」
無職で底辺だった俺が、美少女ヒロイン達とともに現代社会を攻略していく物語、ぜひ覗いてみてください。
ちょっと空き時間に、俺の成り上がりハーレム物語をどうぞ!
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今日は――新番組のスポンサーとの会食だ。
正直、こんな無駄な時間があるなら、今すぐにでも潤様の元へ駆け出したい。
でも、潤様が“世界でご活躍される”未来のため。
この場もまた、その一環。だから、致し方なく受け入れる。
会食の相手は、地上波進出を狙う「マジテレビ」の新番組プロデューサー。
そして、その番組のスポンサーに名乗りを上げてきた資産家数名。
当然、表向きは“好条件”だ。
番組構成も、出演スケジュールも、こちらに一任されている。
ただ一つ……想定外だったのは。
『さーせんさーせん! ちょっと飲んでて遅れました〜!』
騒がしく扉が開き、酔いの混じった声と共に入ってきたのは――
『おっ、君はノアちゃんだよね? 俺のこと知ってる?』
口角を歪め、軽薄に笑いながら、名刺も出さずに座る男。
『猪瀬リョウヤ。よろしくね?』
……知っている。
業界では“名のある俳優”――そして、“名の知れた問題児”。
演技力は確かにある。主演作もそれなりにヒットしている。
けれど、その陰でいくつの女優が泣いてきたか。
共演者とのゴシップ。交際の強要。報道が出れば、干されるのはいつも“相手側”。
彼だけが、なぜか生き残り続ける。
その姿はまるで“芸能界の膿”。
……できることなら、同じ空気すら吸いたくなかった。
『それでさ〜プロデューサーさん? 今回の新番組、俺が主演やってあげるってことで、あとは……ノアちゃんともう一本ドラマ、ね?』
『ああ、あれな。……少しだけ、だけど彼からの強い推薦もあってね』
プロデューサーは苦笑いを浮かべつつも、その目に“諦め”の色はなかった。
『ははっ、すんませんね〜。やっぱ俺、一流っすから。妥協とか無理なんで〜!』
軽く笑って、グラスを傾ける猪瀬。
(……何を、言っているの)
そのやり取りの意図に気づいた瞬間、背筋が氷のように冷えた。
……この男は“出演”を“交換条件”にしている。
私との共演を“報酬”として要求している。
そのために番組にねじ込まれた“スポンサー”と“裏の力”――
(最低です……)
私が何も言わなかったのは、怒りで言葉が出なかったからだ。
つ――
グラスを一口、口に含んだ瞬間。
目の奥が、ズキンと痛んだ。
(……しまった)
身体が、思うように動かない。
呼吸が、浅くなる。
指先が震え、意識が遠のく。
(――薬?)
気づいた時には遅かった。
私は、ゆっくりと席を立ち、
『……申し訳ありません。少し……体調が……』
猪瀬が立ち上がり、腕を掴もうとする。
『待ってよ〜ノアちゃん? ほら、座って――』
『触らないでください』
冷たい声が、自分の口から漏れたのを感じた。
『……失礼、し、ま……』
そこまでだった。
視界が反転し、世界が暗転する。
最後に見えたのは――
猪瀬がニヤリと笑っていた、最低の顔だった。
【あとがき小話】
潤『もやしもやしもやしー
もやしを食べるとー頭頭頭ー、あたまーがよくなるー』
作者『そうだな潤、頭いいな、本当に……
めちゃくちゃあたまいいー!!おまえは天才だー!!
もやしでIQ9000!学会も驚き!NASAがスカウト!芦田愛菜もびっくりぃぃぃ!!!』
潤『へっ、もっと褒めろ。崇めろ。祭り上げろ』
作者『潤、頭いいー!すっごく賢いー!知ってる?潤!』
潤『なんだよ』
作者『“多少残念でもいい”って言い続けると……よくなるらしいぞ……』
──妙な間──
作者『潤、頭いいー……潤、IQ高いぃぃ……潤、すごいー……』
潤『…………おい』
作者:pyoco(信じる心が、脳を育てる)