表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
才能奪って成り上がる!無職の俺がヒロイン達と社会を支配するまで  作者: pyoco
第1章『ズバリ!才能奪取成り上がりでしょう!』
73/262

第61話『俺、ショッピングモールで転がされる』

「才能を奪って、成り上がる!」


無職で底辺だった俺が、美少女ヒロイン達とともに現代社会を攻略していく物語、ぜひ覗いてみてください。


ちょっと空き時間に、俺の成り上がりハーレム物語をどうぞ!


感想・評価・ブクマ、ぜんぶめちゃくちゃ励みになります。

書く気力が120%になるので、応援よろしくお願いします!


ブックマーク&評価をいただけると、次の展開の原動力になります!

感想も全部読んでますので、お気軽に一言でも残してくれると喜びます!





.



 


ゴールデンウィーク四人目の相手は――ユズハだった。


 


『せんぱ〜い♪ 待たせちゃいましたぁ?』


 


ショッピングモールの入り口で、ユズハがくいっと腰をくねらせながら駆け寄ってくる。


その仕草一つで、通行人の視線をかっさらってるあたり、こいつほんと無自覚な小悪魔だな。


 


『いや、そんなに待ってないけど……』


 


『もぉ〜っ、せっかくデートなんですからぁ、ちゃんとドキドキして待ってなきゃダメですよぉ?』


 


『誰がデートだ。普通に遊びだろ』


 


『えー? じゃあ私、帰っちゃおっかなぁ〜?』


 


と、くるりと踵を返す。


 


『……はいはい、遊びでもデートでも好きにしろよ』


 


『えへへ♪ 素直でよろしいっ』


 


くるっと戻ってきたユズハは、俺の腕にぴったりくっついてくる。


 


(……なんで距離感ゼロなんだよ)


 


でもまあ、振り払うほど嫌でもない自分がいるのが、さらにムカつく。


 


 


* * *


 


ショッピングモールの中は、大型連休らしく人でごった返していた。


 


『せんぱ〜い、どこ行きたいですかぁ?』


 


『いや、そっちが行きたいとこでいいよ』


 


『えへへ、じゃあ〜……雑貨屋さんとか見たいかも〜♪』


 


ぴょんぴょん跳ねるみたいに手を引っ張られ、雑貨屋へ連行される。


 


店内に入ると、すぐにユズハは小物コーナーに突撃。


 


『せんぱいっ、これどーですかぁ?』


 


ユズハが手に持っていたのは――


 


ネコ耳カチューシャ。


 


『…………』


 


『ねぇねぇ? 似合うかなぁ? 先輩の前だけ、ネコさんになっちゃおっかなぁ?』


 


にこにこ笑いながら、俺にカチューシャをあてて見せる。


 


いや、そんな顔で聞かれたら「似合う」以外の選択肢ないだろ。


 


『……似合う。』


 


『やったぁ〜♪ じゃあ、これ買ってくださぁい♡』


 


『俺が買うのかよ!!』


 


『だってぇ〜、せんぱいが似合うって言ったから〜』


 


完全に転がされてる。


しかもノリノリでレジへ走っていきやがった。


 


……仕方ない。

後で倍返しする。


 


 


* * *




 


『せんぱ〜い♡ 見て見て〜っ♡』


 


ユズハが、試着室のカーテンをシャッと開ける。


 


そこには――


 


白いワンピースに、ふわっとした薄いカーディガン。


 


普段よりちょっとだけ大人びた感じで、思わず俺は目を見張った。


 


(……普通に、可愛い……)


 


『ど、どう……? 似合ってますぅ?』


 


両手を後ろで組んで、ちょっと上目遣い。


 


(……ズルいだろそれ)


 


言葉に詰まる俺を見て、ユズハはにやっと笑った。


 


『あれあれぇ〜? せんぱい、もしかしてぇ……見惚れちゃいましたぁ?』


 


『いや……まぁ……』


 


『うわぁっ! せんぱい、今! 否定しなかったぁ♡』


 


満面の笑顔でぴょんっと飛び跳ねる。


 


『あっ、じゃあ〜……次、もーっと攻めたやつ着てもいいですかぁ?』


 


そう言って、小悪魔な笑みを浮かべながら、今度は別の服を手に試着室に消えていった。


 


(……なんか、変なスイッチ入ったなこれ)


 


数分後――


 


『せんぱ〜い♡ 第二弾いっきまーす♡』


 


カーテンがまたシャッと開く。


 


そこにいたのは、さっきより明らかに露出高めの、肩出しニットとミニスカ姿のユズハだった。


 


『どぉ? せんぱい? 目ぇ、どこ見てるんですかぁ?』


 


にやにや笑いながら、クルッと一回転してみせる。


 


『……いや、だからその……』


 


視線に困る俺を、さらに煽るように近づいてきて――


 


『もしかしてぇ……どきどきしてます?』


 


耳元で囁かれた。


 


(……この小悪魔がぁぁぁぁ)


 


顔が熱くなるのを感じながら、俺は適当にTシャツの棚をいじってごまかす。


 


『ふふっ♡ せんぱい、わかりやすいですね〜っ』


 


後ろからクスクス笑い声が聞こえた。


 


……完全に、遊ばれてる。



* * *


 


買い物を終えて、モールの屋上ガーデンに出る。


 


風が心地よく吹き抜ける中、ユズハは芝生に寝転がった。


 


『ふぁ〜……やっぱり、せんぱいと一緒だと、楽しいですねぇ〜』


 


『俺は疲れたぞ……』


 


『えへへ〜っ、それってつまり、楽しんでたってことですよね?』


 


横目で俺を見上げながら、いたずらっぽく笑う。


 


……まあ、否定はしない。


 


『……なぁユズハ』


 


『ん〜?』


 


『お前、こうやって毎日人を転がして生きてんのか?』


 


『えへへ〜♡ せんぱいだけですよ〜? こーんなにいじっちゃうのはぁ♡』


 


『……そうかよ』


 


顔をそむけた俺に、ユズハがふわりと寄り添う。


 


『だって、せんぱい、いじりがいありすぎですもんっ』


 


小悪魔全開の笑顔。


 


でも、その笑顔の奥に、ふっとほんの少しだけ見えた素の表情に――


俺はなんとなく、言葉を失った。


 


ほんの一瞬。


それはすぐに、いつもの小悪魔スマイルに上書きされたけど。


 


(……ま、いいか)


 


今は、こうして隣で笑ってくれてる。


それだけで、十分だ。


 


 


──こんな時間が、もう少しだけ続けばいいな。


 


ふと、そんなことを思った。







【あとがき小話】


作者『なぁ潤……俺、決めた。

次の本編デート回、俺も出る』


潤『は?何言ってんの?お前作者だろ』


作者『だからこそ!出たい!!だって毎回ヒロインとイチャついててさ!

俺だって混ざりたいんだよおおお!!!』


潤『無理だろ……お前が本編に出たら“世界観”壊れるだろ』


作者『じゃあこうしよう。

俺が“カリブ海、背泳ぎで横断”できたら、本編デート1回だけ出演させて』


潤『なんでその条件!?てかなんで背泳ぎ!?誰得!?』


作者『見たいじゃん!?俺がゴーグルつけて、

夜の海を泣きながら泳ぐ姿!“命がけの本編出演”だよ!?』


潤『見たくねぇよ!!!読者も困惑するわ!!!』


──そこへヒロイン陣登場──


ユズハ『あ、それ見てみたいですぅ~。“もがきながら泳ぐ作者さん”って、なかなかレアですし~♪』


ノア『……条件付きなら、出演を許しても……良いかもしれません』


カエデ『ウチは応援するで~♪ほら、作者くーん、フロート持ってったるわ~♪』


エンリ『ふふ……私はタオルと温かい飲み物を用意しておきますね。無理だけはしないでくださいね?』


ミリー『作者さーん!がんばれーっ!あ、でもカニには気をつけてね~!』


リア『……衛星画像で軌跡を確認してから判断します。ルートの誤魔化しは無効ですので』


潤『お前ら何その団結!?なんでそこだけ真剣に審査始めてんだよ!?』


作者『よし、じゃあ本気で準備するか……!デートのために、俺は海を越える!!』


潤『お願いだから、読者はこれを“比喩”だって信じてくれ……!!』


 


作者:pyoco(クロールに切り替えても許されません)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ