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才能奪って成り上がる!無職の俺がヒロイン達と社会を支配するまで  作者: pyoco
第1章『ズバリ!才能奪取成り上がりでしょう!』
48/262

第41話『俺、編集ってこういうのだっけ?』

「才能を奪って、成り上がる!」


無職で底辺だった俺が、美少女ヒロイン達とともに現代社会を攻略していく物語、ぜひ覗いてみてください。


ちょっと空き時間に、俺の成り上がりハーレム物語をどうぞ!


感想・評価・ブクマ、ぜんぶめちゃくちゃ励みになります。

書く気力が120%になるので、応援よろしくお願いします!


ブックマーク&評価をいただけると、次の展開の原動力になります!

感想も全部読んでますので、お気軽に一言でも残してくれると喜びます!





.




――俺の部屋が、Vtuber収録スタジオと化していた。


 


「じゅ、潤く〜ん! 今のミリー、やっぱ恥ずかしいからもう1回だけお願いしまーすっ!」


「もう10回目やでミリー? 潤くんの編集時間がどんどん死んでいってるやん〜」


「でもでも〜、ユズハちゃんのセリフ聞いてたら、ミリーもあんな風にしてみたくなっちゃってっ!」


「……ミリーさん、それ衝動って言うんですよ。私のは計算なので」


「えへへっ、バレたかもっ!」


 


部屋の中心、即席ブース代わりに毛布とクッションを詰めて設置したマイク前で、ギャルと甘えん坊と関西のお姉さんが順番にテンションの高い収録を繰り広げていた。


――混沌。これが俺の日常です。


 


俺はというと、部屋の隅。

座布団とLANハブの上にバランスよく腰を据え、ノートPCを抱えて収録データの取り込み作業中。


……俺のコーヒー置き場、どこ。


 


「ほな次〜、ユズハちゃんいくで〜!」


「了解でーすっ♪ ユズハ、全開でいきまーす!」


 


ヘッドホンの向こうから、ギャルが炸裂した。


 


『先輩〜? お疲れなんでしょ〜? じゃあさ〜、ぎゅーしてほしい? する? されたい? じゃあ、するね〜?』


 


「圧がすごいな!? 甘えたいのか詰めたいのか、どっちなんや!」


「先輩〜、編集でカットしたらダメですよ? フルで使ってねっ♡」


「こわっ!」


 


横ではカエデがチューハイ片手に、すっかりくつろぎモード。


「いやぁ、ユズハはいつも通りテンション高いな〜。潤くん、編集大変やけど、うち応援しとるから♪」


「応援って飲んでるだけやろ」


「潤く〜ん、がんばってぇ〜♪」


「やかましい」


 


そして、控えにいたミリーが勢いよく前に出る。


 


「次っ! ミリーいきまーすっ!」


 


『えへへっ、ジュンくん……ミリーね、ぎゅーしたい気分なの。え? だ、ダメ……? じゃあ……ミリー、しちゃうもんっ♪』


 


「おいこら小動物、その声とテンションで攻めるな!」


「ミリーは全力ですっ!」


 


「……潤様、困ってますね」


 


ふいに、背後から落ち着いた声。

振り返るとノアが椅子に座って紅茶をすすっていた。


あの冷静な目、怖い。


「ノアは今回収録しないんだよな?」


「ええ。私は表に出る女優ですから。声を使えば身バレしますし、それに……皆様の活動を、後ろから支えるのもまた意義深いものです」


そう言って、にこっと微笑むノア。


完璧か。


 


「さっすがノアちゃんやなぁ〜。うちはもう声だけで正体バレるような知名度ちゃうし、気楽でええわ〜♪」


「……いや、たまにはお前も真面目にやれよ」


「うち、常に本気やで? 収録終わったら編集も手伝ったる。潤くん、今のうちになんか奢ってや?」


「編集中の人間を買収すんな」


 


その後も交互に収録は続き、俺のPCはどんどん素材でパンパンになっていく。


 


――そして夜。


全員のセリフ録りがようやく終わり、部屋の中にほっとした空気が流れる。


 


「ふぅ〜、やっと終わった〜……ミリー、がんばったよ〜!」


「ユズハも爆上げMAX〜!」


「チューハイ三本目突入や〜!」


「……潤様、編集、お願いできますか?」


 


ノアの笑顔、こわい。


 


「……はいはい、やりますよ編集。あぁ、楽しいなぁ……!」


 


仕方ない。

才能《編集技術》を持ってる俺しかできない作業だ。


ノートPCの前に座り直し、波形データと睨めっこ。

カット、繋ぎ、調整、BGM、テロップ。


素材はカオスだけど、キャラはちゃんと立ってる。


やってやれないことはない。


 


ピロンッ。


 


【動画編集スキルが発動しました】

【素材の構成に応じてスキル効果が自動補正されます】


 


「って自動補正あるんかい!? 初めから言えよ!」


 


「潤く〜ん、独り言ふえましたぁ〜?」


「潤君、しっかりな〜。うちエナジードリンク買ってきたるわ」


 


「編集ってさ、こんな感じだったっけ……」


思わずつぶやいた俺の声は、たぶん誰にも聞こえてない。


 


でも――


 


(今の俺、ちょっとだけカッコいいかもしれん)


 


エンコードを回しながら、完成間近の動画を見つめる。


みんなががんばってる。

自分もそこに関わってる。

見えないところで支える立場でも、今なら少し誇れる。


 


裏方でも、俺なりに輝ける瞬間があるのなら。


――悪くない。


 


「……で、終わったら、誰かコーヒー入れてくんねぇかな……」


 


PCのファンがうるさく回る部屋の中、誰も聞いてくれない中、今日も編集者・葉山潤は地味にがんばっていた――。





【あとがき小話】


潤『ほら作者、正直言えよ』


作者『な、なにが?』


潤『あとがきリニューアル頑張ってたら、本編の更新一週間遅れたんだろ?』


作者『…………』


潤『はい、黙った~。完全に図星~』


作者『違うんだよ!? あとがきってさ、読者と繋がる大事な場所じゃん!?

手抜きできないっていうか、むしろ魂を注ぐべきというか!!』


潤『それで“もやし最高”とか“チュー助ありがとう”とか書いてたのかよ!!』


作者『あれも大事だったの!!俺の精神の記録!!』


潤『お前のあとがきだけで、連載できるレベルの文字数いってんぞ!?』


作者『でもさ、面白かったでしょ……?』


潤『うっ……ぐぅ……悔しいけど、良かったのも事実……!』


作者『だからセーフ!! 俺の罪は、読者の笑顔で相殺される!!(キリッ)』


潤『せめて本編もちゃんと書けやァァァァァ!!』


 


作者:pyoco(今度こそ本編書きます)


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