第40話『俺、Vtuberデビューする』
「才能を奪って、成り上がる!」
無職で底辺だった俺が、美少女ヒロイン達とともに現代社会を攻略していく物語、ぜひ覗いてみてください。
ちょっと空き時間に、俺の成り上がりハーレム物語をどうぞ!
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SABAKIチャンネルに裁きが下った記念と、新事業のキックオフも兼ねて――
俺の部屋に全員集合していた。
ノア、カエデ、エンリ、ユズハ、ミリー。
圧がすごい。てか狭い。あと俺のスペースどこ?
ちなみにリアは「ショウの取り調べで面白い話聞けた」とかで警察詰め。
あの人、物語の裏でひとりでボス戦してる気がする。
「改めて、今回はほんっとーにありがとですっ!」
ミリーが、ぴょこんと立ち上がって、元気にぺこり。
「ミリー、勇気出せなくて…いっぱい迷惑かけちゃったけど……でもでも、みんな優しくしてくれて……! ミリー、なにかお返ししたいなって思っててっ!」
謝罪なのにニコニコ。全力で前向き。これぞミリー。
不思議と怒る気にならない。
「ミリーちゃん……その気持ちが、何より嬉しいですよ♪」
エンリがにこっと微笑んで、ぽふんと頭を撫でた。
「困難を乗り越えたのは、あなた自身の勇気です。だから――胸を張ってくださいね?」
エンリがそっとミリーの頭を撫でる
「あうぅ……えへへ……ミリー、がんばってよかったぁ〜!」
照れてくしゃっと笑うミリー。
あれ、ここ天国?尊さで息できない。
そのとき。
「なぁ潤くん! うち、めっちゃええこと思いついたんやけど!」
カエデがバンッと手を叩く。
悪い予感しかしない。
「Vtuberや! Vtuberデビュー! ノアちゃんは声バレするからアカンけど、他のみんなならイケるんちゃう!?」
「えっ、それ最高〜♪ ユズハの魅力、み〜んなに届けられちゃいますぅ〜」
「ミリーもやるーっ! お礼言いたいし、動画で伝えたいのっ!」
え? いや、ちょっと待て?
展開早ない? 話どこでまとまったん? てかなんで全員やる気MAX?
「……ま、まぁアバターくらいは……作っとくか」
――で、せっかくならカッコいいの作りたいよな。
悪魔とか、吸血鬼とか、闇の執行者的な……
ああ、黒コートに片目隠れてるタイプとか……
いやネコ耳もアリじゃね?むしろギャップで――
「ってことで! この間も才能奪ったやろ? 潤くん、任せたで!」
「潤く〜ん、ありがと〜♪」
「先輩〜、可愛くお願いしますねっ♡」
「え、ちょ……俺……えっ?」
――はい、裏方確定。
潤くん、編集担当、おめでとうございます(泣)
「……まぁ、動画編集の才能は取ったけどさ……」
ピロンッ。
【才能奪取について打ち明けたため、好感度が高い】
【ミリーとのリンクスキルを獲得しました】
……へっ?
ニコニコ顔のミリーが、ぱたぱたっと俺のとこまで来て、
「ジュンくんっ! これからよろしくねーっ!」
って無邪気な笑顔で、腕にぎゅってしてくる。
……あの。ちょっと、いろいろ処理が追いつかないんですが。
ミリーが俺に抱きつき、全力で無邪気に甘えてくる。
ふにゃっとした笑顔。無抵抗な腕。
ぬいぐるみかお前は。
……で、俺は――というと、
恐る恐るノアの方を見た。
あれ……?
怒って、ない……?
「ちょっとぉ〜、ひどいですよ〜」
ぷくっと頬を膨らませながら、ユズハがノアを突っつく。
「先輩と私がイチャイチャすると、ノアさん怒るくせに〜」
「……流石に、子供相手にムキにはなりません」
ノアがすっと目を伏せて、落ち着いた声で返す。
「そやろな〜! さすがに子供相手にノアも怒らんて!」
カエデが笑いながら背中をぽんぽん叩いてくる。
確かにエンリもこっちを優しい目で見てるし、
なんか“保育士感覚”でスルーされてるっぽい。
「ところで、ミリーちゃんはいくつなん? Vtuberデビューゆうても、子供やったらちょっと厳しいで〜?」
その問いに、ミリーはキョトンとしながら、
「ミリーは、20だよっ♪」
……一同「……へっ!?」
その場の空気が、音を立ててフリーズした。
全員の顔に走る困惑と動揺。
え、二十歳?
嘘やろ……?いや、嘘じゃない。あのテンションで成人済み?
このノリで? この身長で? この甘え方で??
俺は思わず、口を押さえた。
……ごめん、さっきまで本気で小学生だと思ってた。
【あとがき小話】
作者『潤、すぐそうやって悪ノリする……』
潤『いやお前が言うな!? ノアのモノマネから始まった流れ忘れてんのか!?』
作者『これだからもやしは……』
潤『何その偏見!? 俺が何したら“もやし”カテゴリーに分類されんだよ!!』
作者『もやしっぽいじゃん。細くて、地味で、安定してて、でも主張してくるとウザいときある感じ』
潤『お前今、世界中のもやしと俺を同時にディスったな!?』
作者『でも栄養価高いし、あると助かる。つまり潤も、いると助かる』
潤『急に褒めて取り繕うな!!それ“もやし”としての評価だろ!?人として評価してくれ!!』
作者『じゃあ“万能安価系ツッコミ専用男子”でいい?』
潤『なんだその称号……泣いていいか?』
作者:pyoco(本日の潤=もやし大盛り)