第34話『俺、社長の危機?』
「才能を奪って、成り上がる!」
無職で底辺だった俺が、美少女ヒロイン達とともに現代社会を攻略していく物語、ぜひ覗いてみてください。
ちょっと空き時間に、俺の成り上がりハーレム物語をどうぞ!
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「聞いてますかー? せんぱーい? おーいおーい♪」
……あーもう、ちょっと黙って。整理させて。
とりあえず今の状況まとめると――
「うちの会社の社員が、女の子に暴力を振るった……と?」
……は?
「そのゴミは、私が処分してきます」
物騒すぎるわノア!!
「ちょっと待て! ノア! 落ち着け! とりあえず深呼吸しよ!? な!?」
俺はノアを必死でなだめつつ、ユズハに確認。
「で? よりによって人前で……ほんとなのか?」
ユズハは頬を指でツンツンしながら――
「それがですね〜、多分ほんと〜……なのかな?」
「……“かな?”ってなんで疑問系なんだよ!?」
「今までの誹謗中傷って証拠がないから〜、パパっと消せたんですけどぉ〜」
おい、サラッと怖いこと言わないで?
「今回は、被害者?がいるんですよぉ〜」
……ん?
ノアがスッと首を傾げる。
「ユズハさん……被害者が何故疑問系……なのですか?」
……俺もそれ気になる。
被害者いるなら、もうアウト確定だろ?
ユズハが説明しようとした、その時――
ガチャッ!
「潤くーん! 会いたかったでー? ほら、再会のぎゅーや♡」
おっふ……!?
いや違うからな!?
興奮とかしてないからな俺!?
慌ててノアが暴走する前に、俺はカエデをベリッと引き剥がす。
「潤君冷たいなぁ……うち、泣いてしまうで?」
ぐっ……罪悪感攻撃やめろ。
カエデはクスクス笑いながら、真顔に戻る。
「まぁ冗談はさておきや。ユズハ、もうみんなに話したん?」
「カエデさんが〜邪魔したんじゃないですかぁ〜」
ユズハがぷくーっと頬を膨らませて抗議。
いやいや、あなたもさっき修羅場一歩手前だったからね?
ノアがピシッと空気を締める。
「……で? 話の続きを」
カエデは腕を組んで、真面目モードに。
「その被害者の女性がな〜、うちの社員の服着とる人に殴られたって言うてるらしいんよ」
「……マジか……」
「まーな、ほんまにうちの社員か?ってのもあるけど、会社としてはまずは謝罪やろって思て謝りに行ったんやけど――」
「話が全然できへんかったわ」
カエデは苦笑しながら肩をすくめる。
「とりあえずはエンリに任せてきたけどな」
事態は――重い。
うちの会社のウリは『悪党だからこそ守れる』って看板。
でも裏を返せば、その信頼が命。
崩れりゃ、一瞬で瓦解する。
「でもな?」
カエデが不敵に笑った。
「うちもただ旅してたわけちゃうねん。おもろい話、持ってきたで?」
「おもろい話、って?」
俺がそう訊ねると、カエデがニヤッと笑った。
「うちの会社の――新事業や!」
……新事業?
「ウチらの若い連中な? 意外と“働き口と収入さえあれば真面目にやるで”って子、多いんよ」
「で、近くの農家の手伝いさせて、その野菜の売り先までウチらがマネジメントするっていう……まったく新しいビジネスや!」
「今、その協力企業とか出資してくれる人回ってるとこでな〜」
ほぉ……意外とちゃんとしてる。
「んでな、ノアが“CMやる”って言うたら、意外と人が集まってきてな! ノア様様やでほんま♪」
……え、ノアCM出るの?
なんか勝手に話が進んでない?
「えっ、ノア。勝手にそんな決めてよかったのか?」
だが、ノアは少し微笑んで、まっすぐ言い切った。
「潤様のために、私の演技が役立つのであれば。そしてそれが多くの人の役に立てるのなら……喜んで」
あーもう。
やっぱこの子、真っ直ぐで綺麗だよな……。
俺なんかのために、そこまでしてくれるとか。
でも――
「その話も、今回の事件を解決しないと進められないんじゃないか?」
カエデが表情を引き締めた。
「それやねん……この問題、ちゃんと解決できへんとウチら終わりや」
「まぁ……誰が仕組んだかはだいたい察しついとるけど、まだ証拠が足りん。決定打にはなれへんのや」
「それに……被害者の女性に会って、話を聞かんと始まらんしな」
だよな……
内部の誰がやったのか、本当に社員だったのか、
今はまだ情報が足りない。
俺は、立ち上がった。
「……よし」
「潤様、どちらへ?」
俺はゆっくり振り返り――
「俺が、探してみせる!」
そう言って、ドアを開けて颯爽と部屋を出た。
……いや、出た“つもり”だった。
後ろから聞こえる、三者三様の声。
「潤様……流石です……!」
「いや、あれたぶんノリで出ていっただけやな……」
「先輩、なんか可愛いですね〜♪」
……ええい、うるせぇ!!
今さら戻れねぇんだよ俺は!
こうして、潤は動き出す――
自分の会社と、大切な仲間を守るために!
【あとがき小話】
作者『(΄◉◞౪◟◉`)』
潤『……は? なにその顔文字』
作者『真面目な顔してみた』
潤『いや、どう見ても不審者じゃねぇか!!なんで真面目アピールにそのチョイス!?』
作者『いやほら、あとがきってさ、ふざけてばっかだと読者に“ちゃんと書いてるのか?”って思われるかなって……』
潤『その考え方は正しい。でも顔が全力で逆方向なんだわ』
作者『これは真剣さの象徴だから。(΄◉◞౪◟◉`)=本気』
潤『新しい顔文字の使い方すんな。
しかも前回のあとがきでアメリカンドッグ論争してただろ』
作者『でも今回はこの顔で締めるから──
(΄◉◞౪◟◉`) < 次回もよろしくお願いします』
潤『やめろ!!閉じ方までふざけんな!!』
作者:pyoco(表情だけは真面目です)